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英検1級得のメリットと取得までに学んだこと


こんにちは。今日は私の英検1級を取得した経緯についてお話をしようと思います。ちょうど去年の今頃取ろうと思い立って、その約2か月後の6月の一次試験と7月の二次試験どちらも1発で合格しました。

この記事では、

①英検1級の形式 ②取得しようと思った理由 ③勉強法 ④当日の雰囲気と手ごたえ ⑤結果 ⑥私が思う英検1級のメリット ⑦英検1級の勉強から学んだこと

を書こうと思います。

ちなみに、トップの写真はスウェーデンでスウェーデン語の授業が始まった際に撮った写真です。2016年の10月頃でしょうか。なつかしいです。ノートはモチベーションアップのためにスウェーデンの好きなものを書いてデコレーションしました☺

①英検1級の形式

一次試験

・筆記(100分)

-大問1
単語穴埋め…文章に適切な単語・熟語を4つの選択肢の中から選ぶ。確か20-25問。
-大問2
長文読解。文章がいくつか虫食いされていて、4つの選択肢から適切な文節を選ぶ。確か2パッセージ程。
-大問3
長文読解。文章を読んで設問に答える。1パッセージにつき4~5つ程設問がある。確か3パッセージ程。
-大問4
ライティング。一つのステートメントがあって、それに関してイエスかノーで答え、理由を3つ述べる。

・リスニング(約35分)

二次試験

・スピーキング (筆記とリスニング合格者のみ)(約10分)
最初はカジュアルに会話をし、2分くらい話してから、5つのクエッションが書いている紙を面接官(二人)からもらう。その中から1つ選んで2分間自分の意見を交えながら設問に答える。トピックは、社会、経済、教育、科学など幅広い分野から出題される。その後はフリートークみたいな感じで、選んだトピックに関連した質問が5つくらいされて、逐一自分の意見を述べる。

②取得しようと思った理由
・英検を制覇したかった
英検準1級を取得したのは高校生だったので、4年以上英検の存在を忘れていました。しかし、スウェーデンへ院のために経つ前に、スウェーデン語の勉強とか院の予習とかしていてもまだあき時間があって、何かできないかなと思った時に、英検が頭に浮かびました。それは、当時日本に今後帰国するかわからなかったので、準1級まで持っているから、日本を離れる前に1級まで取得したいという思いからだと思います。

・自分の将来を考えて
実際英検準1級まで持っている人は周りに多かったです。しかし1級となると探すのが大変な程持っている人が少なかったです。それはTOEICやTOEFLが主流で、英検1級は持っていても何も役に立たないという様な風潮が強いからだと思います。実際確かに日常生活やビジネスの場面では使用しないような単語の使い方をマスターしないと合格できない側面はあります。更に英検はあくまでも日本だけで通用する資格なので、留学先の大学が求めるスコア証明としては利用できません。

しかし、国内外で働く教授を目指していた私にとっては高度な用語が今後必要になると思っていましたし、知っていて教授として損はないと考えていたので、これは夢への一歩だと思いました。

③勉強法
・単語をひたすら覚える。
単語帳形式のものではなく、実際の第一問の形式の問題が沢山載ったものを利用しました。これは3か月しか時間がなくて、頻出のものを集中的に覚えたかったからです。

こちらを使用しました。

単語帳よりも恐らくカバーできる単語数が少ないと思いますが、1冊しっかりやって自信をつけるという意味でも役立ちました。といっても、問題集の中が大問1の設問形式だということは、問題を一つ解くことに4つの単語に触れ合うことができるので、正解ではない単語も意味を調べるようにしました。そうすると身に着く単語数が増えますよね。

・社会問題を語る際に使用される表現方法を習得する。
1級の長文読解、ライティング、面接の内容は世界で話題にされている高度な社会問題が多いです。私は普段からニュースに親しんでいる方なのでそれらを扱うことに抵抗はありませんでしたが、それらを語るにあたって頻繁に利用される特別な単語などはあやふやでしたので、そこを徹底的に強化しました。

こちらを使用しました。

それぞれの分野に関するパッセージが一つ載っていまして、そのトピックに関するより詳しい解説と、そのトピック・分野を語るのによく使用される単語・熟語を紹介しています。

トピックはそこまで高度なものではないです。例えば、社会の分野ですと育休に関してでしたり、文化ですと世界遺産の課題でしたりです。しかし、私が最も恩恵を受けたのはやはり特別な単語・熟語の面でして、とても的確な様々な言い回しを学び、現在でも役に立っております。

・ライティングの練習
基本的なルールもそうですが、何回か実際に時間制限内に書いてみました。
こちらは過去問を利用しました。

字数制限があるのでどのくらい書けばオッケーということを把握するためです。ライティングは配点が高いのですが、しっかり論理的に書けばある程度の点数は貰える半面、字数を満たしていないのは言語道断、論理的でなかったり、あまりにも稚拙だと低い得点しかもらえないので、しっかり対策する必要があります。

実際に書いてみる前に1問ほど模擬解答を見てどのような答案が求められているのかを把握しました。

始めた当初はまだ各分野に対する知識も浅かったので文章が拙くなってしまいがちでしたが、直前に述べました2つの勉強と並行して進めるうちに、徐々に賢くなって文章も書けるようになってきました。

過去問の問題だけではなくて年度をさかのぼってもう少し数過去問をオンラインで見て、少し書いてみたりもしました。するとだいたいトピックも同じようなものがよく出てくるようになるので、本番も怖いものなしです。

・スピーキングの練習

ライティングの練習をしている時に、過去問を利用しながら一緒にスピーキングの練習をしていました。

ライティングと一緒で、だいたいトピックが絞られてくるので、このトピックに関しては、これとこれとこれを述べる、と一つのトピックに関して述べる論点を2~3点ほど考えておきました。

④当日の雰囲気と手ごたえ

・一次試験
都内の大学のキャンパスが会場でした。教室に案内されるのは開場時間ぴったりでした。結構試験が始まるまで時間があり、教室に入ってからも参考書を広げることができます。私はあまり試験前はバタバタするよりもリラックスしたいので、直前の勉強はしないで彼氏とチャットしたりYoutubeを見ていました。

それにしても想像以上に沢山の人が受験されていました。勿論この会場だけではないのでかなりの数の人が1回に受けてらっしゃるのですね。

そして試験が始まりました。筆記は、まず大問1から始めましたが、予想したように、わからない単語ばかりでしたので単語の雰囲気から文章に合うのを選びました。

そして大問2の長文読解に行こうかと思ったのですが、文章の内容がつまらなくて集中力が早速切れたので、3分くらい経ってから、大問4のライティングに飛ぶことに決めました。先ほども述べましたように大問4は配点が高いので、時間をたっぷりかける必要が私にはあったので、こちらを終わらせて安心してから文章問題にがっと短時間で取り組むのもありかなと、本番前は全く計画もしてない手段に出ました。

議題は感染症のことだったかもしれません。今考えますとぞっとしますね。書くときに基本的なことは忘れずに、それと、なぜかわかりませんが英検1級の勉強で覚えた単語を突然文章の中で使って大人っぽくしたくなったので、様々な場所にそれらの単語をちりばめてみました。これが効いたのか、後で述べますが大問4はかなり高得点でした。

そして、結構時間が余ったので、その時間を大問2、3の長文読解に使えました。

リスニングは、何事もなく終わりましたが(他の技能に比べてリスニングはそこまで難しくない。)、やたらと長くしゃべるので集中力が切れそうになって確か何問か聞き逃しました(笑)。

・二次試験
こちらも都内の大学が開場でした。まず大きな教室に案内されるのですが、そちらでは受験カードを書きます。結構待ちました。そのため、こちらも参考書など持ってると勉強できると思います。

おそらく約20分後数名ずつ呼ばれて、各部屋の前に並んでいる椅子に案内されます。こちらでも二人分程は待ちました。向かいにも教室がありますので、受験者と向かいあいながら20分くらい黙って座っているのはシュールでした。

そして私の番です。入りますと一名の男性欧米人と、一名の男性日本人の面接官がいらっしゃいました。どちらも穏やかな感じだったので入ってすぐに緊張がほぐれました。

最初に私の現状を聞かれましたので、少し前に大学を卒業して、今はスウェーデンの大学院に行く準備をしたりアルバイトをしたりしてる、などを話しました。

そして、いい感じの雰囲気と流れの中カードをもらったのですが、5つのクエッションを見てパ二クリました。5つのうち最初に書かれていた4つは本当に全く見たこともないクエッションで、私の知識量を考慮すると1分で論点を考えるのは不可能でした。そしてようやく5つ目に、お馴染みのアメリカの銃の話でしたので、救われました。

2分間はあっという間にすぎて何を言ったか全く覚えていません。

そして、銃問題に関する複数のクエッションを聞かれ、終了しました。

部屋を出る際、スウェーデンでの勉強頑張ってと激励されました。とりあえず終わってほっとしました。

勿論思い描いたようにはいきませんでした。特に2分間スピーチの際、話が的確ではなくて長々としてしまってわかりにくかっただろうなと振り返ったり。しかし、まあ受かっているだろうとは思っていました。

⑤結果
・一次試験(筆記/リスニング)
一番勉強した大問1の単語・熟語が半分くらいしか正解してませんでした(笑)。しかし比較的集中したライティングがほぼ満点に近くて、最も得点が高かったです。長文読解もリスニングも数問間違いでした。そのため、大問1でこけても一次試験突破できました。

・二次試験 (スピーキング)
40点中38点と、予想していたよりも高得点でした。以下詳細です。

8点/10点…Short Speech(首尾一貫したスピーチ)
10点/10点…Interaction(会話の継続能力)
10点/10点…Grammar and Vocaburary
10点/10点…Pronunciation

やはり試験直後に反省したように、結構いつも長々と話す癖があるので、要点をまとめて話す練習をしようと今後の課題になりました。

また、採点基準を見てもわかりますように、4分の3が、会話の継続能力、文法、単語、発音、と、スピーキングの基本的な能力が評価されています。そのため、英検1級の対策をするというよりも、普段のスピーキング力を向上させることが先決なんだなと思いました。

⑥私が思う英検1級のメリット

・幅広い社会問題や時事問題に関しての基本的な知識が身に着く。
これはライティング、スピーキングの勉強をする過程で私が得たものです。30~50代の外国人駐在員の方と話す機会が多いのですが、特に最近日本に来たばかりで日本に関する知識が薄い方などと話す際に適切な言葉を利用して話すことができるのでとても役に立っています。

・更なる英語に対する向上心が生まれた
一次試験も二次試験も結果から自分の弱点が見つかるので今後これを改善しますと更に高度な英語力が身に着くと思います。

一次試験で最もダメダメでした単語・熟語に関して言いますと、英検1級レベルの単語熟語は普段使わないものも多いですが、知ってて損はないですし、知ってることで会話も彩のあるものになるので、この悲惨な結果を踏まえて今後もそのレベルの単語を覚えてゆこうと思いました。

また、先程も述べましたように、スピーキングの結果から話が長くなりがちなので要点をわかりやすく話すことで会話の質も上がります。

・一目置かれる (日本人に)
要するに自慢できるということです(笑)というのもやはり持っている人は少ないので自慢になります。しかも1発で合格したと言いますと尚更です。褒められると素直に嬉しくなる人なので、英語勉強のモチベーションになっています。

・一目置かれる (ネイティブスピーカーの方からも)
今でも英検1級で覚えた単語は頭にあって、たまに話す時に使ったりします。そうすると、何でそんな単語知ってるの?とよく驚かます。本いっぱい読んだの?とか。しかも、実際英検1級で覚えた単語があるからこそできる会話なども沢山ありますので、会話がより彩あるものになりました。

・英検1級持ってるだけでできる仕事もある
英検1級を持っていると言っただけで有給の翻訳の仕事を任されます。また、外資系の日本駐在企業のHRさんなどは、日本に駐在して長くて英検について知っている確率が多いので、外資系で働きたい方にはアピールになると思います。

⑦英検1級から学んだこと

・英語力は様々な技能が影響しあって伸びてゆくということ。
英検の勉強をするにあたり、英語はバランスよく勉強することで影響しあいながら伸びてゆくということです。リーディングをすることでそこから様々な表現方法を学ぶことができて、ライティング・スピーキングで利用できる単語も増えそれらの質が上がり、ライティングを数こなすことで論理的に文章を組み立てる練習になりますので論理的に話すことに繋がったり、などの例があります。リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングをバランスよくやることによりそれぞれが強化し合い、総合的な英語力が伸びてゆくと考えました。

・様々な社会問題や時事問題に精通している必要性
英語力がいくらあっても、社会問題、時事問題に関して自分の意見を述べることができないと英検1級には太刀打ちできません。そのため、普段からニュースに馴染んでおくこと、それもよく使用される言い回しを確認することが大切なのだなと改めて実感しました。私は勉強を始めた際にBBCとNHK Worldのアプリをスマホに入れて毎日読んでいました。

・言語学習に終わりはない。
英検1級の勉強を通してまだまだ自分が知らない単語・熟語・表現が沢山あるということを知りました。そしてそれらを覚えるだけでも日常的に実際に使用することができるレベルになるにはかなりの練習が必要です。

更に、日本語で考えればわかりやすいと思いますが、言葉は増え続けたり進化しますので、英語に限らず、他の言語、勿論日本語に関しても学び終わることはないのだなと実感しました。

英検を制覇することはできても英語は制覇できないのだなと。そのため今回の受験は英検の終わりであるけれども、英語学習の始まりだと捉え、今後も怯むことなく精進してゆきたいと思います。

スウェーデン語も勉強しているので、今後も英検1級から学んだことを活かし続けたいと思います。

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