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心理学で人の心は読めるのか?

こんにちは! 説明兄さんのひろです。心理学の事を書き続けていると、周囲の方からこんな事を聞かれます。

「人の心って読めるんですか?」

この質問、多くの方が興味のある質問だと思います。実際、心理学を学んでいる方の中には「人の心を読むため」という動機の方もいました。心理学で人の心は読めるのか? 今回はそんな素朴な疑問をテーマにしていきたいと思います。

人に伝えたくなる心理学。今回のテーマは、

「習慣」

です。

習慣とは?

 「日々の決まりきった行動。毎日行うことによって、決まりになったもの」

言葉の意味を調べるとこんな言葉が出てきます。皆さんはもちろんご存知ですよね。人は繰り返し同じ行動を行うと、それが当たり前になり、習慣になっていきます。例えば、

食事、お風呂、歯みがき。

当たり前と思われる行動も、生まれた時は当たり前じゃなかったんですよね。繰り返しているうちに根付いてくるのが習慣です。習慣とは自然と繰り返される行動パターンです。これって「人の心を読むこと」につながるんじゃないでしょうか。

習慣はなぜ生まれるのか?

 皆さんはこんな経験はありませんか? ふと立ち寄った飲食店。そこで食べたラーメンがものすごく美味しかった。そして、いつの間にかお店に通うようになった。

これはラーメンに限った話ではありません。マクドナルドやスターバックス。カフェやレストラン、居酒屋まで。気に入ったら、人は自然と足を運ぶようになります。

では、なぜその習慣が生まれるのか。考えていきましょう。

例)ラーメン屋さんの場合

①歩いていたら、ラーメンのいい匂いがした 
②ラーメン屋の看板を見て、お店に入った
③メニューを見て、食欲が湧いてラーメンを注文した
④実際に食べてみた
⑤美味しくて幸せな気分になった

こんな行動パターンがあったとします。この中で習慣につながる要素はどれでしょうか?

考えてみてください。

皆さんがラーメン屋に通うキッカケ、決め手はなんなのか。


やっぱり「味」ですよね。


美味しかったからお店に通うことになった。これが習慣が生まれるキッカケであることが分かります。

他の例も見てみましょう。

あなたはバイトで初出勤。緊張の中、仕事の説明を受けています。先輩たちは優しくて、オーナーも笑顔で声をかけてくれました。

「これなら安心して続けられそう」

あなたはバイトを続けようと思い、次の日から職場に行くのが楽しみになりました。このケースではどうでしょうか。何が原因で習慣が生まれたのか。


決め手は「みんなの優しさ」ですよね。


上の2つの例を見て、皆さんは気付きましたか? 習慣の継続には自分にとってプラスになるもの。味や優しさ、心地よさなどの快楽につながる要素があるんです。

習慣が続かない原因は?

 では、習慣が続かないケースを考えてみましょう。

例えば、最近流行りの筋力トレーニング。あなたはジムに通うために1日体験をしました。

「いいですよー。もっといきましょう!」

トレーナーの声掛けが嬉しくなって、重いダンベルにも挑戦。楽しい時間はあっという間に流れていきました。こんなに楽しいなら継続できるかも。そう思ってあなたは家に帰りました。

翌日。

「痛い・・・」

目覚めた途端、身体に電気が走ったような痛みが訪れます。そう、筋肉痛です。いつもは使わない筋肉を使って、普段は行わない運動。これを繰り返すと、人は筋肉痛になります。

「会社に行くのキツイなぁ」

身体の痛みをこらえながら電車に乗って、通勤。いつもならスムーズにいく仕事も、痛みが気になってできない。

そんな経験をしたら、あなたはジムに入会するでしょうか。


しない方がほとんどだと思います。


この他にも、

例)勉強をしたくない子ども VS 勉強をさせたい親

「勉強しなさい!」

と言われて、やる気が出る子どもはいないですよね。

「今やろうと思ったのに」

そう言いながら、勉強の習慣を身につけることなく、子どもは過ごしていきます。

最初のラーメン屋の話も一緒です。

もし味が美味しくなかったら。

お店に通う習慣は身につきません。

このように習慣を続けられない理由には、本人にとってマイナスな要素が絡んでいます。つまり、快楽ではなく不快につながっているんですよね。

人はどうやったら動くのか

 これまでの説明。当たり前じゃんと思う方もいると思います。ただ、これが人間の真実なんですよね。

仕事が楽しくないから、やりたくない。
勉強が楽しくないから、やりたくない。

やりたくないことはしたくない。

ワガママに聞こえるかもしれませんが、これが人間です。逆に、

楽しかった、やりたい。
ずっと続けていたい。

こう思えば、人はお金を払ってでも続けるんですよね。

ということは、自分にとってプラスになるもの。快楽を得ることができるものを人は続けたがるんです。

さぁ、ここまで分かればいよいよ本題です。この習慣のデータを使って、人の心は読めるのか。

確かめる方法は簡単です。

「運動は得意ですか?」

人に質問してみてください。


「得意です」





で、これで何が分かるの?



と思う方もいるかもしれません。

今までの事を思い出してください。人は自分にとってプラスになることを繰り返す生き物です。

運動が得意ということは、運動が好き。運動を繰り返す理由があった。そして、それは快楽につながる理由です。

幼い頃に運動ができたことで両親に褒められたのかもしれない。また、周りの人に運動神経を褒められたのかもしれない。身体を動かすのが好きなのかもしれない。

「苦手です」

と言われたら、それは本人にとって運動が不快な体験だったのかもしれない。走ったけど遅くて、みんなに笑われた。走り方が変だと言われた。一生懸命やったけど、誰も褒めてくれなかった。

あくまで予測にはなりますが、その人の背景みたいなものが見えてきませんか。

「勉強は好きですか?」

という質問、子どもの場合。ほとんどの子が嫌いだと答えます。これはほとんどの方が想像がつくのではないでしょうか。ただ、好きという子もいます。

では、なぜ勉強が好きなのか?

快楽につながる理由があるからです。親に成績を褒めてもらった。自分の将来の夢につながる勉強をしている。勉強をすることで、周りから尊敬されるなど。

理由はしぼられてくるんですよね。

これってもしかしたら、心が読めることにつながるのではないでしょうか。


まとめ

 今回は人の心が読めるのかという疑問について、習慣を通してお伝えしました。こんな質問で何が分かるのか。そう思った方も考えてみてください。会話はひとつの質問だけでは成立しません。

ということは、質問をする機会はたくさんあるんですよね。その人が好きなものを聞いて、なぜ好きになったのか。

・家族に褒められたのか
・友達に尊敬されたのか
・憧れの人の影響

など。本人の快楽につながる要素を探っていくと、自然とその人の生きてきた過程が把握できるようになっていきます。そして、人は自分の事を話すのが大好きなんですよね。

人の心を読むには、まず人の心を理解するところから。

人に興味を持ち、質問をしていくことが、人の心を読む近道かもしれませんね。












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