見出し画像

【決断】3年後に教員を辞めます

 皆さん、どうも。ひらぶーです。お久しぶりです。新規採用職員としての生活に入り初の夏休みがやってきました。勤務をして次のことを感じました。

「学校教育の未来はない。崩壊する前にこっちから辞めてやろう。」

と考え、教員という職を辞することを決断しました。しかし、すぐに辞めるわけではありません。勤務校はのんびりで寧ろ楽しい方なのですが、楽興教育全体で考えると、働き方に疑問を持つ場面があったり、納得いかないことがあったりなど学校教育に疑問を感じるようになってきました。転職活動や自己分析のため、そしてお金や知識を蓄えるために猶予期間として3年後としました。

 さて、一度決断すると中学校教員として働いてみて色んなことが見えてきます。教員がブラックと言われる理由、教員志望者が減る理由、理想と現実のギャップを多くの場面で実感します。今回は、愚痴交じりに学校教育の問題点について話していきます。

1.「事なかれ主義」の指導

 一番最初に感じたことが、学校運営や生徒指導の基準になっているこの「事なかれ主義」です。生徒や我々新規採用職員に対して、チャレンジの場が少なすぎます。エピソードを紹介します。

 メディアが学校教育や教員の悪い部分ばかりを取り上げているため、我々教職員は、常に外部からの目を気にしなければなりません。それにより、生徒指導一つとっても、怒りたくても強い口調で怒れない場面が多いような気がします。例えば、通常学級に在籍しているのに特別な支援を要する生徒です。私のクラスには、多動性傾向が強い特性を持つ生徒がいます。静かに話を聞いてほしい時も口が出てしまい、私が話を中断して注意しないといけなかったり、休み時間に大声で騒いで過ごしているので注意したりなど、手のかかる生徒がいます。そのような生徒の周りでは、当然何かしらトラブルも起きます。実際いくつか起きて指導もしました。このような事があり、昼休みや休み時間に教室に張り付き、またトラブルが起きないよう生徒を監視しておくことになりました。

かわいそうに。大人の都合でこんなことしないといけないなんて。

と思ってしまいました。正直、昼休みって先生が教室にいてほしくないですよね。私が生徒なら嫌です。中学校に入り早3か月、もう小学生ではないのですから、「生徒同士のけんか」を「意見を言い合う練習」というチャンスに捉えられない教員が多く感じます。ある程度まで様子を見て、トラブルの一歩手前で仲裁に入るスタンスではだめでしょうか。最近の子どもは、殴り合いのけんかはしない代わりに、暴力を伴わない仲間外れや陰口などの陰湿ないじめが多いと言われます。それは、先生の前で良い子を演じたりパーソナルスペースを早い段階で確立して他人と一定の距離を保てるようになったりしているのも事実です。しかし、けんかをして学ぶこともあるはずです。我々がそのように育ってきたので分かると思います。トラブルが起きてはいけないという気持ちが出すぎて我々教員が可能性をつぶしてしまっているのではないだろうかと考えてしまいます。特性があることはクラスのみんなも分かっている(薄々感じている)ので、特性を受け入れる楽観的な考えを持てる先生が少ないのが残念でした。未然防止は確かに大事ですが、そもそも、昼休みって先生のための昼休みなのに、休めていないですよね。昼休みに休ませてくれないのが教員のブラックと言われる一つではないでしょうか。


2.それは学校の先生が指導しないといけませんか?

 最近特に思うのが、教員の立場が脅かされていることです。公立学校の教員は公務員の一部ですので、仕事内容に給料が発生していません。法律に基づいた一定の給与で、無限に仕事が押し付けられる便利屋さんの状態です。学校外の出来事でも、先生に押し付けてくることが多いです。

(A)休日のトラブルは親の責任では?

 休日、友達と遊んでいる時にけんかがあり、週明けに一方の生徒が先生に報告し、生徒指導と称して学校で解決する事例があります。それを聞いて、私は真っ先に

それは保護者の仕事では?学校外の出来事ですけど?

と思ってしまいます。「安全に学校生活を過ごすため、未然防止の指導」と正当化して給料も発生しないのに仕事が増えます。学校内での出来事ならともかく、全く関係ない学校外の出来事で仕事を押し付けられ、しかも給料が1円も増えない勤務体制どうなの?と思ってしまいます。

(B)部活動の顧問、やめませんか?

 教員がブラックと言われる多くの原因が「部活動」でしょう。時間外勤務のほとんどがこの部活動ですからね。部活動が始まった元々の目的は、生徒が自主的に活動をすることでした。にもかかわらず、生徒指導に有用だったり中学校総合体育大会で学校の評価を上げるためだったりなど複数の理由から、勝利至上主義に走っている傾向が見られます。この傾向に走るのはどうかと思うのですが、最近では少しは風向きが変わったようです。というのも、教員の時間外勤務の実態が問題になっているとして部活動を地域に委託して部活動の顧問をなくしていこうという動きです。来年度から実施される予定なのですが、本当に可能なのでしょうか。
 まず子供が納得しません。特にその部活競技の専門の顧問がいる場合は、なおさら感じるでしょう。そのこともあってか希望制になるとかどうとか。
 また、もし仮に新制度で顧問になったとすると新たな問題が出てきます。それは、学校の先生の中で顧問をする先生としない先生が出てくることです。これは仕事量に差が出てくることになるでしょう。ここまで含めると部活動顧問は難しい問題と言えます。

3.全体の奉仕者、でも労働者

 公務員をしていると、学生時代のバイトを思い出します。少し思い出話をさせてください。当時と今では全然働き方が違います。

 私はコンビニ店員をしていました。夕方や夜間の勤務がほとんどです。仕事の内容は大体がレジや品出しですが人によっては発注だったり時間帯が不規則だったりと様々な労働者がいました。また、勤務時間内には多くのことが発生します。電話対応や宅急便の処理、トイレ掃除など働いてみないと知らなかった仕事も多くあります。そのような意味では、少し教員と似ているかもしれません。
 それでも、3年間続けることが出来ました。やめたいとも思わなかったです。同じ3年間でも、教員はやめたいです。何が違うのか考えてみました。

1.時間が正確に決まっている

 一番違うのは勤務時間でしょう。開始時間や終了時間は誤差5分以内で出退勤します。ブラックなコンビニバイトも世の中にはあるかもしれませんが、私の職場はきっちりしていました。休憩時間もしっかり取られ、給料も分単位で支給されていました。
 教員にはそのような事はありません。どれだけ残業しても給料は同じです。実際に現在の勤務時間(時間外勤務を合わせたもの)を当時の時給で乗算してみると、数万円超えていることが分かりました。時給換算すると、コンビニバイトの方が教員よりも給料は高いのです。

2.自分がしなくてはいけない仕事が決まっている

 コンビニのバイトはすることは決まっています。仕事は無数にあるのですが、その中でも次の3つにグループ分けされていました。

A[勤務時間内に必ずしなければならない。しなければ問題になる]
B[勤務時間内にしておくべき。次のシフトの人ほか全体が助かる]
C[別にしなくてもいいけど、してくれると助かる。]

 Aはレジ対応や品出し、各種清掃ですね。特に夜間勤務はレジ前で出しているフライヤーやカフェ等の器具の清掃など客がいない時でも仕事は存在します。
 Bは仕事に慣れてきてそれまでレジしかできなかった人がそれ以外の業務をしたりする段階ですね。商品を並べるフェイスアップや、レジ用品の補充などお客さんには見えない業務の事を指します。
 Cはいわゆる「時間があるときにやっておいてね」と言われるも仕事。しなかったとしても問題はなく、本当に時間があるときしかしない仕事です。時間がない時はボーっとレジで立ったり従業員と会話したりしておけばいいのですが…

 もし教員経験者がご覧になっていたら、このような分類はできますか?できたとして、それは給料に見合っていますか?先ほども言った通り、時給換算だと教員の方が低いですよ。

 教員にはABCの基準は明確に存在せず、ほとんどが「Bの皮をかぶったA」だったり「Cの皮をかぶったB」だったりします。仕事内容が曖昧なのにも関わらず、給料に見合っていないことが問題です。

 公務員は「全体の奉仕者」と言われており、みんなのためになることをしなければなりません。しかし、教員である前に一人の人間です。みんなのために自分の働き方を悪くしてまで奉仕したくありません。


4.まとめ・今回のオチ

 さて、今回は私が3年後に教員を辞める理由をお話してきました。教員を理由をまとめると

仕事内容に疑問が残り、将来改善される兆しがない。」
「家庭で担うはずの役割が学校に押し付けられている。」
「その割に実勤務時間と給料が見合わない。

の3つです。実勤務時間の問題は解決されることはないでしょうね。仕事量がどんどん増え続け、給料が上がらないことを考えると仕事量に対する給料がどんどん見合わなくなってきますね。

 さて、教員志望者がどんどん減っているというニュースを目にします。悪いように聞こえていますが、なりたい人が減るということは今の教員としての働き方が良くないと数字で見えているということなので、私は悪いニュースには感じません。これを機に学校現場の何がおかしいか考えるきっかけになるといいですね。良くなるころには、もう私は寿命が尽きているかもしれませんね。ほなまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?