見出し画像

「選ばれる人」になるために、誰にでもできること

#2022年のわたしと仕事

イラストレーター&インタビューライター・陽菜ひなひよ子です。

少し前に、ちょっと驚いたことがありました。
もしかして、これって結構スゴイことなんでは?と思いつつも確信が持てず、コッソリSNS(Facebookです)に書いてみました。

案の定、同業者に「そんな話聞いたことがない」と言われました。

「原稿料上げます」はよくあることか?


それは何かというと、ある日突然、クライアントから「原稿料を上げます」と連絡が来たのです。

え?そんなこと?って思いますよね。

(いや、実際珍しくないことだったらごめんなさい。私の周りにはいないそうなので)

でも、フリーランスを長くやってる人なら、納得してもらえると思います。
自分から交渉しなければ、金額を上げてもらえることって、ないですよね。

今まで、先方から金額を上げてもらえたのって、私の記憶する限りでは一度しかありません。「陽菜さんは依頼が2度目なので、前回より原稿料にプラスしています」と言われたことがあるだけ。15年以上のフリーランス経験で、たった一度です。

今回、原稿料を上げてくださった媒体からは、確かに最初に「いい記事を書けば原稿料は上げます」と言われていました。

しかし、自分では他の人と比べて、特別良い記事が書けているという感覚はありません。昇給は遠いなぁ・・・と感じていた最中さなかでした。

原稿料の上がった驚きの理由


メールには、原稿料の上がった理由が書いてありました。理由はいくつかあり、なるほど、と思うものもありましたが、正直「え?そんなことで?」と思うこともありました。

中には「画像を毎回規定サイズできちんと納品している」というものも。

思わず、夫と「そんなの当たり前じゃんね?」と言い合ったあと・・・。

これは我々が「画像の専門家」(私はイラストレーター、夫はカメラマン)だから「当たり前」と感じるのではないか。通常のライターさんはそのあたり「まぁまぁ適当」もしくは「できない」人が多いのかもしれない、と考え直しました。

できる人にとっては一瞬でできるリサイズですが、そもそも画像ソフトを持ち、かつ適切に扱えなくてはできないわけで。

そういえば、以前レギュラー仕事でやっていた仕事で
「画像サイズ間違えちゃったんですけど、見た目イイ感じなので、このままでいいですよね?」
といって、ゴリ押ししようとした人、いました。かなり物議をかもした案件でした。

この人はたぶんリサイズができないので、カメラの設定を間違えて縦横比が変わってしまうと、どうしようもなかったようです。そういう人が、実は少なくないのではないか?


大事なのは結局「当たり前のこと」を「当たり前にできる」こと


原稿料が上がったからと言って、私が特別優秀かと言えば、そういうわけではないのだと感じます。

私以外の執筆者の方々の学歴や経歴だけを見れば、むしろ私など、足元にも及ばないどころか、宇宙の塵くらいのもの。ゴミみたいなもんです。

彼らになく私にあるものと言えば「持たざる者の持つ謙虚さ」でしょうか。

優秀な人には「普通の人」や「できない人」の気持ちがわからない。だからこそ、不親切な記事になりがちです。かゆい所へ手が届く記事が書けるのも「自分がわからない、できない」ことを乗り越えたからこそ。

また、自分は大したことないとわかっているからこそ、自分に付加価値を付けようと頑張ります。

せめて編集さんの手を煩わすことがないようにしたいと考えた時に、自分の得意分野である画像処理くらいは完璧にしようと思うわけです。

でもこれは当たり前のこと。「決められたことはとりあえず守ろう」と思うかどうか。当たり前のことを当たり前にできるかどうかが、問われます。

組織にいないからフリーランスは自由にやっていいと思いがちです。でも、手を抜けば仕事を失う可能性は、むしろ組織に属する人より高まるんですよね。


「当たり前」も積み重なれば「特別」になる


画像サイズが間違っていても、指摘を受けて修正すれば、原稿上は問題はありません。編集さんがこっそり直してくれることもあるでしょう。

メールの返事が遅くても、締め切りに間に合えばいいわけですし、締切りに一日くらい遅れても、特にWebの場合はそこまで大ごとにはならないケースも多いです。

でも、日々の仕事のそうした積み重ねが、自分の評価を作り上げていきます。

重要な案件、しかも急ぎなら、返事の早い人、締め切りをきちんと守る人にまず連絡します。

誰しも、自分が手をかけたり気をもんだりしなくてもいい相手と仕事したいモノ。文章の直しがあまりに多い人も困りますが、そこまで違いがなければ、「決まりをきちんと守れる人」に軍配が上がります。

《よいライター》
・メールの返事が早い
・締め切りの数日前には納品
・画像サイズはキッチリ
・文字数厳守(何度も推敲)
・何かトラブルがあればすぐに知らせて対処を仰ぐ

ひとつひとつは大したことがなくても、積みあがったときには大きな効果、力になるのです。

《ダメなライター》
・なかなかメールをくれない
・締め切り後、何度も催促しないと納品されない
・画像サイズがバラバラ
・文字数が短すぎたり長すぎたりする(誤字脱字も多い)
・面倒だとすぐにバックレる

こんな人と仕事したいと思いますか?村上春樹並みの文豪ならともかく、並のライターだったら、こんな奴はすぐに干されます。

でも実際、こういう人少なくないんですよね。
元々の性格なのか、プロとして仕事をはじめて、評価されるようになると「多少手を抜いても自分は許される」と考えてしまうようになるのか。

生き残っていくためには「スゴイ人」になる必要なんてないのだと思います。ただ「当たり前のことが当たり前にできる人」であること。

それには「謙虚な気持ちを忘れない」ことが大切なのかもしれません。


おまけ


2022年によく読まれた記事です。
全部、noteを始めた2019年に書かれたものでした!ガーン!
やっぱ「熱量」に勝るものはないってことですね。頑張ります。ひよこ




この記事が参加している募集

もし、この記事を読んで「面白い」「役に立った」と感じたら、ぜひサポートをお願い致します。頂いたご支援は、今後もこのような記事を書くために、大切に使わせていただきます。