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石田衣良さんと『7つの習慣』:多角的な視点の大切さ

 ひとつのものに対して、複数のものの見方ができるようになれるといいなと思う。というのも、作家、石田衣良さんのyoutubeチャンネルにあるこの動画を見たからだ。面白かった。
 [第22回|前編]『7つの習慣』を石田衣良が読み解く!ぼくたちは本当に成功できるのか?!

 「7つの習慣」、多くの人は読んだことがあるのではないだろうか。もしくは読んだことは無くても、タイトルを耳にしたことはあるかもしれない。自己啓発本で、すすめている著名人もいらっしゃると思う。(私といえば、学生の頃に学生向けの本を読んだことがある程度だけど)

 衣良さんの見方は面白い(私は有料会員なので、この動画の後半最後まで視聴)。
 例えば、「どんなに自分を磨いても、どんな人間にも欠点がある」、「どんなに人格者になっても、それで世界は変えられない」。
 遠藤周作の「海と毒薬」を読んだばかりなので、確かになぁと妙にあの本を読んでいた時の自分の胸の苦しさや、自分がこれまでに社会に出て感じていた経験や感情を思い出した。人格者になったとしても、その組織が異常だったら機能しない。
 後半の動画でも言われていた通り、この本が刺さる層、本の内容を活用できる層というものがありそうだ(要するに公務員や会社員のように組織で働いている層)。一方で、この本を読んでもスティーブ・ジョブズのように事業を展開したり、世界の指導者になるような成功はできないというのは自分の体験からみても納得できる。

 「7つの習慣」をテーマにして、こういう意見、感想って聞いたことなかったなぁ。でも言われてみれば、確かにそうとも取れるなぁ。というお話が、番組後半には他にもたくさんあった。私には新鮮だった。(私がこれまでに「7つの習慣」についてそれほど関心を持っていなかったというのもあると思うけど……)

 動画の前編(無料部分)で自己啓発本は、なぐさめ本だという話題がある。とはいえ、読んで気分をよくしたり、モチベーションを上げるという使い方もよいではないかと思う。自分に都合のよい部分だけを取り入れるのも自由だろう。私も自己啓発本はいくつか読んできた。
 ただ自分に対してだけれど、どれかひとつの考え方だけが正しい、自分の感情が唯一であると信じ込むのはやめた方がいいと改めて思う。色々な角度からも考えてみなければいけない。複数の視点を持つことの大切さを再認識した動画だった。

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