見出し画像

【2024/6】今月のきゅんコンテンツ

あっという間に1ヶ月・・・!(と、毎月言っている・・・笑)

今月は、なんとなんと憧れのカンヌ広告祭の現地に行き、たくさんお勉強ができたので、カンヌ広告祭で特に良かったものを多めにまとめていきたいと思いますっっ


①CLEAN SPONSORSHIP

【企業】
洗濯機ブランドConsul

【課題】
ブラジルのサッカークラブが、ヨーロッパ・サウジアラビアなどの ⾼額なオファーに対抗できず、多くのスポンサー契約に頼る必要がある。
その結果、ユニフォームがロゴで埋め尽くされ、伝統的なデザインが損なわれている。

【解決策】
洗濯機ブランドとして、ブラジルの伝統的なユニフォームのスポンサー枠を全て買い取り、ユニフォームを綺麗にした。

【感想】
課題の着目点がまず、すごいな〜〜〜と思いました。
師匠から学んだ内容で、『多くの人が、すでに課題はあってそれに対する解決策を面白くしようとするけど、実は課題にも発見が必要。』というのがあるのですが、まさにそれだなと思いました。

また、企業が『洗濯機ブランド』という、この施策をやる必然性がちゃんとあるという点もいいなと思いました。


②MEET MARINA PRIETO

実際に掲出された広告
爆増した”ファン”との交流の様子

【企業】
JCDecaux

【課題】
マドリードの地下鉄は毎⽇230万⼈以上が利⽤しているにも関わらず、広告投資は減少傾向にあり、空き枠が増えていた。

【解決策】
メディアの効果を再証明するため、Instagramのフォロワーたった28⼈の100歳のMARINA PRIETOさんの投稿を地下鉄全体に配置した。

【結果】
話題が最⾼潮に達した時に、主要な広告主が集まる”エフィー賞”でキャンペーンを発表し、結果的に185以上の新ブランドを獲得した。

【感想】
例えば、私は公開のSNSで投稿したことがなかったのですが、SNS施策提案の際、「自分がしたことのないことを提案しても、解像度が低く説得力が無いな」と思い、元々苦手だったXやSNSでの発信を始めたのですが、
このような、ストレートな『百聞は一見にしかず』的アイデアはやっぱり説得力があるなと思いました。

また、世の中の超骨太インサイトに、『赤ちゃん・おじいちゃんおばあちゃん・犬猫』というのが紛れもなくあると思うのですが、やっぱり強いなぁと実感しました。

③DOORDASH-ALL-THE-ADS

【企業】
DoorDash

【課題】
DoorDashはレストランデリバリーとしては有名だが、その他あらゆるものを配達できることが全然認知されていなかった。

【解決策】
「DoorDashでありとあらゆるものが買えること」を⽰すため、スーパーボウルで宣伝されたすべての商品を配達するというキャンペーンを展開。
試合当⽇、 ブランドが広告を出すたびにDoorDashはそのアイテムをカートに追加し、第4クォーターで⾃社広告を放送、SNSを通じて、カートに⼊っているものが当たる抽選キャンペーンを実施した。

【感想】
スーパーボウルのCMは毎年、ユーモラスなものが多く、好きなのですが、今回もとても好みな『こんなのできるんだ』を見つけました笑!

他のCMと連動して何かが起こったり、メッセージを作るCMは好きだなと改めて思いました。余談ですが、日本のCMでは、この10年以上前のJCBのCMがまさに、他CM連動型で、いいな〜〜と思ったのを思い出しました。


④MAYO HATERSー NOTCO

マヨネーズ嫌いの人を起用

【企業】
NotMayo

【課題】
植物由来のマヨネーズの新ブランド、NotMayoを立ち上げるにあたり、

・そもそもフレキシタリアン(植物由来の食事を摂る人)は「動物由来のものほど美味しくない植物由来のマヨネーズをわざわざ食べる必要は無い」と考えている

・「植物由来のマヨネーズといえばヘルマンズ ビーガン」といってもいいほど、競合の独占市場になってしまっている

という二つの難点を抱えていた。

【解決策】
あえてマヨネーズが嫌いな人を集め、NotMayoと明かさずに、マヨネーズを使った料理を食べてもらい、そのリアクションを撮影し、
『NotMayoが本物のマヨネーズと如何に見分けが付かないか』を伝えるムービーを作成した。

【感想】
そもそも『マヨネーズを売ろう!』となったときに、マヨネーズ嫌いの人はターゲットから外れる(食べ物で、苦手な人を好きにさせる難易度は高い)ので、自分だったら企画する時にもマヨネーズ嫌いの人に意識を向けるのをつい忘れてしまう気がします。
この逆転の発想的キャスト起用は学びだな〜と思いました。


⑤LAY’S CHIP CAM - PEPSICOPURCHASE

観客の中にLay'sを持っている人がいないか呼びかけるベッカム
Lay’sを持っていた観客が2人に挟まれて観戦した

【企業】
PEPSICO

【課題】
『サッカー観戦といえばLay’s』を、『映画鑑賞の時はポップコーン』と同じくらい強く定着させたい。

【解決策】
「No Lay's, No Game」というキャンペーンで、元選手のティエリ・アンリとデビッド・ベッカムのユニークなムービーを公開した。

ーーーピッチのサイドラインから、元選手のティエリ・アンリとデビッド・ベッカムがLay’sを片手に試合を観ていたのだが、ティエリが最後の一枚を食べたことから、口論が始まる。
その様子が試合の中継カメラに捉えられ、ティエリはスタジアムのカメラマンに『Lay’sを持っているファン』を探すように依頼した。
Lay’sを持っていたファンは、ティエリとベッカムの間で共に、Lay’sを食べながら一緒に鑑賞できた。

【感想】
まず、『サッカー観戦といえばLay’s』という目標が、キャッチーでいいなと思いました。

また、これはムービー施策ではあるのですが、
その会場にいた人たちにとっては『体験』であり、
その日会場にいた多くの観客に一気に『サッカー観戦といえばLay’s』という認知を強く定着させることができたと思います。

ムービーといえば今までは「キャストで撮って、視聴者が観る」が主流でしたが、最近は『一般人の体験をムービー化したムービー』が増えたように感じます。

この方法は、
・体験をした人
・ムービーを観た人
二段階で認知を獲得できるので、いいなと思いました。

⑥Aspa日本デビュー

7/3に日本デビューを果たした、人気KPOPアイドルAespaの、ビジュアルがすごかったです…!!

あくまでAespaらしさは残しつつ、
プリキュア(美少女戦士)、平成ギャル、ガンダム…と
日本の流行をぎゅっと詰め込んだアートワークになっていました。

アイドルが国境を越えて活動することは、たくさんありますが、
このように、その国に合わせたコンセプトでデビューしていくのはあまり観たことがなかったので、素敵〜〜〜〜〜と思いました。
そしてしっかりと心掴まれました!笑

⑦漫画「違国日記」

もう本当に本当に出会えてよかった…と心から思った本です。

自分の姉とその夫が事故で急逝したことで、突然15歳の姪「朝」を引き取ることになった主人公「槙生」。

人付き合いが苦手で、15歳という人間性が形成されきっていない人に接することで、変に影響を与えすぎてしまわないか不安に感じたり、1人になれない環境に戸惑ったり、姪に対して愛情が芽生えたり、その愛情を認めていいのかわからなかったり…

一方で姪は、唐突に両親を失ったことで、孤独を感じたり、人を羨ましく思ったり、愛情を欲しがったり、いろんな感情に気づき成長したり…

2人の感情をとにかく丁寧に描いた作品です。

最終話の

朝『なんで一言ただあたしをあいしてるって言えないんだよ……』
槙生『……それでは言葉が足りない 足りないんだ…』

という2人の会話で泣き崩れました…笑

私は漫画がとても好きで、人生のバイブルになっている漫画もたくさんあって、漫画を読むと心が浄化されたり、とても動かされたり、好きなセリフを集めたくなったりするのですが、ものつくりの形は違えど、その深度で感情を動かせるものが作りたいなぁと、改めて思いました…!!本当に素敵なお話だった…


今月はちょっと盛りだくさんになってしまいましたが、
インプット濃密な一ヶ月でした🥹!
以上、今月の『きゅんコンテンツ』でした😊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?