他人の人生を読むということ
エッセイを読んで、思うことがある。
人それぞれに文章の温度感は違うから、当たり前と言えばそうなんだけど、あっさりとした文章のエッセイは、とてもあっさりとした人生のように見えてきてしまう。
その時々で、その人は激情に駆られていたのだろうし、悩み苦しんだろうし、この世の終わりのような気分の日もあっただろうに、それを文字に起こすとなんてあっけないんだろう。
軽い気持ちで読んでもらいたいという意図からその文章になるのだとしても、私なら今この瞬間のひどく昂った感情を、あっさりとした言葉であっさりしてるなと思いながら読まれることは想像しただけでも嫌だ。報われない。報うべきかと問われたらそれはわからないけど、なんとなく、嫌だ。
だから、なんだ?
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