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沈黙のパレード鑑賞後

ガリレオ劇場版最新作、沈黙のパレードを観た。

映画版ガリレオらしい、"人間性"に重きを置いた作品。今回は一層力を注いでいる印象を受け、もはや草薙のための映画とも言えそう。原作ファンはきっと大喜びだろう。


内容は草薙にフォーカスしていることもあり、刑事としての葛藤を上手く表現できていたと思う。特に素晴らしかったのが、冒頭のシーン。殺される女の子のことを全く知らない観客でも一気にこの子を好きになる、どうかこの子が幸せになってほしい、死なないでほしいと、彼女の未来とこれからの夢を思い描いてしまうような入り方が最高。この短い時間で自分もこの街で彼女を見守ってきたかのように錯覚してしまった。

ただ良くなかった点もある。それはあまりにも湯川先生の出番が少なすぎたことや、街の人の詳細や結託する描写が少なすぎたことだ。


恒例の実験や物理学トリック、内海との下りも前半以降一切ないため、中だるみした印象(ミステリー映画として見たらあっさり進みすぎ+結末も弱い)。出番が少ないからなのか、湯川先生が"推理"で問うたらあっさり当事者たちは話し始めちゃうし。。
湯川先生の人間味を強調したいのは分かるが。


展開力は流石、東野圭吾ということもあり見ていて飽きはしなかったが、映画ガリレオ集大成としては少し物足りない気がしてしまう。やはり1作目の容疑者Xの献身が傑作過ぎた。

[追記]
・湯川が石神を追い詰めたの未だに悔やんでて満足
・さおりが○○してたのは、彼じゃなくて新倉先生とのアレなのではないかとゲスい想像を掻き立てた。
・ただ渡辺いっけい大好きなのですんげー栗林さん恋しかった



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