最初に働いた会社のこと。

ぼくは大学を卒業して営業職として、IT システムを販売する会社に入りました。開発の部門もありましたが、基本的には卸したものを売る、営業会社でした。

その会社には3年近くいたのですが、毎日が憂鬱でたまらなかった。ぼくの仕事は新規顧客の開拓でした。東京都、神奈川、千葉、埼玉の企業の名前と電話番号が掲載されているリストに片っ端から電話してアポ取りをして、システムを売ってくる仕事です。

誰に電話をつないでもらえば良いのか、名前も分からずに電話するため、当然ほとんど断られます。訪問のアポイントがとれるのは、100件やって、せいぜい2、3件です。

さらに、いくら1都3県にたくさんの企業があるといっても、ある程度の規模がないとシステムなんて買ってくれません。だから、リストに載っている企業は数百件なので、数日で電話自体はかけ終わります。

企業への訪問が終わるとやることがほぼなくなります。もっと悪いときには、アポイントがとれないと、やることがさらになくなります。それがものすごく退屈で、辛かった。

直属の上司も、特に助けてくれなかったし、ぼくからも助けを求めようとしなかった。それでずっと辛い時期が続いて、まったく畑違いの広告の製作会社に転職しました。

今考えると、上司が助けてくれなさそうなら同僚やほかの上司、人事部にかけあってみる、という手もあったと思います。でも、そのときはとにかく仕事がイヤで辞めることしか考えていなかった。

もしほかの部署や、違う業種で採用されていたら、ずっと最初の会社にいたかもしれません。1,000人くらい社員のいるところで給料もそこそこだったし。

学校を卒業して、初めて働く会社って人の一生に大きく影響をあたえます。でも学生は、その企業で自分が実際にどんなふうに働いていくか想像することは難しいです。

だから実際に入ってみて、自分と会社が合わない人は必ずいるはず。そういう場合はやめちゃえばいい、でも働くことは続けた方がいい。いまの会社でうまく働けないからって、ほかにいってもダメかというと、そんなことは絶対にないです。

会社辞めたいは問題ないけど、働きたくないはアウトだと思います。
とにかく働き続けていれば、何とかなるような気がしています。

おわります。

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