hina

じぶんのため

hina

じぶんのため

最近の記事

20220225

世界は思ってる以上に悲惨だ。 何も知らなければ怖くないし、不安もないし バカみたいに笑って生きていられるだろうな。 知らぬが仏、だから。 でも自分の生きている世界で たった一つしかない世界で 大切な人が生きているこの世界で 何が起きていて、どんな人がいるのか 知らずにいる方がもっと辛いから 情報を遮断することは基本しない。 でもやっぱり苦しい。 苦しいけど、明日は出勤するし、 来週は楽しみにしている予定だってあるし、 ふつうに、日常は続く。続いてしまう。 好きで欠かさず

    • 東野圭吾「人魚の眠る家」読了

      人が死ぬ 大切な人が死ぬ 私はこんな悲しい現実を受け入れたことがあるし、受け入れた後でどんな風に生活をしていくのかも、知ってる。 ふとした瞬間その人のあたたかさを思い出して、 電車でだって、どこでだって泣いてしまったりすることも、知ってる。 だけど、その人の「死」を、こちらの判断に任せられてしまったら、どうするんだろう。 脳死。植物状態。 聞いたことはあったけど、よくわかっていなかったというか、考えたことがなかったと思う。 テレビの何かで見て、どれだけ辛いのかと少し想像

      • 「フェードル」@兵庫県立芸術文化センター 2021.2.11&13

        林遣都さんが好き。 好きの力って本当に偉大なもので、 テレビや映画、作品集などのエンタメを堪能するだけに留まらず。 ついに、演劇の世界にも飛び込びこんでしまった。 古典演劇に触れたことがなかったし、 カタカナは少し苦手だし、 うーーーん…と悩んだ結果、 今回はしっかり予習した。 もっともっと教養が備わっていれば「事前情報なしの初見の楽しさ」を楽しめるんだろうけど、原作?戯曲?を読むことにした。 話の筋はバッチリ。 登場人物の名前、関係性もバッチリ。 ギリシャ神話に出てく

        • 他人の人生を読むということ

          エッセイを読んで、思うことがある。 人それぞれに文章の温度感は違うから、当たり前と言えばそうなんだけど、あっさりとした文章のエッセイは、とてもあっさりとした人生のように見えてきてしまう。 その時々で、その人は激情に駆られていたのだろうし、悩み苦しんだろうし、この世の終わりのような気分の日もあっただろうに、それを文字に起こすとなんてあっけないんだろう。 軽い気持ちで読んでもらいたいという意図からその文章になるのだとしても、私なら今この瞬間のひどく昂った感情を、あっさりとし

        20220225

          朝井リョウ「正欲」読了

          数ページ読み進めただけで、ぶっ刺されたし、共鳴したくもなった。 私は半端な人間だから。 この小説にある「こっち側」と「あっち側」。 ずっと、どちらでもないような気がしていたから。 多様性、が謳われる時代を喜ばしく感じていて、今でもそれは間違ったことではないと思っている。 だけど、本質を見抜けていないから、多様性を理解しているという自信はないし、間違っていると否定されたら反論できない。 読んでいる間はずっと、 自分のこと全部見抜かれてるかも。 いや、自分とは違う話かも。 あれ

          朝井リョウ「正欲」読了

          The Songbardsのワンマンに行ったよ

          初めての、生The Songbards。 そもそも音楽のライブ自体 2020.2.11@京セラドームのイエモンを最後に 足を運べなくなっていたから本当に久しぶり! 彼らの素敵な曲に巡り逢って以来、ライブに行きたい!と何度も思っていたけど 一番大きなきっかけになったのは 「太陽の憂鬱」の一節。 この部屋で見たものを確かめに出かけよう 緑の目 白い肌 世界から見たこの部屋の景色 このままじゃ根が生えて この心奪われて 枯れていく晴れた空 容赦無く僕を照らす君を目指せ

          The Songbardsのワンマンに行ったよ

          有川浩「塩の街」読了

          およそ4年ぶりの再読でした。 初読のときは、世界観に慣れるまで 頭の中に景色を広げるのが難しかったですが 今回はするする読めました。 歳を重ねたからなのか、よりグッときた気がします。 塩害がなかったら出会わなかった人 塩害がなかったら離れ離れにならなかった人 塩害がなかったら傷つけ合うこともなかった人 いろんな人と人との交わりが、 少し、コロナ禍と重なって。 疑心暗鬼になっていたり、はたまた達観していたり、他にも色んな立場の人がいて、上手くいったりいかなかったり。 た

          有川浩「塩の街」読了