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人の決断を左右してしまう心理学

こんにちは! 説明兄さんのひろです。これから6月に入り、梅雨に突入。そんな暗い気分を変えるには? そう、心理学ですよね(笑)。今回はクイズ形式で、分かりやすくお伝えしていこうと思います。

人に伝えたくなる心理学。今回のテーマは、

「リンダ問題」

です。

リンダ問題って何?
リンダって人が何かしたの?
それって心理学と関係あるの?

そんな疑問の声が聞こえてきそうですが、実際にダニエル・カーネマンという有名な心理学者が発表した問題です。皆さんぜひ、チャレンジしてみてください。

○問題
 リンダは31歳で、独身。活発でとても賢い女性です。彼女は大学で哲学を専攻しました。学生のときには、差別や社会主義に強い関心を持ち、原子力発電反対のデモに参加しました。

次の選択肢のうち、どちらの答えがよくありそうか。ありそうな答えを選んでください。

①リンダは銀行の窓口係である
②リンダは銀行の窓口係であり、かつ女性運動に積極的に関わっている。




さぁ、あなたの考える正解を教えてください。




では、答え合わせをしていきましょう。


1.問題のポイント

 今回の問題の鍵となるのはリンダです。問題の最初にリンダの人柄や学歴、思想について語られています。そして、2つの答えで共通している部分は1つ。

リンダは銀行の窓口係である。


これでリンダが銀行に勤めていることは判明しました。問題はこの次です。


リンダは銀行の窓口係であり、かつ女性運動に積極的に関わっている。


この情報をリンダの人格や学歴から見て、どう判断するのかがポイントになってきます。

2.実際に考えてみる

 では、皆さんに質問です。世の中で銀行に勤めている女性は何人いるんでしょうか。リンダを仮に女性という単位で考えて、例を挙げてみましょう。

もし、世の中で銀行の窓口係を勤めている女性が1000人だった場合。

①の答え。銀行の窓口係は1000人と考えることができます。

では、

銀行の窓口係で、さらに女性運動に積極的に関わっている女性は何人いるでしょうか。

①銀行の窓口係 = 1000人

②銀行の窓口係 + 女性運動家 = ?

銀行の窓口係が全員、女性運動に積極的に関わっている。というのは考えにくいですよね。ということは、

①の条件を満たす人は1000人

②の条件を満たす人は1000人以下


そして、問題の最後の文。どちらの答えがよくありそうか、ありそうな答えを選んでください。


よくありそうな答え = 確率が高い答え


と解釈すると、答えは①となります。


3.何が問題なのか

 では、実際に①が正解だと思った人はどれくらいいるんでしょうか。実験してみた結果、

②リンダは銀行の窓口係であり、かつ女性運動に積極的に関わっている

と考えた人の方が多かったそうです。

この現象を心理学用語で「連言錯誤」と言います。

ではなぜ、こんな現象が起こってしまうんでしょうか。

「人は言葉が詳細になるほど、状況を想像しやすくなり、その結果。確率を過大評価してしまう生き物」

なんです。分かりやすく説明しましょう。

例)携帯電話のプランを選ぶ時、店員との会話。

「こちらAプランとBプランがございます」
「へぇ~」
「どちらのプランがよろしいですか?」
「えーっと・・・」

考えていると、

「携帯電話を初めて使われる方は、Bプランが多いですね」
「あ、じゃあそれで」
「かしこまりました」


こんなやり取り。もしくは似たようなやり取り、経験したことありませんか。

決め手になった言葉は、

「携帯電話を初めて使われる方は、Bプランが多い」

という言葉です。よくよく考えてみると、AプランよりBプランの方が優れているという証拠は何もありません。

ただ、自分が携帯電話を初めて使う人。初心者だった場合は、Bプランの方が安心だろう。

と自然に思ってしまうんですよね。

「人は言葉が詳細になるほど、状況を想像しやすくなり、その結果。確率を過大評価してしまう生き物」

お分かりいただけたでしょうか。

人が物事を決める時には、必ずしもよく考えて判断しているわけではありません。人が何かを選択するときには、その人自身の主観で確率を評価してしまう場合があるんですよね。

まとめ

 今回はリンダ問題を通して、連言錯誤をお伝えしました。心理学って面白いですよね。これまでは用語の説明ばかりしていましたが、今回のように実際に使われた問題。

問題に答えることで、人間理解を深める。

という試みも悪くないなと思いました。今回ご紹介した連言錯誤は、私達の生活で実際に使われていますし、うまく使えば仕事にも活かすことができます。

心理学を理解することは、自分の成長にもつながるんですよね。

今後は、実用例などもお伝えしていきますね。いつも読んでくださる皆様、マガジンを追加してくださっている皆様。

本当にありがとうございます。











 



 

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