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HSPさんに営業は向かないのだ!

■営業はキツかった

HSPの私。
これまでいくつかの職種を経験してきました。
中でも特につらかった仕事。
それは営業職です。

営業職って難しい仕事です。
見ず知らずの人と話して需要を0から1にする訳ですから。

でも営業さんたちがいないと商品やサービスが皆の元へ届きません。
買ってもらえません。

全てのお仕事に必要不可欠なのが営業という職種なんです。

30代のある日、それまでの仕事に疑問を感じていた私は、かねてより気になっていた営業職に転職します。

『将来大物になるんだ!』
と謎に意気込んでいた私は、営業職こそ全ての道に通ずると考えていました。
(間違ってはいない)

営業が出来るようになれば将来の選択肢が広がる。
人脈が豊かになって夢を叶える可能性が増える。
歩合制でお金がジャブジャブ増える。

そう考えていました。
(間違ってはいない)

そしてトータルで約4年、3社で営業職に就き、酸いも甘いも経験してみました。
そして酸いの方が重くなってきて逃げ出しました。

私の実体験をもとにHSPさんが営業をするとぶつかる壁をいくつか紹介していきます。

営業で苦しんでる方には共感いただけると思います。

営業職に興味がある方は、ネガティブな意見しか言いませんのでポジティブ面を紹介する情報収集ももれなくしてくださいね。

尚、私が経験したのは
・法人向けテレアポ営業
・個人宅への飛び込み訪問営業
です。
(反響営業やルート営業はちょっと質が異なると思う)

営業中にしんどくなった話はこちらに書きました↓↓

■営業職3つの壁

結論から申し上げると次の3つの問題があります。

①自己肯定感の低さ
②怒り、悲しみが止まらない
③社内文化に合わない


他にも細かい問題は多々ありましたが、営業職特有だなと感じたのは大きく3つでした。

では深掘りしていきます。

①自己肯定感の低さ

HSPさんは自己肯定感が低い人が多いと思います。

周りの目を気にしすぎたり、相手を気遣いすぎたり。
過度に相手を優先してしまうのが自己肯定感を下げてる気もします。

そんな『自信の無さ』が営業活動の邪魔をするんです。

飛び込み訪問は1日に数十件、多い日は100件以上ものお宅を訪問します。

断られてなんぼの世界なので数打ちゃ当たるの精神で回ります。
次々回らないと間に合わない。

この時大事なのは『断られたことを引きずってはいけない』という暗黙のルール。
数多くこなさなければならないのに1件1件ダメージを受けていては心も体も持ちません。
受け入れてくれる良いお客様に巡り合うまでは『ハイ次!』『ハイ次!』とどんどん突き進むのが飛込営業。
(ローラー営業とも言ったりする)

しかしご存じ、
HSPさんは違いますよね?

そうです。
ネガティブ感情担当です。

1件1件しっかりと着実にダメージを喰らっていくんです。

断られ続けると心の体力が持たない
そして更に自己肯定感が下がっていく

しかも、断られたということはその人はお客様でもなんでもないはずなのに、敷地を出るまで丁寧な所作を心がけてしまう。
(当たり前っちゃ当たり前)

営業を始めた最初の頃はそんなもんだと思って毎日やっていました。
でもある日気付いてしまったんですよね。

『なんでお客様でもない人にヘコヘコしなきゃならないんだ』

対等性が保てないことに理不尽さを覚えてしまって、それからは訪問するごとに強いストレスを感じるようになってしまいました。

思い出してください。
飛び込みのセールスで図々しさを感じたことはありませんか?訪問にしても、電話にしても。
断った後に態度が悪かったり電話をガチャ切りされたり。

あれは自分の身を守る手段なんです。
そうしないとつらいから。
(だからと言ってやってはダメ)

②怒り、悲しみが止まらない

①の続きになるのですが、怒りや悲しみが止まらなくてつらい時期もありました。

断られるのは仕方ないというのは理解できています。

必要ないなら断って当然だし、私の案内がヘタクソなのが理由かもしれません。
なんなら説明を聞いてくれたり玄関に出てきてくれるだけでもありがたいと思ってました。

問題はそこではないんです。

インターホンでの扱いや、あからさまな居留守、出てきてくれたけどひどい応対をされることも多々あるということ。

こちとら敷地をまたぐときに一礼をして、身だしなみをピシッとして、良いお客さんに巡り会えるといいななんて考えながらインターホンを鳴らす。

『私◯◯と申します。この度××地区の皆さまに』
『結構ですガチャ』

『△△の件でお伺いしました。』
『今忙しいので』
『ではまた後ほど伺います。』
『結構ですガチャ』

玄関まで来てくれたとしても、対面するや否や眉間にシワを寄せて半身を引く。
まるで不審者や犯罪者を見るかのよう。

(『そんなつもりじゃないんだけどな、、』)

訪問セールスなんて今の時代受け入れられないことは分かってはいます。
とはいえ人としての扱いを受けないのは結構こたえます。

1日中続けていると怒りや悲しみが溢れてきます。
そして人を嫌いになっていく。

私は特に怒りの感情を消化するのがニガテなので、その日布団に入るまで引きずってしまいます。
(要は眠れない)

不動産、販売と2社に渡って営業してみましたが、飛び込み訪問はもう2度とやらないと誓ったほどです。

③社内文化に合わない

最後に社内文化について深掘ります。

更に3つに細分化していきます。

1.競争

営業職って成績を貼り出されるイメージありますよね?

私のいた会社はまさに、でした。

毎月の売上実績、行動件数やノルマ達成率の可視化、目標の発表や未達成時の反省スピーチ。

ひどかったのは数百人が集まる営業会で無実績者を並ばせて吊し上げるもの。
大手企業なのにこんなことしていいのかと疑問に思っていました。
(あんまり言うと会社バレる)

支店に帰っても下位の人たちへのあたりは厳しいものがあり、社内でも居心地が悪いものでした。

これだけでもしんどかったのですが、更に良くない慣習がありました。

いい表現ではないですが、下位から抜け出すためにお客さんを食い合うんです。

ルールに沿って合法ではありますが嫌でした。
保身のために同僚を蹴落とす。
こんなことが当たり前になっていました。

競争というよりサバイバル
冗談抜きで命懸けでした。

2.板挟み

HSPさんは共感性が高いので、つい人の意見に同調してしまいがちです。

しかし営業職では同調し過ぎも良くありません。
なぜなら決定が遅れ多方に迷惑がかかるからです。

営業職ってただ売るだけでなくもちろんアフターフォローだってします。

建築の契約を頂いたなら、設計課、工事課、総務課など他部署とお客さんの間に入って物事を進めていきます。

どちらかに同調し続けていると折り合いがつかなくて話が進みません。

納期もあるので急かされますし、合間を縫って他の案件も進めておかないと上司に詰められるので大変。

話を円滑に進めていくためには他部署にもお客さんにも一定の理解を得るためのコミュニケーション力が必要になります。
内向的、なんて呑気なことを言ってる場合じゃありません。

3.ブラック

言わずもがな。

営業職のすべてがブラックとは言いません。

よく『お客様の都合に合わせて動く』と聞きます。
たしかに御用聞きでyes yes言っていたらプライベートが無くなってしまいます。

しかし昨今は働き方改革の恩恵もあり、勤務時間内で対応することが言いやすくなったのではないでしょうか。

問題は会社の文化です。

残業が当たり前、休日出勤が当たり前になっている会社もあります。

私の経験。
一日の行動予定表に【夜の訪問先】まで記入する欄があるので、残業が前提になっている。
上司から『土日はどっちを出るんだ?』と休日出勤が当然の質問をされる。

休むなら昼の間に、平日に成果を出せという理屈です。

これが出来ていたのは営業3,000人の中でもTOP30人くらいじゃないですかね。
(デカい会社)
(会社バレる)

なので平日中に夜の予定を作っておく、土日のアポを取っておくというよく分からない目的のための動きをすることになります。

表向きは『年間休日120日以上』だったのですが、実際は70日くらいでした。

また、そんな感じの会社なので当然ながらハラスメントが横行していました。

暴言は朝から夜まで日常、暴力や不正で懲戒を受ける人ももの凄いたくさんいました。
それを苦に自らこの世を去ってしまった人もいたほどです。
(暴露本2冊出版された)
(会社バレる)

ちなみに私は家族の前で声を上げて大泣きしたことがあります。(恥)
経験したことのない理不尽さに混乱して心が爆発してしまったんです。

人を人として扱わない場所にいてはいけません。
たとえどれだけ好きな業種でも、将来のタメになることでも、お給料が良くても。

HSPさんにとってそこは地獄。

しっかり休みが取れる、ハラスメント撲滅に力を入れている、といった職場を探しましょう。

今のご時世こんなこと守るのが当たり前かもしれませんが、実際できていない企業も多いんです。

当たり前ができないということは、ルールを守れなかったり約束を果たさなかったり、他にも何かしら問題を抱えている可能性が大いにあります。
いずれ間違いなくあなたに災難が降りかかります。

私のは営業職への扱いがひどかった会社の例でした。
会社によっては営業職が強かったりもするかもしれませんね。

ただ営業職は売り上げてこないと話にならないので、成果がない場合は残業させられたり、冷ややかな扱いを受けたりとしんどくなるケースもありますよということです。

■まとめ

HSPの特徴から考えて『この職種はキツいよ』ということで営業職を紹介しました。

まとめると、
■自己肯定感が低いと断られ続けてもたないよ
■怒りや悲しみが溢れて人を嫌いになるよ
■社内文化が悪いと心が疲弊するよ
→社内文化とは
①競争・サバイバルで蹴落とされるよ
②板挟みにならないよう上手にコミュニケーションを取って立ち回らないといけないよ
③ブラックな環境になりやすいよ

ということでした。

営業が大好きな方もいると思うので一応説明しておきますが、あくまでHSP目線で見たネガティブな一面にフォーカスしたものであるということをご理解ください。

それに私の経験が元になっているので意見に偏りがあるかもしれません。
実は3社目の会社はブラックではなかったですし。
(シンプルに営業が嫌いになって辞めた)

ただ、上記のようなHSPさんが苦手だと感じる事柄が多くあるのは事実です。
これらを踏まえると総じて営業職はHSPには向かない職種であると言えます。

これからやってみたいと思っている方はよく考え直してみてください。
今苦しみながら頑張っている方はサッサと経験や報酬を手にして次のステップに進むことをおすすめします。

それではまた!

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