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20240328 憧れの一人芝居

とても若い人の一人芝居の公演を観にいく機会があって、そこに並んだ劇作家の方々の名前が豪華であらためて驚いてしまった。「これだけの劇作家の方々がひとりの俳優のために書き下ろすことなんてあるんだ!」と素朴に思い、21歳だというその若い俳優さんの企画力の豪胆さというか思い切りのよさがとても心地よかった。オノマリコさんの書き下ろした『19才』が特に好きだった。

▼劇場からの帰り道、もし自分が一人芝居をやるとしてどういう劇作家の方にお願いするだろうかということをつらつらと考えてみた。実現するかはまったくの別として、思いつくままに挙げていってみる。

▼ひとりめは大和屋かほるさん。戯曲デジタルアーカイブという全国の劇作家の方々の戯曲がオンラインで読めるサイトがある中で、たまたま出会った『頭の中の千匹の蜂』という作品の構え、佇まいにとても感銘を受けた。戯曲デジタルアーカイブで読める二作品は構成が緻密でしずかな群像劇の趣があるけれど、もし大和屋さんに一人芝居を書いてもらうとしたらどんな言葉が生まれるのだろうという予想がつかないところも含めてお願いしてみたいと思った。

▼二人目は永山智行さん。宮崎県のこふく劇場の演出家、劇作家で、ツアーで東京にいらしたときにこまばアゴラ劇場なんかで何度も作品を拝見したことがあった。戯曲集も刊行されている(もちろん持ってる)。さまざまな小説などからモチーフを組み合わせてつくられる上演の言葉はやわらかでやさしく、それでいて人に対する信頼に満ちている。キャリアも全然上で面識もなく、ただの憧れの人ではあるけれど、お願いしてみたいと思った。

▼そして同じ九州でということではないけれど、不思議少年の大迫旭洋さん。大迫さんで一人芝居といえばもう『そのころ』という大傑作があって、戯曲で読んでもすごいけれども沖縄の銘苅ベースで上演をみる機会があって撃ち抜かれてしまった。ほぼ同世代ということもあって、いつか何か一緒につくれたらこんなに嬉しいことはないなと思う(追いつけるように頑張らなければならない)。

『そのころ』といえば『LAY YOUR HANDS ON ME』です。

▼最後に公社流体力学さん、だろうか。ポストドラマ演劇が多く集まった第10回せんがわ劇場演劇コンクールで大トリとして現れて、完全に素手の一人芝居でグランプリをかっさらっていった姿は今も鮮烈に目に焼き付いている。40分くらいの作品でもたったA4一枚のぺらいちで上演しているというような話を聞いたような気もするけれど、そういうシステムも含めて、一度一人芝居を公社さんに習ってみたいと思った。

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