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自律システム


はじめに

 3年ほど前から約1年間、生命について学習しあるブログに複数の記事を書きました。今後、それらの記事をもとにnoteに新たな記事を書く予定にしています。「自律神経」に関する記事を読み返していて、自律神経は脳を介せず(判断を仰がず)に血流、呼吸を制御すると書いてあり、自律神経の不思議さを再認識しました。
 その自律神経のごとく振る舞う自律システム(ITの自律システムではなく、システム工学の自律システム)は、自動制御のようなシステムで実現されており、航空機、自動車等に応用されていますが、少し視点を変えてソフトの観点から考えたことを書いてみます。
 発明は通常、問題、課題、進歩性、効果のある解決策(アイディア)を明細書として書きますが、それとは違うフローで迫ってみます。特に問題を解決するためではないため、この記事の内容は発明にはなりません。人体を念頭に考えたアイディアで、目的のあるシステムではありませんが、応用を少し書いています。

目的

 人体の自律神経を模擬した自律システムのアイディアだし。
応用としては、光、音、臭いを自分好みの空間(部屋)にするため。

内容

 光、音、臭いの刺激を受け取り特徴を評価。刺激の制御を行うプログラムを自動生成し、さらにそのプログラムを自動テストします。そのプログラムがテストに合格したのち、実際に制御を実行して問題ないことを確認します。問題がなければそのプログラムを記録して、刺激を受けた場合にその制御を実行可能にするシステムです。及び、自動生成したプログラムを改良するシステムです。

ステップ

  1. 受け取った刺激を解析(刺激は光、音、臭い)

  2. 刺激に関する目的関数(あらかじめ制御する目標値)を用いてその刺激を学習(プログラムで実施)

  3. 刺激に対する制御プログラムを新規に自動生成、もしくは刺激制御プログラムを改良

  4. 同ブログラムの自動テスト

  5. 同プログラムの実行(実際の刺激を制御し、評価関数による制御が正しく行われているかを確認)

  6. 同プログラムを刺激が入力された場合にいつでも実行可能なように同プログラムを記録

構成要素

  1. センサーモジュール

    • 光、音、臭いなどの刺激を検出し、デジタルデータに変換する

    • 例えば、カメラ、マイク、ガスセンサーなどのユニット

  2. 刺激解析モジュール

    • センサーから入力された生のデータを解析し、意味のある特徴量を抽出

    • 画像認識、音声認識、臭気パターン認識などの技術

  3. 目的関数・評価関数モジュール

    • 抽出された特徴量から、制御目標と現状との乖離を定量的に評価

    • 事前に設定したルールや機械学習モデルを利用

  4. プログラム自動生成モジュール

    • 目的関数の出力に基づいて、刺激に対する最適な制御プログラムを自動生成

    • 進化的計算、強化学習などの手法を利用

  5. テストモジュール

    • 自動生成したプログラムをシミュレーション環境でテストし、振る舞いを検証

    • 機能と評価関数テスト結果を確認し、必要に応じてプログラムを修正/改良

  6. 実行モジュール

    • テスト済みのプログラムを実環境で実行し、実際の刺激制御を行う

  7. プログラム記録モジュール

    • 実行したプログラムを記録保存し、次の刺激入力時に再実行できるようにする

  8. システム統合・制御モジュール

    • 上記モジュール全体の動作を統括し、データの受け渡し、実行の制御を行う

  9. 学習モジュール

    • システム全体の経験から学習し、目的関数やプログラム生成アルゴリズムなどを継続的に改善する

 ハードウェアとしてはセンサー、演算回路(認識、学習、プログラム生成、テスト、実行など)、記憶装置、アクチュエータ(制御装置)などが必要になります。

まとめ

 目的に応用をかきましたが光、音、臭いを自分このみに制御された部屋に宿泊してみたいです。アマゾンのアレクサにお願いするように、言葉で指示した感じに部屋をカスタマイズしてもらえるとよいです。

 さて、このシステムですが、プログラムを新規に生成しなくとも、プログラムの変数の値を変更するだけで実現できるかもしれません。また、インターネットに接続していれば、プログラムを自動生成せずともアップデートも簡単にできそうです。ただ、このシステムがプログラムを自動生成するのは、カスタム化したプログラムを生成できるのと、プログラムのアップデート、メンテナンスが不要になるからです。さらに、半導体が進化して演算能力が上がれば自律型LLMがリアルタイムに反応(入力を受けて出力)できるようになり、プログラムの生成は不要になるかもしれません。
 人口減の社会を考えると、メンテナンス要員、費用を可能な限り小さくするのも世の中のためになると考えます。家電のように10年度の製品寿命でなく30年くらい使用できるシステムにしたいという思いがあります。

作成履歴

Rev.1   2024.03.23  初版

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