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チームで働くということ

今朝、友人からあった相談です。内容そのままではなく、少し整理して「チームで働くということ」というタイトルでまとめました。

相談をくれた方は厳密に言うと営業職ではないのですが、ここでは「営業職」に置き換えて書いていますので、フィクションとしてお楽しみください。


メンバーとの意識の差

相談者はチームの中でもトップセールスです。今の店舗に配属されてからはまだ数カ月ですが、新規開拓も熱心で以前からの取引先とのつながりも活かしつつ、1日あたりの売上を設定して行動するなど意欲的に働いています。また組織の雰囲気をよくしようと、周囲のメンバーとのコミュニケーションを図るようにもしています。

その結果、経験の浅いメンバーの中には相談者を慕い、行動し始めている人もいますが、変わらず自分のペースで、あまり努力せずに今まで通りでありたい古くからのメンバーからは「ねたみ」や「ひがみ」の声があがっていて、相談者を悩ませています。

グループかチームか?組織はどうあるべきか

相談者自身は、自らが所属する組織への貢献意欲が高く、チームの一員として貢献したいと考えています。しかし、相談者が所属する店舗はただの集団「グループ」の状態です。

組織が「チーム」として効果を発揮していくためには、アメリカの経営学者であるチェスター・バーナードが提唱した3つの要素が必要と言われています。

  1. コミュニケーション

  2. 貢献意欲

  3. 共通目的

相談者は3要素を直観的に理解していて自ら行動できるタイプですが、全てのメンバーに3要素が備わっているわけではありません。

本来であれば、リーダーやマネージャーが、メンバーにしっかり共通目的を伝え、コミュニケーションを活性化させつつ、貢献意欲もかきたてていくことで、相談者が心地よく働ける環境になっていくことが理想的です。

しかし、そうでない場合は自らの力で働きやすいような環境へ改善するしかなく、相談してくれた友人に向けてのメッセージもかねて3つの作戦を残します。

作戦A「意識の方向を変えて雑音は消し去る」

これは今の環境でのチームビルディングは諦め、個人で設定した目的・目標にしっかりコミットすることだけに専念し、周囲からの雑音を消し去る方法です。

職場の同僚は必ず友人にならなければいけないわけではありません。営業職は売上金額で十分に評価される側面もありますので、仕事はしっかりこなして評価を受けつつ、コミュニケーションはほどほどにして、自身の人生の目的・目標を優先するよう意識の方向を変えてしまう作戦です。

中には「実績は上げて当たり前」で評価されないような企業もありますが、営業職の良いところは「商材」「営業手法」「売上金額」で共感し合える他業種の皆さんがたくさんいますから、組織内での評価や労いがもっと欲しいという人は他業種とつながることをお勧めします。

また相談者には他メンバーからのネガティブな感情が向けられていますので、それを気にせずに過ごすためのアイディアは必要です。

私もメンタルが強い方ではないので、自らに向けられたネガティブな声を気にしてしまう傾向にあります。「感情」で辛い想いをしないよう、心理学や映画の名言に助けられながら自分のメンタルを維持しています。

▼モチベーションに左右されないようにするために

▼なんか嫌な気持ちになったりビビった時に励ましてくれる名言

「恐怖は喜びとか悲しみとかと同じで、ただの感覚だぞ!弱っちい感覚に支配されるな!」

「フライ・ダディ・フライ」金城一紀

ただし、この作戦A「気にしないようにする。意識の方向を変える。」は、やり方によっては「孤高の人」になってしまいがちなので、少しゆるいキャラクター設定も準備しておいた方が良いでしょう。

自分の性格を変えてまで対応する必要はありません。あくまで職場でのコミュニケーションを円滑にするためのキャラクター設定で十分です。

作戦B「完全にチームを率いる」

この案は自分自身がチームを率いるリーダーになってしまう方法です。ただし、相談者の場合は正式に役職があるわけではありませんし、それに見合う賃金手当つかないなど、いくつかのハードルがありますが、今後自分自身が経営者になっていくつもりがあれば、この作戦もありです。

後述する最近尊敬しているビジネスパーソンの動画コンテンツも役に立つかもしれませんので、良かったらそちらも読んでみてください。

作戦C「チームは率いないが自己成長のために受け入れる」

この作戦は言ってみれば「今まで通り過ごしていく」という作戦です。相談者は「自分は自分の仕事はしっかりやりたい。」「ネガティブな感情をもつメンバーによって働きづらくなるのは嫌だ。」という2つを悩んでいます。

仕事に対する意欲が高いのはとても良い事であり、自らが働く環境を良い状態に保ちたいという想いは誰しもが持っています。

目標意識や貢献意欲も高くなく、愚痴や妬み、ひがみを間接的にもらすネガティブなメンバーは「俯瞰で物事を捉えられない」「自分の発言がどういう影響をもたらすか理解していない」「そもそも深く物事を考えていない」という傾向があるように感じます。

私はそんな人に時間を費やすことは無駄だと思っています。足を引っ張る人よりも、自分を助けてくれる人、成長してくれる人との時間を有意義に過ごしていくことで人生が豊かになれば辛いことも薄まるはずです。

この作戦は自分は今まで通りに行動しつつ、「なるべく気にしない」という技を身に着ける作戦です。


組織運営や人間的成長について考える

最近尊敬しているビジネスパーソン・橘優輝さんがよく仰る「●●(業種/職場が入ります)は人間形成の場である」という言葉があります。これはどんな業種や職場であっても当てはまる言葉だと思い、自分の置かれた環境にも置き換えるようにしています。

橘優輝さんは「ホストクラブ」の内勤で、尊敬する対象として違和感を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

たしかにホストという業界全体で捉えた時、社会課題を抱えている側面もあり、ジェンダー平等の観点から否定的な意見をお持ちの方が多数いることも理解していますが、ここではあくまで「人間形成」「自己成長」という観点にしぼって読んでいただければ幸いです。

橘優輝さんのSNSでは、礼儀・マナー、人としての在り方、接客と営業の違い、サービス提供者と消費者の理想の関係性などを学ぶことができます。中間管理職として、「メンバーの個としての成長」と「どう組織強化をするか」というヒントがちりばめられていて、プレイングマネージャーとして日々帆走する40代が共感できる内容です。

今回の相談者のケースでは、組織内にしかるべきマネージャー(プレイングマネージャー)がおらず、プレイヤーとして組織内の課題解決をしていかない状態に悩んでいましたが、昨今は書籍だけでなく動画コンテンツからも学びや気づきを多く得ることができ、エンタメとしても楽しめるようになっていますので、隙間時間に息抜きも兼ねて見てみてもよいかもしれません。

橘さんの動画が自分の感性に合わない場合は自分が共感できるような動画コンテンツを探してみましょう。


どの作戦がいいのか

今回あげた作戦A~C全てに共通している点は「自分が変わる」という点です。

相手の意識を変えるためには誰かが働きかける必要があります。何もしなくて相手が変わることはありませんから、誰かが環境をよくしてくれるか、自分が環境をよくする。または切り抜けていく必要があります。

A~Cの違いはというと

Aは誰かへの働きかけは少なめに、プロとしての自分をどんどん高めていく方法。

Bは自分が起点となり、チームビルディングまでチャレンジする方法。

Cは俯瞰的に自分の立ち位置を見ながら、環境は変える事なく、合わせられるような自己成長を遂げる方法です。

作戦A~Cを試してみるのもありですし、どれも試さずに自分が考えている方法で進むのもありです。

最近、こういった接客業や営業職における人間関係の悩み、組織としての成長の悩みを聞く機会が多く、また同じような悩みがあった時に活用できるかもしれないと考え、久々にnoteにまとめてみました。




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