【日記5】常備酒のチェンジ〜歌人たちの集い
9.4 MON
家に常備するお酒をウィスキーから焼酎へ変えた。
ハイボールばかり飲んで、お店でもいつもハイボールだったけど、飲みすぎるせいでなんとなく心が落ち込みがちだったから。
効果のほどはまだよく分からないけれど、お酒を変えたことを脳や体がちょっとしたイベントごとと勘違いしているようで、なんとなくは調子がいいような気もする。
9.5 TUE
万葉集の第巻八に収められた秋の訪れを詠む歌。
水鳥のように青々としていた山が色づいていくのは、そうか秋の露がまるで移し染めの材料のように染めていっているからなのだ! という発見と驚き、気分の高揚(紅葉?笑)が詠われている。
さて、この令和5年の東京で、僕は秋への移り変わりをどうやって感じ、それをどうやって歌にしたらいいだろう。
万葉集を読んでいるうちに、昔の人は日々や特別なときの様々な思いを、自然の光景や事物に託してきたんだろうと考えるようになった。
人間の営みに関わらずに生きている(ように見える)、幾億年も続いてきた、そして今後もずっと変わらない(であろう)自然を取り入れることで、時が変わっても人が変わっても、同じ思いを共にできるようにしたかったんじゃないかな、と。
そういう風に、この東京の景色を眺めたらどんな歌ができるだろうか。
数年後には無くなってしまうものばかりが街の表通りにはある気はする。だからもう少し路地を、いろんな意味で細い道を歩いていけたらと思う。
9.6 WED
カメラを買った!
新しいカメラを買うまでのことを書いてみたので、ぜひ読んでみてください。
9.7 THU
自転車屋さんになったはずなのに、気づけばデスクワークで、さらにまた採用担当にもなって、悩みが増えた。
勅使河原真衣さんの『「能力」の生きづらさをほぐす』を読んでおいて良かったかもしれない。
僕は転職の多い方で、これまでに何社も何社も求人に応募してきたけれど、会社側で求人に関わることは初めてだった。
選ばれなければならない立場は求職者も企業も同じだということが改めて分かった。
打ち合わせのために久しぶりの巣鴨。「もうこの話、飲み屋でもできますね」と打ち合わせの延長でときわ食堂へ。
9.8 FRI
ラグビーW杯開幕。
これ、自分の中でひとつの目安というかマイルストーンみたいになっている。
前回の日本大会のとき、僕は突発性難聴になって前職の会社を休んでいた。歌集『自転車修理屋』のあとがきにも書いているので持っている人はぜひ読んでいただきたいのだけど、次のW杯がやってきたということは、左耳が聴こえなくなって、医者からは心療内科の受診も勧められて、「もう働けないかもな」と思った時から4年もの月日が経ったということなのだ。
その間に、若干の違和感はありつつも耳は回復し、一応ちゃんとサラリーマンをやれている。
人は必ず再び立ち上がれる、というのは万人に当てはまることじゃない。僕だってこの4年間、強くもなく、ただ生きて生活をしてきた。自分で立ち上がったわけではなく、妻や多くの人が、「いいんじゃない」とただ見守ってくれていたことが結果的に今の生活を作ってくれた。
人生にはサイクルがあって、いろんなことが起きるし、それは予測ができないということを知った。いや、知っているはずだけど、もう一度教えられた感じ。学校の勉強の復習のような、補習のようなイメージ。
もしかしたらまた、「忘れてませんかー?」というように復習の機会が来るかもしれない。その時、またラグビーW杯がやっていてくれたらいいなと思う。
9.9 SAT
夜遅すぎて観られなかったラグビーW杯の初戦、フランスvsニュージーランドの試合が昼間にテレビでやっていたので観た。
いやいや、決勝戦でしょこれ、みたいな試合だった。
夜に散歩したくなり、カメラを持って妻と近所の神社へ。
帰りにおばあちゃんがやっている昭和のコンビニみたいな小さな商店(なんと亀田の柿の種が小袋1つから売っている!)でポテトスナックと缶ビールを買って、飲み食いしながら、いつもの飲み屋までの道を歩いた。
9.10 SUN
短歌の人たちと会った。
初めて短歌の人たちと飲みに行った。
歌会に乾杯が組み込まれている場に行ったことはあるけれど、純粋に待ち合わせをして飲みに行くのは初めてだった。
最高。
前日のテレビの話をするように、最近見たYoutubeの話をするようにはなかなか普段の話題に上がってこない短歌も、歌人が集まれば昨日食べた夕飯のことのように当たり前に好きな歌や最近の活動の話が出てくる。
解散したあと、日本vsチリ戦の後半に間に合ったので、観た。勝ち点とボーナスポイントをもらう快勝。
次は18日の朝4時からイングランド戦。祝日なので、観ます!
今週のアルバム
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