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【1回目】写真の言語化‐「なんとなく良い」からの卒業‐


早速だがこの写真を自分は「なんか良いな」と思った。

でも何が、どこがどうだから良いのかすぐに説明できなかった。
これじゃ再現性は低い。

だから言葉で徹底的に掘り下げるとする。

この写真のココが好き。

①光が奥から差し込んでいる。

②人がボーっと座っている

③道路が右奥に続いていく構図。

④全体が少し古い。

これらが好きなポイントだ。
ここからはなぜ好きなポイントになったかを掘り下げる。

①について
Q.なぜ、光が奥から差し込んでいるところが好きなのか?
A.安心するから

Q.なぜ安心するのか
A.未来は明るいと思えるから

Q.なぜ未来は明るいと思うのか
A.光は希望を表すから

②について

Q.なぜその人が好きなのか
A.年配だから

Q.なぜ年配が良いのか
A.年配が座ってひとやすみが良いから

Q.なぜひとやすみが良いのか
A.今まで頑張ってきたのだろうと思う姿だから

Q.なぜその姿が良いのか
A.その人の色々な人生を感じたから

Q.なぜ人生を感じると良いのか
A.ついその人の過去を勝手に想像してしまい、そして光を見つめているので何か希望を見出しているようで良いと思った。

③について

Q.なぜその構図が良いのか
A.奥行きを感じるから

Q.なぜ奥行きを感じると良いのか
A.その先が気になるから

Q.なぜその先が気になるのが良いのか
A.探求心、気になるから

④について

Q.なぜ全体が少し古いと良いのか
A.人物、シャッター、道路とすべてが合っている

Q.なぜ合っていると良いのか
A.統一感があり引き込まれる

Q.なぜ引き込まれるのか
A.エモさが良いから

Q.なぜエモいのが良いのか
A.感情がしんみりするから

Q.なぜしんみりするのか
A.なつかしい、さみしいと感じるから


こんな具合に掘り下げてみた。
なるほど、自分はこの写真をみてこんなプロセスが意識せずに頭の中に駆け巡って「なんとなく、好き」と思ったのか。

ふとここで最後の④について疑問が沸いた。

本当に古い物はエモさを感じるのか?
なんでも古ければエモいと感じるほどチョロいのか?

なら河川敷や砂浜にある、朽ち果てたツタにまみれた物置小屋は
この写真と同じようなエモいと感じるのか?と自分に聞いてみた。


答えは「ノー」だ


そこでまた考えた。違いはなぜ?と

そこである答えにたどり着いた。

整理整頓されたまま朽ちていったものはエモいと感じるんだ。
それはキレイとか美しさが垣間見えるから、古くなって「エモい」と感じるのだと。

これは予想外な発見だった。
やはり掘り下げると面白い。

すこし脱線してしまったがまとめると…

全体が統一感あり、キレイさが残る古めかしい場所で
逆光や測光などの光源で、奥行き感のある構図で
その景色と合った被写体とポージング、表情を引き出してあげる

きっとこれがこのような写真を撮るときに意識すれば、再現性あるのだと思う。

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