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光と影の美しさ

デンマークでどの家庭、どの施設にも見かけるといっていいかもしれない、ポール・へニングセン(1894年-1967年)のランプ(PHランプ、1958年)。

光と影の絶妙な考察の結果として生れたランプが照らす光は、本当に美しいです。光も影も美しいのですね。デンマークで生活していた時から、いつかはと憧れていたランプを我が家に迎えました。テーブルから60cmほどの高さから優しく照らします。眩しくはなく、暗いと感じることもありません。食卓を囲む家族皆の顔が、本当に優しく見えます。プラス、今の時期は、キャンドルも。揺れる光がさらに幸せな気持ちを運んできてくれます。

大小サイズの異なるシェードは、電球自体を包み込んでいて、我が家が選んだ「クラシック・ホワイト」は、内側が青と赤の色味をしていています。照明ひとつにしても、母さんが待ちに待ったランプであること、子どもたちとデンマークの話やポール・へニングセンについて、照明のその仕組みについて話しました。

モノのひとつひとつに歴史があり、それをつくる人や行程があり、修理しながらできるだけ長く使う(これからはますますそうありたい気持ちです)。何か特別なブランドでなくても、『私にとってのお気に入りのモノ』ならステキ。モノを大事に、大切に育んでいく気持ちを家族でシェアしていきたいと思います。そこに想い出が重なっていくと無形の宝ですね。

こういう生活がしたい、こういうモノを持ちたい身につけたい、こういう・・・という具体的なイメージをまず積み上げていく。どんな人に、どんな夫婦に、どんな家族になりたい、、、そんなイメージも具体的に。そこに向けては妥協せず、じっくり。話を交わしながら。

私がデンマークを愛してやまないのは、人も社会も、ビジョンが明確にあって(明確にしようと努力して)、そこに向けて愚直に試行錯誤する姿をいつも感じるから。他との比較ではなく、自分が、社会が、国が、確かな目で未来に矢を放ち、今を真剣に生きている。生を喜び、楽しみながら。

新しい私たちの暮らしを、どんどん具体的に描いていこう。

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