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食事で免疫力をアップする

 人にはもともと免疫力がありますよね。この免疫力をしっかりつければ、コロナに罹ったとしても、より軽症で済むのではないでしょうか?

1、免疫系とは

 免疫は、伝染病に罹って回復した人は同じ伝染病にかからないという理解ですよね。免疫系は、皮膚、口、鼻消化器官から病原体が体内に侵入した際に生体を守るものです。最初に対応するのは、自然免疫系とよばれ、獲得免疫系に病原体の情報を伝え、獲得免疫系を活性化させます。獲得免疫系は、個別に病原体を認識し、一度侵入した病原体を記憶します。さらに、病原体を識別する抗体を生産して病原体を補足します。

2、腸には、体内のリンパ球の半数以上がいる

 ヒトのリンパ球の60%が腸内にいると言われてます。腸は、食物から栄養を摂りながら、同時に免疫機能も受け持ちます。腸でできた抗体産生細胞は、全身の粘膜部分、口や気道にに移動して抗体を産生します。腸は、免疫系でとても大切なところなので、調子を整えていきたいですね。

3、タンパク質

 タンパク質の不足は、免疫系の細胞(マクロファージ、Tリンパ球など)の数や機能が低下し、IgA抗体量が低下します。タンパク室は、接的に抗菌作用、抗ウィルス作用などの機能があります。

4、ミネラル

 亜鉛が欠乏すると免疫系の細胞(NK細胞、好中球など)の機能が低下します。鉄は、免疫細胞の増殖分化に必須です。カルシウムも白血球、リンパ球の活性化に必要です。

5、ビタミン

 ビタミンAの不足は、免疫機能の低下と感染症への抵抗が低下します。ビタミンDは、インフルエンザ感染の頻度を下げ、免疫力が低下している高齢者に効果があると思われます(健康な成人はあまり効果はない?)。

6、脂肪酸

 脂肪酸は、飽和脂肪酸、ω-6多価不飽和脂肪酸、ω-3多価不和脂肪酸に分類されます。飽和脂肪酸は、慢性炎症性疾患の増悪因子です。ω-6多価不飽和脂肪酸は、アラキドン酸が生成され急性、慢性炎症に関与するといわれています。ω-3多価不和脂肪酸は、抗炎症作用を有する物質が産生されます。多価不和脂肪酸を体内で合成できないため食物から摂取する必要がありますが、肉は飽和脂肪酸が多く含まれ、ω-3多価不和脂肪酸は、魚、特に青魚に含まれます

7、プロバイオティクス

 腸内フローラを改善することで、有益な作用をもたらす生物のことです。主に乳酸菌になります。生きた菌が作用するものと死んだ乳酸菌でも菌の表面の分子や核酸により免疫の作用があるようです。

8、オリゴ糖

 玉ねぎ、ごぼうなどに含まれるフラクトオリゴ糖は、血糖に影響を与えず乳酸菌の栄養になり、善玉菌を増殖を促し免疫機能を促進する。牛乳に含まれるガラクトオリゴ糖、大豆、てん菜、サトウキビに含まれるラフィノースも同様な作用があります。

9、ポリフェノール

 日本人は、飲料としてはコーヒーから最も多くポリフェノールを取っているようです。ポリフェノールは、抗酸化作用が知られていますが、免疫調整機能もあるようです。

10、何を食べればよいのか?

 腸を整えバランスの良い食事を心がけることになります。お肉は、飽和脂肪酸が多く含まれ、ω-3多価不和脂肪酸は、魚類、特に青魚に含まれます。肉、魚、牛乳、大豆、大豆製品、緑黄色野菜、海藻類、果物類をバランスよく摂り、肥満や血液検査での脂質異常症がないようにしたいものです。

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