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【読書備忘録】最高の成功哲学書 世界史(神野正史)

世界史の授業、つまらなかったー、と感じている方も多いかと思います。
自分も、いざ教える立場になったときに、どう伝えればわかってもらえるかには苦労します。
受験テクニック的にゴロで伝えたりなど、ちょっと専門学校として本質的なところとは別な部分で頑張ってしまっている部分があり。

でもそれは世界史の本質ではないよなあ、と。

そんな中、ずっと読んでみようと思っていたこちらの本。

偉人達を取り上げ、そこから学べる15の成功法則を、予備校講師神野正史さんがまとめたものです。

1人1人のドラマは本編を読んでいただくとして、また残ったフレーズをご紹介させていただきます。

≪残ったフレーズたち≫
つまり、不遇にある人というのは「チャンスが巡ってこなかった」のではなく、「他の人と同じ数だけチャンスは巡ってきているのに、それをことごとく逃してきただけ」ということです。

ひとつの夢や目標に向かって努力する。そんなことなら誰でもやっています。
問題はその夢が破れたとき、失意に打ちひしがれることなく、すぐに気を取りなおして「次」に向かって努力を怠ることなく続けることができるか?
失意の中にあっても、好機が訪れていないか目を光らせ続けることができるか?
ここが人生の岐路となります。

巷間よく言われる「努力は必ず報われる」というのは嘘です。
現実に目を背けずよく見れば、むしろ報われないことのほうが多いくらいです。
しかしながら、
「成功する者は皆すべからく努力している」
というのも、これまた事実なのです。

歴史を紐解いてみても、天才が必ずしも成功するとは限りません。
高い教育を受けたものが成功するとも限りません。
なぜか。
それは、たとえ天賦の才があっても教養と知識があっても、「チャンスをモノにする」ことができないためです。
しかし、根気よく努力を継続していれば、必ずチャンスが巡ってきます。

欲しいものがすぐ目の前にあるのに、体裁だとか世間体などというつまらないものに囚われて取りそこねる―ということはよくあることです。
それがどうしても手に入れなければならないものであるときは、なりふり構わず、ただガムシャラに取りにいかなければなりません。

飛躍を掴むことができる者とできない者との違い。
それは、逆境に陥ったとき、落ち込み、「どうせ俺なんか」と腐り、努力をすることを怠るかどうかの違いだ、と歴史は教えてくれます。

大志ある者にもない者にも平等に、遠からずして「今の生活をすべて御破算にする災厄」がやってきます。
ただし、それは「幸運」を伴って。

窮地に陥ったとき、大きな災難に襲われたとき。
人はどうしても気弱になるものです。
しかし、心が逃げてしまえば、もはやその時点で「詰んだ」といってよい。
こういうときにまず最初にすべきこと。
対策を考えるよりも何よりも先にすべきことが「腹をくくる」ことです。

四つ葉のクローバーはなかなか見つかりません。
でも、手の届くところに必ずあります。
探せば見つかりますが、探さなければ見つかりません。
幸運もこれとよく似ています。

人生は失敗からはじまります。
失敗こそが成功への一里塚。

歴史を紐解くと、「成功者」は必ず「行動力を伴う」ものです。

積木の塔をどんどんどんどん高く積んでいくと、その巨塔を前にして、見る人はこれに圧倒されるものです。
しかし、積木の塔は高ければ高いほど不安定であり、鼻息程度で倒壊する危うさを孕んでいるものですが、見た目の偉容に目を奪われて、人はなかなかそこに気づけません。

どんなに優れた人物であっても、どこかしら尖った部分はあります。
それを素直に認め、優れた人物に頭を下げて教えを請うことができるかどうか。
そこが人間の「器」「度量」の分かれ道です。

大義を前にして、小さな「恥」などなんでもない。

人は、強敵を打ち負かしたあと、抵抗する力を失い跪く敵を見下して悦に入り、つい必要以上にひどい仕打をしてしまうことがあります。

ところで、実現が極めて難しい夢を叶えた人たちを調べてみると、彼らは必ず、他人とは違った努力をし、他人とは違った価値観を持ち、他人とは違った行動を取っているものです。

すべてにおいて完璧な人間などいません。
ならば、弱点となる部分は優れた人に教えを請えばよい。
そこができるかどうかが、大義を成すか成せぬかの分かれ道となるのです。

歴史を紐解くと、何をやってもうまくいかない人には共通点があります。
逆に、何をやってもうまくいく人にも共通点があります。
もちろんその共通点はひとつやふたつではありませんので、ここでそのすべてを論うことは無理ですが、強いてその中の大きなものを示すなら、うまくいかない人は「物事を深く掘り下げて考える」習慣がないことが挙げられます。

ひとつの「目的」を設定し、それを実現させるための「手段」を実行し、努力する。
ここまではよいのですが、何をやっても駄目な人というのは、すぐに手段と目的とを混同し、本来の目的を見失ってしまうのです。

「戦略」最終目的を達成するための大まかな計画方針。
「作戦」戦略を成功に導くための、個別的、具体的計画。
「戦術」作戦を成功に導くための現場での手段・方術。

「話し合い」は万能ではありません。

ひとつの均衡が破れたとき。
ほとんどの人はこれを「危機」と恐れて腰が引け、心理的に逃げの状態に入ります。
成功者は同じものを「好機」と見て、これに自ら飛び込んでいきます。

どうせ隠しきれない弱点なら、堂々と弱点を敵にさらけだす。
そうすることで「勝機」が見出されることがあります。

優位にあるときこそ、絶頂にあるときほど、しっかりと足下を見据え、己が心が慢心や増上慢に陥っていないか、確認しなければならない―と歴史は教えてくれます。

不思議なくらい、ある人物に「最大の危機」が襲ってきているとき、その人の与り知らぬところで「最大の好機」が生まれ動いているものです。

たとえば、ある方法を実行してみた結果、大成功を成し遂げたとします。
すると、多くの人はたちまちその"成功法則"に心を奪われ、「いつ如何なるときでも、そのやり方が通用する」と思い込んで、その次も、その次も、いつも同じやり方で解決していこうとしてしまうものです。
しかし、実際には状況は刻一刻と変化し、当然、それに対応する方法論も変わってきますから、それは没落の道への一里塚となります。

「うまくやろう」などと考えてはいけません。
今やれること、今持てる力、やれることを出し惜しみせず全力を尽くす!

攻めるときは、好機を見計らって一気に叩く!
これこそ、確実に勝利を掴むコツです。

常に状況を見ながら臨機応変にやり方を変えることを考えることができること者だけ栄光を掴むことができます。

たとえば、海や川で流されたとき、流れに逆らって泳ぐと溺れるといいます。
これは歴史にも当てはまることで、歴史にも「流れ」があり、これに逆らう者は必ず歴史によって亡ぼされます。

そして、梵我一如。
宇宙の定理は必ず人の定理にも当てはまるという理念で、つまり、歴史に"流れ"があるのならば、人生にも「流れ」はあることになります。
そして、歴史の流れに逆らう者が必ず亡ぼされるように、人生の流れに逆らう者は、たちまち不幸や災いが襲い掛かり、その身を亡ぼすことになるのです。

人間、逃げ道があると、そこから逃げたいという気持ちを抑えがたく、とても弱くなるものですが、その逃げ道を塞がれると驚くほど強くなるもの。

びくともしないような巨大な艦も、帆を上げ、風の流れを受ければ、おどろくほどすいすい進むように、"流れ"に乗っているときというのは、どんなに困難に思えた事業もおどろくほど簡単に実現することができるものです。

「獲物を倒すこと」より「ケガをしないこと」に最善を尽くすことが最終的には生き残る秘訣なのです。

創造者たらんとする者は、まず破壊者でなければならない

要するに、戦いを決するのは「戦力差」より「戦意」だということです。

ものごとすべて森羅万象、「表」があって「裏」があり、両者でひとつです。

古今「大成した人」の人生をたどってみると、その多くは若いころに職を転々としています。
そうすることで、様々経験を"幅広く"積むことになり、そうした広範な経験が「晩成」の礎となっているのです。

自分の懐に入れておいてもどうせ消えゆくのですから、消えてしまう前にどんどん周りの人に感謝を込めて与えてしまうのです。

歴史を紐解くと、偉人たちには「常識に囚われない」という共通点があります。

大きな変化を起こすためには、誰もが予想だにしない、意外性のある行動であればあるほどよい。

このように、「二者択一」を迫られながらどちらを選択しても救いがない―というときは、一歩引いて「第三の選択肢」がないかを模索することです。

知識を、「知っている」ということと「理解している」ということはまったく別物です。このことについては、洋の東西を問わず、古人も繰り返し戒めています。

知識の蓄積(インプット)はあくまでも「スタート地点に立った」にすぎません。
それを如何に実践(アウトプット)に移して、試行錯誤の中から、言葉で得た知識の「真の意味」を体感し、血肉とするか、そこにかかっています。

神野さん、このフレーズ見ていただいただけでも感じるかもしれませんが、本当にボキャブラリーが豊富で、知らない単語何回出会ったことか(笑)
でも決して読みづらさはなく、むしろそれぞれのドラマは非常に場面が見える形で描かれています。
これだけフレーズ見て、まだ見ることあるの?とも感じますが、それぞれのドラマ、本当に充実してますので、そちらはそちらでぜひお読みください!


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