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建築家 廣部剛司 言葉と音楽と建築と

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建築家の廣部剛司が思い立ったときに書いていくnoteを作成しました。
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2020年4月の記事一覧

「Villa SSK Reform」

「Villa SSK Reform」

この別荘が竣工してから5年余りが経過したところで、クライアントからリフォームの相談があった。当初は海側に水盤を設けて、その水面と実際の海が繋がってみえることを目的に、腰壁を設けて、景観を眺めるよう設計されていた。それは比較的静かな空気感をこの空間にもたらしていた。
今回のリフォームの動機は、ご家族の構成が変化して行くうちに、より積極的に外で過ごし、子供達が遊びやすいようにしたいという気持ちがふくら

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その後に、どんな空間が待ち構えているのか

その後に、どんな空間が待ち構えているのか

今朝の茂木健一郎さんの連続ツイートを拝読して。

イタリアのルネッサンスはペスト蔓延のあとにやっていたのではないか、という説には、おっしゃるように今のコロナ禍の状況との共通点があるように感じる。

ルネサンスが、それまでの困難な状況に対して、人間一人一人の意識が変革した先に起きたことだとすれば、今の状況の先に対して希望を感じることができる。

事務所のスタッフとも、急遽環境をつくってzoomやチャ

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大林宣彦監督のこと

大林宣彦監督のこと

 小学校高学年の頃、8mmカメラで映像を撮り始めた。そして、中学2年が終わる頃まで、自分自身の将来の夢は「映画監督になること」であった。

その夢は、音楽を始めたことで「ギタリストになること」に変化して行くのだが、夢のまっただ中にいたときに大林宣彦監督の作品は憧れのひとつであった。

(そこからどういう経緯で「建築家」に行き着いたのかは、長くなるのでまたの機会に…)

大林監督の訃報を聞いて数日、

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幻のプロジェクトのために描いたドローイング

幻のプロジェクトのために描いたドローイング

自分1人の事務所が続くのは、いつぶりだろうか。
自宅からここは徒歩2分ほど。テレワーク中のスタッフとはzoomやChatWorkでやり取りしているけれど、やはり不思議な静けさ。
リニューアルしたwebのコンテンツ更新のためにデータを見返していると、
色々と思い出す。
これはとある指名コンペのため描いたパース。
残念ながら依頼には繋がらなかったけれど短期集中で挑んだ日々を思い返す。

幻のプロジェク

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「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」

「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」

週末に読了した「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」。

7人の建築家に「かつて」と「今」について聞いたインタビュー集。
それぞれの建築家が辿ってきた道筋や現在の思想を知ることができる、というのはもちろんだか、インタビュアーをされたお三方に共通する視点が浮かび上がる。
それは、「実際のところどうなの?」ということ。

大学で学生達と向き合っていると、先の見えない不安や、いま目の前にある課題の大変さ

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雑誌「エンジン」に掲載された『Villa Escargot』の記事がwebに

雑誌「エンジン」に掲載された『Villa Escargot』の記事がwebに

雑誌「エンジン」に掲載された『Villa Escargot』の記事がweb記事に再録されました。

素晴らしいロケーションを生かし、海への眺望も空への視線も獲得したい、と言うご要望に対して、リズミカルな連続体で解いた別荘です。

取材は昨年末でした。「今」の住まわれ方が写真から伝わると思います。

海に向き合う夕景の雰囲気、見ていただけたら嬉しいです。

HPを全面リニューアル

HPを全面リニューアル

4/1は事務所にとっても新年度です。
それを機に、事務所のHPを全面リニューアル致しました。

事務所内で2ヶ月ほどかけてサイトの構築をしました。
今まで手掛けた仕事に対して、タグを設定。
気になるタグに関係するものを集めて表示出来るようになりました。

また、文章も写真を見ながら読みやすいようにレイアウトしております。
アドレスも新しくなるため、あらためてお知らせさせて頂きます。

宜しくお願い

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