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品位を進め、智徳を研け(修身要領 福沢 諭吉の言葉)

こんばんは📚

 年末から2月にかけて、慶應義塾の社会人大学院の受験勉強をしていました。先日合格発表があり、晴れて4月から2足の草鞋わらじ生活になります。

 そんなご縁があって福沢諭吉先生の理念や主義について学んできました。noteの過去記事でもご紹介しています。


 今回は、少し前にご紹介した、『修身要領』の言葉をご紹介します。

 日本という国を発展させるために、明治時代の独特のハングリーな環境において塾生に向けた福沢先生のメッセージです。

第一条 人は人たるの品位を進め、智徳を研き、益々其光輝を発揚するを以て、本分と為さざる可らず。吾党の男女は、独立自尊の主義を以て修身処世の要領と為し、之を服膺して、人たるの本分を全うす可きものなり。
第三条 自ら労して自ら食ふは、人生独立の本源なり。独立自尊の人は自労自活の人たらざる可らず。

『修身要領』(慶應義塾)


(言葉の意味)

 品位・・・品格、人に備わっている心の高さ。

 独立自尊・・・言葉を説明する必要はないかと思いますが、『修身要領』が主張する、学生のあるべき姿です。時代背景も過去の記事に何度もご紹介していますが、列強国の侵略、植民地化の危機を打破するために、福沢先生は国民に対して、お上依存の生き方にならず、自分の頭で考え、「独立自尊」たれ、と説いているのです。

 「独立自尊の精神」

 福沢先生の主張は明快です。自ら考え、自ら行動せよ。「実学」が重要だ。ということです。時代背景は上述しました。

 ややもすると、企業や公共団体などに属して仕事をしていると、自分の仕事が世の中にどのようにつながっているのか、役に立っているのかを見失うことがあります。そして自分が取り組み成長したい方向が、何に向かっているか、成長のモチベーションがどこに照準を当てているのか、見えなくなることがあります。

 組織に所属している以上、その組織の益のために働くことが当然のように思えますが、その組織もパーパスを掲げているわけで、それに到達するために事業を行なっています。パーパスと自分の仕事のつながりを理解することこそ、個人のやりがいにつながりますし、事業の成功確率が高くなるのです。

 組織のパーパスがなんなのか、そこまでは組織が掲げていると思います。しかし、自分の仕事がそれにどうつながっているのか?なかなか教えてくれません。むしろ、自ら定義して、自ら仕事を提案して遂行すること、そしてその仕事、事業を行うことで自活しているのだという認識が大切になってきます。

おわりに


 大学院では、これまで携わってきた仕事を一度客観視して、学術的に理解し、そしてその分野をさらに発展させることに貢献したいと考えています。

 学生の方はもちろん、仕事の目的を見失っているなー、と感じている方は、『修身要領』を一読されることをお勧めします。とても短い文書です。Kindle で100行にも満たない読み物です。

ではまた!

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