見出し画像

美術館散歩 #4 ボルゲーゼ美術館

2019年に訪れたイタリアの美術館を数回に分けてレポートします。
続いてはボルゲーゼ美術館。

ボルゲーゼ美術館は広大なボルゲーゼ公園の一角にある、ボルゲーゼ家歴代のコレクションが展示されている美術館。

広大なボルゲーゼ公園
とても気持ちの良い公園です
梢にリスを発見
公園の中にあるゲーテ像
左側にある大きな木が巨大な松ぼっくりのなるイタリアカサマツ

ゲーテは1年以上かけてイタリアを旅した旅行記「イタリア紀行」という自伝的作品を残しています。
ローマの街角は、200年以上前にゲーテが旅した当時の姿を、今もそのまま残しているものが多くあります。

新訳が出て読みやすくなりました。


さて、ボルゲーゼ美術館。

ボルゲーゼ美術館は完全予約制です。
入場を断られている予約のない人を何人も見かけました。

館内は写真撮影が禁止されているので、展示作品は全てWikipediaより転載。

ラファエロ「一角獣を抱く貴婦人」


カラバッジョ「果物籠を持つ少年」

そして何と言っても、ボルゲーゼ美術館にはベルニーニがあります。
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(1598年12月7日 - 1680年11月28日)はバロックの時期を代表するイタリアの彫刻家、建築家、画家。
「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と称される天才。

ベルニーニ「アポロンとダフネ」
細部

題材はギリシャ神話。
ダフネを求愛するアポロン。それを受け入れないダフネ。
追い詰められたダフネは自ら願って月桂樹に姿を変える。
アポロンはひどく悲しみ、「せめて私の聖樹になって欲しい」と願った。
ダフネは枝を揺らしてうなずき、月桂樹の葉をアポロンの頭に落とした。
アポロンはこの葉で冠をつくり、その後これを肌身から離すことはなかった。
という物語です。
ここからアスリートがかぶる月桂樹の冠=月桂冠が生まれたのですね。

作品はダフネの足元から根が生え、指先からは枝葉が茂ってくるその瞬間を切り取ったものです。


ベルニーニ「プロセルピナの略奪」
細部

こちらもギリシャ神話から。
春の女神プロセルピナを我が物として連れ去ろうとする冥界の神プルートー。

宙に舞う髪、血管の浮き出る腕、柔肌に食い込む指、とても大理石から掘り出したとは思えない質感です!

彫刻作品は基本的には海外展示されないので、現地に行かないと鑑賞することが出来ないですよね。
ローマにお出かけの際には是非立ち寄って見たらいかがでしょう。

ベルニーニの作品はローマの街の様々なところで出会うことが出来ます。

ナヴォーナ広場にある四大河の噴水
サンタンジェロ橋にかかる天使の像(レプリカ)
右奥のドーム型の屋根はサンピエトロ大聖堂

お読みいただき、ありがとうございました!
よろしければスキ、フォローいただけると大変励みになります。
次回はバルベリーニ宮殿、その他ローマに点在する芸術作品を取り上げます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?