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時にことばは、必要ない。

今日は、バイクを目的のないままただ走らせてみようと走っていると、ガタガタの少しへんぴな道に入り、大きな荷物を持ったおばちゃん3人組をゆっくりと抜かした。

その時、3人から一斉に「Heyーーー!!」と止められた。
お、ここはバイクで通ったらダメなところだったのかなと思ったら、3人とも笑顔で僕の方に近寄ってきて、一番お年を取っていそうな方が何も言わずに、僕の後ろにちょこんと座り、他のおばちゃんが僕の足元に大きな荷物を置いた。
なるほど乗せていってくれということか!と、僕は目的もなかったし、「OK、それでどこに行きたいの?」って聞いたが、伝わらず、道なりを指さすと頷いたから、とりあえず進むことにした。

5分ぐらいかなと思ったけど一向に止められず、10分、15分、ただただ無言のままバイクを走らせた。
そろそろ道の選択肢も出てきたし、マップを開いて「どこ?」と指差すも、伝わらず、ただ笑顔で頷かれたから、そのまま適当に進むことにした。
20分経つと大通りにでてやっと少し反応があったらから、そこで「ナマステ〜」してお別れした。

こんな長い距離を歩く予定だったのか…
後の2人は歩いてくるのか。そんなことを考えながら走らせていたら、2日目のことを思い出した。
2人乗りしてるイケイケなおっちゃんが並走してきて、「どこ行くの?」と聞かれたから、「少しだけ先!」というと笑顔で後ろに乗っていた人が僕の後ろに乗ってきた。「もう100メートルぐらいだよ?」というと「それでも良いから!」と。
なるほど、こういう街なのか!(ミニヒッチハイク)

新しい土地に来ると、新しい景色や初めての経験ができて、とても刺激的だ。日本で当たり前と思ってることは、世界からみると当たり前ではなく新鮮なことはとても多いだろう。
さっきのおばちゃん達が、日本に来たらどんなことを感じるのだろうか?
でも日本に来たことがあるかもしれないし、これは仮説だろうが決めつけだ。
そんなことを1人で対話しながら、大自然の中をバイクで走り続けた日だった。

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2023/01/14 14:00 オーロヴィルにて


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