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静かに失われて行くもの

まず、このむかで屋Booksさんの記事をお読みいただけたらと思う。
出版や書店業界の問題点を、とてもわかりやすく
鋭く突いて下さっている。

本当にそうだ。

私自身本を出版して
書店員さんと身近に接してわかったこと。

書店員さんは世の中の人が思っている以上に
たくさんの本を読んでいて勉強熱心な人が多い。
本当にびっくりする。頭が下がる。

その仕事内容はファッションで言えばスタイリスト
ワインで言えばソムリエに相当するのではないかと思うけれど
一部のカリスマを覗いて
書店員さんをそうしたスペシャリスト的に扱うことは稀だ。
本当はおかしいよね、それって。
   
ついでに言うと出版業界は
作り手もかなり過酷な労働状況が普通の世界だ。

未だに出版というと一攫千金とか
100万部フツーに売れるものと考えてる人はよもやいないと思うけど
一部のすごく儲かる人以外は、ほぼボランティアみたいな人もいる
ということを理解している人は少ないのではないか。

売れればおつりがくるけど、今はそう簡単に売れない。

それでも本が好きだから書く。
そうじゃないとやってられない世界だ。

そういう「働き手の頑張り」に頼る業界って本当に多いのだよね。
医療業界なども。

出版やクリエイティブの分野に話を絞ると
特にこの業界はどこかで
「好きなことしてるんだから我慢しろ」的に言われることも多くて。

当たり前だけど、好きな仕事をしているからと言って
食べずに生きていけるわけではない。

食べていけなくて廃業する人が増えれば
みんなが楽しめるコンテンツはこの世に出てこなくなる。

サブスクばかりになって、利益が配分されなくなったら
結局誰が一番損するか。それは全員だということ。

その点を子供にもきちんと教育しなくてはいけないと思うのだ。

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