大人の嗜み

社会に出て最初の飲み会は
退職者の送別会と 代わりに入った私の歓迎会
何も分かっていない私は
疑うことなく出欠に×をつけたの
同じチームのお兄さんは終始私に優しくて
最初に教わったのが
自分の歓迎会には出席するんだよ ってことだったの

次の職場でも懲りずに
家族に言うなんて 考えただけでも面倒だったから
学びきれていない私は
自分の歓迎会の出欠に×をつけたの
幹事のお兄さんはやっぱり終始優しくて
最初に教わったのはまた
自分の歓迎会には出席するんだよ ってことだったの

運よく出会えた優しい人々がいつも
私にいろんなことを教えてくれたわ
いわゆる社会の常識やらマナーやら
当然のことだと押し付けるわけじゃなく
ただ知っておくとうまく対処できるよと

感謝してもしきれないと思うの
私が社会で生きていけるように
あなたたちが手を取ってくれたから
少しずつ苦労しなくてよくなったの
特に飲み会ではね

今では思い出すと笑えるわ
自分の歓迎会に欠席だとか
だけど本当に知らなかった
知る機会すらなかったから
一般社会から隔絶されていて
交わることは悪いことだって
この世界から引き離されてた

できることならまた一緒に飲みたいわ
あの頃より成長してるといいんだけど
私はアルコールを飲めなくなったけど
教えてもらったことは多分覚えてるわ
ばかばかしいマナーだなんて
そんなことは思いやしないわ
なめらかに生きていくための
大人の嗜みってやつでしょう?

ちゃんと覚えてるわ 教えてもらったこと
私に教えてくれたことを あなたが忘れてしまっていても
私がちゃんと覚えてるわ あなたが教えてくれたって
それが 大人の嗜み ってこと