見出し画像

統合失調症から回復したある青年の記録。

今回はこの書籍の表紙を担当させていただきました。

「総合失調症」という決して軽くないテーマ。

ターゲットは「統合失調症と言う病と闘われている方やその家族」
当初のご依頼時の要望は「夜の黒~朝焼けの色の様なやわらかいイメージ」

とのことでしたが、サブタイトルが

「つらい。だけど大丈夫。
あなただけじゃない。
きっとよくなる。」

だったので朝焼けのイメージを残しつつテーマを

「長く辛かった夜が開け、朝日が差し生まれ変わった自分」
という「再生」。人生が動き出した、というイメージで作りました。

読者さまは、ご本人やご家族も夜の闇から抜け出したい。そんな気持ちを持って暗中模索で解放の糸口を探されているのだろうと思い。
「この本を読んだら心が軽くなるかも」と、少しでも希望が持てる本を、そんな表紙にしたかったのです。

そのコンセプトに著者のヤマネコさんも賛同していただき、こちらの表紙で決定しました。

私自身も「長く辛い夜」の中にいたひと。

私は場合は
祖母からの執拗な左利き矯正
吃音どもり発症
うまく喋れない
みんなが嘲笑わらっている
喋れなくなる
場面緘黙症ばめんかんもくしょう

と、小学校低学年から20歳くらいの話。
学校でも、外でも近所のスーパーでも「みんなが私をみて嘲笑わらっている」と思うと体がすくみ、硬直してロボットみたいに歩くそんな子でした。
 出席を取るときの「はい」が声に出せなくて無言で手をあげるしかなかった子でした。 
「このままじゃ私の人生終わる!」と一大決心して、高校で無謀にもスーパーのレジでバイトして一生分の恥をかいたことが私なりに人生が動き出した時でした。
その後に高校卒業後にバイト先のゲーセンの先輩に「ひなたは目を逸らして話すくせあるよね?」と言われ、閉ざしていた過去を全て見透かされてしまった。
その先輩(のちの恋人)に「目を見て話すトレーニング」に始まり、もうあっちこっちに連れ回されいろんな人に合わされ、とことん私の「再生」を手伝ってくれました。いろんな経験をさせてくれました。
とても自己肯定感を上げてくれる人で、それから私は「大丈夫」のメッキを何重にも貼って自分の人生を取り戻しました。

そのあとは、バンド活動やDJやカフェイベント、などもっともっと自分の可能性を広げていって「好き」に忠実に生きることなります。
その頃にはメッキだったものは既にメッキじゃなくなり、本当の自分として生きられるようになりました。

と、自分語りはこれくらいにして
この本はヤマネコさんの「混沌から再生」のその実話を基にした物語です。

大学受験に3浪し、その精神が疲弊していく中でひどい幻聴にさいなまれ、思考薄弱、被害妄想、意欲欠如、周囲の人間が全て信用できなくなり、敵対し、暴言を吐き、全て監視されているように錯覚ししだいに孤立していく、そんな混沌の日々。
そこから数々の人の助けを経て、再生していく物語がとても丁寧に描かれています。

私も作家の端くれですが、物語の書き方、テンポ感がよく、当時の状況をよく分析されていて、主観・客観のバランスのおかげて「読んでこっちが暗くなる」そういう本はなかったです。
再生に向けての希望が持てる本なんだな、と実感しました。

実際にこの表紙を作り終わり、リリースされた後に読破しましたが
「ヤマネコさんがこの表紙を選び、絶賛してくれたわけ」
それがすごく伝わりました。

私のあの当時の混沌とヤマネコさんの背負ってたもの、共感とは違うのだけど、同じ方向を見て一つの本を作ろうとしていたのだと思いました。

よかったらぜひ読んでみてください。
そして身近で、苦しんでいる人がいたら薦めてあげてください。

少しでも快方の解放の、その人の人生を動き出す、その糸口になれば幸いです。

ひなた

※Kindle unlimited対応の本です

著者・ヤマネコさんのnoteはこちら


あとがき、こぼれ話。

この本は既に別の表紙でリリースされていたものでしたが
表紙を新調した成果なのか、閲覧数が爆上がりしているそうです。

「売れる表紙!」とココナラで謳っているので、そのビフォーアフターが観れるのはありがたいですね。
表紙って大切だなぁ。成果が挙げられてうれしいです!!


よかったら気軽にご相談くださいませ!!

過去のココナラワークスはこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?