海へ
『港に停泊している船は安全である。しかし、船とは港に停めるために作られたものではない』
この言葉が20代の頃から好きでした。
やや保守的な母親の教育で育ったわたしは
冒険に憧れていたのかもしれません。
ずっと同じ景色を見ているよりも
どんどん変化していく風景への憧れが強く
ディズニー映画の『アラジン』や『ピーターパン』のように
飛び回ってみたかった幼少期でした。
おとなになって、落ち着いた生活を送っていても
根本にある気持ちはあんまり変わっていないように思います。
時折、自分を見つめるときには
自分を鳥に例えて考えることが多く、それは自然な感情でした。
「この窓から飛び立ちたい」
「その道を選択すると、わたしは籠の中の鳥になり、真っ黒になって死んでしまう」
など、その光景は心の中にありありと浮かび
決断を助けてくれました。
これからも
もしも出来ることならば、港に長く停泊することなく
旅を続けてみたい。
時々、帰港してホッとするのも良いかもしれない。
少しの勇気と
旅に出る準備と
アテンドしてくれる仲間がいるなら
きっと、想い出に残る風景は増えていくのでしょう。
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