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いざ、インドへ

ラジのいとこと僕は、ラジ家の裏の川を渡り、少し離れたところにあるモンキーテンプルへ向かって歩いている。
野生の猿がまるで人間みたいに生活しているエリアがある。

急勾配の階段を登っていくと、街が開けて見えてきた。
カトマンドゥの街だ。

モンキーテンプルの頂上から遠く山々が見える。
神聖な場所っていうのを肌で感じている。
イルマの家のベランダにもあった七色の小さい旗が頭上で揺らめく。

観光もずいぶんしたし、インドへ入国する前にタミル地区のカフェでまたゆっくり『光の中を旅してた』を書き進めていた。

そろそろインドへと旅立つ時間が迫ってきている。

バスステーションもバスの中も汚い。
しかもぎゅうぎゅうに人が乗ってくる。
そんなの嫌だ、でもしょうがないから、ゆっくり進みだしたバスの中から外の景色を写真で撮って気を紛らわしていた。

またねラジ、君達家族が日本に旅行に来ることがあったら俺が街を案内するよ。
そうして、僕はぎゅうぎゅうのバスの中、インドへの国境の町まで向かった。

バスには運転手と切符もぎりみたいな役割の男もいた。
乗る人から運賃をもらって、それが終わったら車体をバンバンって叩いて、それが合図となってバスを走らせる。

出発してから一回バスを乗り継ぎ、国境付近に辿り着いた頃にはもう日が暮れていた。

何度かの休憩もはさんで、ようやくブッダが産まれたとされているルンビニと言う街から26Km離れた国境の町スノウリに着く。
もうインドまで歩いて渡れる距離だ。

宿にある小さなレストランでネパールカレーを食べた。
味は正直覚えていない。
お腹に入れば何でも良かった。

他の部屋には一人用の部屋に、インド人かネパール人が家族で泊まっていた。
もう何でもありじゃないか。
カレーの米はパサパサだったし、冴えない旅だぜ。
今日でネパールの旅も終わる。

ご飯を食べ終わった後、食堂の前には牛が寝そべっていた。

僕の部屋は道路を見下ろすことのできる窓側だった。
国境を通過して行く車の往来で喧騒が夜中まで続いていた。
ぼろっちい部屋の中、僕はパソコンを開いて写真の整理をしていた。

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