それはまた別の話

バスに乗っていたら小さな女の子がいて
お母さんにいろいろ話している内容から
周りをよく見ていることも賢そうなのも
なおかつ屈託なく無邪気なのも伝わった
運転手さんもたぶん相当萌えていたはず

よく行くカフェには癒し系のゆるふわな
男性店員さんがいて小さい子が寄り付く
子ども好きなことが前面に出ているのか
本人もかわいいとか連呼して応えている
その光景を見ているだけで和んでしまう

よその家の子どもはかわいいと言うと
自分の子どもはもっとかわいいんだよ
だから早く結婚して産みなさいとよく
以前の職場でみんなのお母さん的方に
言われ続けていつも同じことを答えた
他の人の子どもはかわいいと思うけど
自分の子どもは絶対欲しくないですと

遭遇した子どもが向こうから
こちらに興味を示してきたら
ちょっと遊んでみたりはする
普通にかわいいとも思うけど

子どもが欲しくないのはずっと前から
なかなか結婚に至らなかったからとか
病気を理由にそうなった訳でもなくて
もとから子どもを欲しいとは思えない

ずっと育ってきたコミュニティの中で
同じ困りごとを抱えさせたくなかった
今なら虐待で児相に通報されることが
当たり前のように行われていたことも
とにかく自分が子どもを持ったとして
苦しまない育て方はないと思ったから
それが今でもずっと考えの底にあって
自分のような思いなどもう他の誰にも
させたくないと思い続けてこうなった

他の人の子どもはかわいいと思うけど
それとこれとはまた別の話な訳なので
自分の子どもは絶対欲しくないんです