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【講座レポ】広報PRのクリエイティブに大切な「コンセプト」と「アイデア」を磨こう〜ひなたMBA「つなぐマネジメント」②〜

企業やお店にとって、自社のPR戦略はいつも気になるポイント。ひなたMBA個別スキルプログラム「つなぐマネジメント」第2回では、広告業界の第一線で活躍し続けるクリエイティブディレクター・志伯健太郎さん(株式会社GLIDER)をお招きして、PR戦略に大切な「コンセプトメイキング」の手法を学びました。

<講座概要>
​​■テーマ:PR戦略のためのコンセプトメイキング
■講 師:志伯 健太郎(株式会社GLIDER 代表取締役)
■開催日:2023年10月10日(火)10:00〜17:00
■会 場:ホテルニューウエルシティ宮崎(雲海)

<講師プロフィール>
志伯 健太郎 氏(株式会社GLIDER 代表取締役)
クリエイティブディレクター。慶應SFC、イタリア・ローマ大学建築学科で建築デザインを学び、2000年電通入社後、クリエイティブ局配属。CDC局にて数々のCM や映像を手がける。72andSunny, Wieden+Kennedy を経て2011 年、株式会社GLIDER を設立。国内外で培ったクリエイティブ手法と多様なアプローチで、企業や社会の多様な課題に取り組む。 2014年ロンドンD&ADFilm Advertising Crafts部門審査員。2015年ミラノエキスポ日本館認定イベント「Peace Kitchen」共同設立。同年GLIDER Italy 支社設立。2016年、宮崎県日南市特命大使に任命。2017年年始、ミラノより帰国。国内外での受賞多数。



【講義】ブレない軸をつくる

多くの人たちに届きシェアされる、魅力的なクリエイティブ。かんぽ生命の「人生は、夢だらけ。」というキャッチコピーやCMをはじめ、多くの著名な広告・映像等を生み出してきた志伯さんから直接学びたい!と、本講座には募集開始から多数の参加応募をいただきました。

志伯さんは今年3月、株式会社GLIDERとして日南市と包括連携協定を結び、東京都から日南市へ本社機能を移転。広告やイベントなどさまざまな手法でPR戦略を立て、同市のブランディングを手掛けていらっしゃいます。

株式会社GLIDER・志伯健太郎さん(クリエイティブ・ディレクター)

「コンセプトって一体なんでしょう?」

ビジョンやミッションとは違って、表に出てこない「コンセプト」。

改めてたずねられると難しい質問ですが、志伯さんによると
「“WHY”=なぜ、それをやるのか?」
を端的に言葉にしたものが「コンセプト」。
言い換えると、「インサイト(洞察・発見・直感)」や「そもそも論」、「本質」に近いものと言えそうです。

PR戦略では「どんなメディアでどのように発信するか」という部分にすぐに思考が行きがちですが、「何を伝えるのか」という「コンセプトメイキング=軸を作る作業」でしっかり土台をつくることで、

絶対にブレない。
困ったときに立ち戻れる。

そんなクリエイティブやブランディングにつながるのだそうです。

今の社会は予測不能な、混沌とした時代。
どんな未来が来ようとも生き抜くためのスキルが「クリエイティビティ」。
「コンセプト(=WHY)」に「アイデア(=HOW)」を掛け合わせることで、クリエイティビティという知的な課題解決方法がうまれます。

「プロダクトアウトじゃなく、マーケットインでもなく、
“コンセプトオリエンテッド”でいきましょう」(志伯さん)

コンセプト×アイデアの手法で、志伯さんがこれまでに生み出してきた数々の広告映像のいくつかを視聴。その衝撃的で色あせない魅力を体感した参加者たちにとって、より深くコンセプトの役割や重要性を学ぶ時間となりました。


【ワーク】コンセプトを作り、アイデアを掛け合わせる

午後は志伯さんへの質問タイムの後、数名ずつのチームに分かれてワークショップに取り組みました。

今回の課題はこちら↓

宮崎県のインバウンド集客を加速させる、
『コンセプト』と『アイデア』を考えてください

宮崎県(特定の地域に絞ってもOK!)にしか当てはまらないコンセプトを見つけて、掛け合わせるアイデアはなるべく「ぶっ飛んだ」ものを、と志伯さん。

各自思いついたものをふせんに書き出したり、それらを整理したりしながら、チームごとにコンセプトとアイデアを模索していました。

行き詰まったら「志伯さーん!」と声をかけ、アイデアのヒントをもらっては先に進めます。


【発表】内容も発表スタイルも個性が輝く

各グループとも最初はアイデア出しに苦労していたようですが、コンセプトやアイデアの方向性がみえてくると空気が一転。笑顔があふれ、勢いよく模造紙にペンを走らせます。

工夫のうかがえるアイデアを、その背景や魅力、意図する部分を伝えながらプレゼンテーション。着目点が似ていたとしても、引き出すコンセプトや掛け合わせるアイデアに個性が光り、全く違ったクリエイティビティが生まれていました。

発表後は他チームから感想や意見を、講師からはフィードバックをもらうという流れで全6チームが発表。どれもユニークな発表ばかりでしたが、参加者全員が一番良いと感じたコンセプト×アイデアにそれぞれ挙手をしたところ…

一番人気の高かったチームがこちら↓

最後に講師の志伯さんから、

「普段あまりやっていない作業だと思いますが、いろんな分野で役に立つ考え方です。
このようにして自社や取引先の課題を『コンセプト』と『アイデア』で解決することをやっていけば、もはやみなさんも『クリエイティブディレクター』ですよ」

との言葉をいただき、コンセプトメイキングを学ぶ本講座は終了しました。


受講後、参加したみなさんからいただいた感想は、

「コンセプトメイキングの重要性を改めて感じた」
「自分や会社の軸をしっかりと持つことが大事ということが改めて理解できた」
「日本のトップの方の話を聞けて良かった」
「みなさんの発表も個性豊かで面白かった」

等々。楽しく有意義に過ごせたという充実感が伝わってきますね。

ご参加いただき、ありがとうございました!
そして講師の志伯さん、多くの学びをありがとうございました!

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「つなぐマネジメント」シリーズの講座は次回が最終回!!
■日 時:12月12日(火)10:00〜17:00
■テーマ:違いを認め、共創を生み出すコミュニケーション術
     〜わたしとあなた、から「私たち」へ〜
■講 師:長友まさ美 氏(サンワード・ラボ株式会社)

★「つくる経営」シリーズはまだまだ受講受付中です!

★「ひなたMBA×プラチナ大学」も受講生募集スタート!!


社内や組織を越えて、新しい思考やスキルに出合いませんか?

みなさまのご参加をお待ちしております。


取材・構成・執筆:矢野 由里
撮影:窪田 彩香

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