夜が終わらない

睡眠時間をとにかく安定させたい

仕事をしていた頃は5時間くらい
それが当たり前の日常だったけど
5時間は短すぎるからダメだよと
病気になってから医療関係者には
ことごとく言われ続けている始末

自分でも今はもう少し眠りたくて
7時間くらい確保出来たら嬉しい
眠れぬ夜があったとしてもそれで
リカバリーできるくらいの時間だ
5時間以下が続くとさすがに辛い

眠れないとそわそわしてしまうし
余計なことを考え始めたりもする
薬の副作用から空腹になりやすく
夜中にものを食べることも増えた
そのくせ朝は眠気を引きずるのだ

もちろん病気とか以前にでも
眠れない夜がときどきあって
そういう時に限って窓の外に
ドクターイエローが止まって
ライトに照らされる線路上の
作業風景を延々と眺めていた

夜にしかできないことをしている彼らと
眠れない夜をただ漫然と過ごしている私
彼らはおそらく始発前まで作業を続けて
私は少しずつ移動していく彼らを見送る
そんな夜を過ごしたことを今も思い出す
眠れないのなら夜が終わらなければいい
カンカン響く金属音を聞きながら思った
もうずいぶん前 私がまだ健康だった頃

状況があれこれ変わってきて今は
睡眠時間をとにかく安定させたい
夜は思考が沼に落ちやすいと言う
頭の中からいろいろを閉め出して
その日できたことの小さな欠片を
見つけ出してきて拾い上げながら
何かに包まれているような感覚を
自分で作り出し安堵を求めながら

それでも今日も
夜が終わらない