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#hello5strangers vol.2:横断行きを決めたのは開始3週間前。きっかけは火災報知器


きっかけは火災報知器

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アメリカ横断行きを決めたきっかけは、2020年1月末の気怠い昼下がりに鳴り響いた火災報知器。当時バンクーバーで同棲していた私たちは、バンクーバーで3番目に高いとかいうタワーマンションの一室から避難することを強いられた。

カレシカノジョの喧嘩の理由やら、結末やらは、きっとどうでもいいから省略するけど、兎にも角にも、ただでさえ焦りと戸惑いの中にいた私たちにとって、その火災報知器がマンション中で鳴り響いたことは、亀裂を入れるのには十分すぎた。

結果的に火の気配はなかったのだけど、報知器が鳴ったその3日後にはアパートを引き払い、半ば強制的に同棲を解消した。(向こうが忽然と姿を消したのだから為す術はなかった。)

居場所を失った私を助けてくれたのは、ワーホリ開始の地モントリオールで出会った、フランス人とドイツ人の旅人カップル。東でできた友達に、西の街で助けてもらうなんて、カナダも小さいなと思った(実際はバカでかい)。

ワーホリ時代の話はまたいつかするとして、とにかくその2人に助けてもらった私は、バンクーバーのNPOでお手伝いをし始めた。

NPOでの暮らし

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バンクーバーの郊外にある、ボートヤードに止まっていた1つの大きなボート。NPOといっても福祉のようなものじゃなくて、大きな船の上でパフォーマンスをしながら世界を旅をするパフォーマー集団だった。

ボートのオーナー、パフォーマー、ウェブデザイナー、ボートの修理をする大工さん、たくさんの人が交じり合う、1つの船の上で、たくさんの人に出会って、たくさんの価値観に触れて、たくさんの意見をもらった私が達した答えがこれだった。

「アメリカを横断しよう」

今思い返せば、お互いワーキングホリデー中で、すべての時間がお互いの時間なんていう恋愛は、最近話題の #花束みたいな恋をした よりも花束な恋だった。(見てないから知らないけど)

急に宙ぶらりんになって、自分の時間を全て取り戻したとき、カナダに来る前に持っていた野望を忘れていたことにふと気づく。

日本出国の時から使い続けていたノートを開いて、はじめの方のページに書き連ねられたBucket Listの項目をなぞる。やったことも多かったけど、すっかり忘れ去ってやり残したことも悲しそうに記されていて、中でも目を引いたのが「アメリカ横断」だった。

野望に満ち溢れていた渡航前の私は、Facebookで「【2019年】アメリカ横断するメンバー募集!」というグループに入っていたのだけど、そのタイミングで2月28日スタートの最終募集の投稿を見つけたとき、これしかないと思った。

約1か月お世話になったボートヤードを去る準備をし、アメリカ横断に向けて荷物の整理を始める。

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2月22日19:20 Air Canada AC558便

誕生日は暖かいLAで過ごしたかったから、取った飛行機は横断開始1週間前。

右耳で "I hopped off the plane at LAX with a dream and a cardigan~" と流して、この旅はLAXから始まる。

カナダ出国直前によりを戻した彼と1週間を過ごし、バックパックを背負ってひとりでLAXへ。

5人の日本人に会うために。 #hello5strangers

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LAXで初めましてをした5人の strangers の紹介は、vol.3にて。

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