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連絡帳ってどう書いてる?〜内容編〜

 連絡帳のお悩み、なかなか解消されない方も多くいるようです。前回は書き方をざっくりとお伝えしました。


今回は書く内容についてもう少し詳しく掘り下げてみようと思います。

連絡帳は年齢で内容が変わります

 保育園の大半は0〜2歳児までが連絡帳を使用して、3歳児以降の以上児になると、子どもたちが自分で保護者へ今日の出来事を伝えられるようになるため、連絡帳を使用しなくなる園が多いと思います。

 乳児と幼児で連絡帳の書式が異なることも多くあります。
オリジナルの書式で連絡帳を作っている園もあれば、学研などのものを使用している園、ただのノートなど様々です。

 乳児の場合、ミルクの量や食事の量、午睡(お昼寝)の時間など細かく生活リズムを記載することができるようになっているケースが大半です。

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 まだ食事や睡眠のリズムが乱れやすいため、家庭と連携して遊びの量を変えたりすることにもなります。

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 幼児になると園での様子がメインになっていきます。
 給食室がある保育園では献立と調理した本物の食事が展示されているので、そこで確認をされる方がほとんどでした。

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 ちなみに放課後等デイサービスや児童発達支援ではA6のノートを使うところもあれば、月1でお手紙をお渡しするところ、独自のアプリやメールツールで送るところ等がありました。小学校の特別支援級では独自の連絡帳があるところが大半で、二言ほどのコメントで日中の様子を伝えている所が多かったです。

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園での様子の内容はどう決めている?

 ある保育園では年計画、月案を保護者へ見せて保育士の関わりをさらに理解してもらうところでした。そのため、月案で書かれている遊びとねらいに対して子どもがどのようにしていたかを書いていました。

 例えば「水遊びを楽しむ」というねらいで、保育内容が「顔に水がかかっても怖がらずに、親しみを持って遊ぶ」だとします。
 その際には具体的に水をどのように扱って遊んでいたかや、水が顔にかかった場合にどんな反応をしていたかを連絡帳に書きます。

 そして、その反応に対して「どのように関わったのか」を書くと、保護者に対しても関わりをフィードバックできることにつながります。

 他には今、保護者が気にしているところを園ではどのように過ごして関わっているのかを記載するケースも多いと思います。トイレトレーニング中には排尿間隔が何分だったかや、どんなタイミングでトレイに誘っているか なども知らせると家庭で真似することが出来ます。

トラブルがあった場合には

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 トラブルがあった場合にノートに書くべきかどうか という質問もよく受けます。これは保護者との関係性にもよりますが、お子さんの納得度によっても判断していました。納得できなくて家庭にもイラ立ちを持ち帰る様な状況であれば、口頭で状況・対応を説明しておく方が保護者の方も不安にならないはずです。大きくなればなるほど、状況を自分で説明しようとしたり、相手の子の名前を伝えるようになるので先に口頭で伝える方がベストではあります。

顔文字・絵文字の使い方

 よく連絡帳の書き方のコラムなどには「ギャル文字NG・顔文字NG・絵文字NG」と書かれています。今時ギャル文字を使う方はいないとは思うのですが…何より読みやすさを優先することが大切かと思います。
絵文字や顔文字なども禁止してしまうと「・・・」「!」も人によっては記号でしかありません。「(笑)」もどうなんだという議論になってしまいます。保護者の年齢や保育者との距離感、書いている内容に合わせて1つ2つ絵文字をつけるようなことは許されてもいいように個人的には感じています。
 絵文字があることで共感的に感じる方もいるはずです。

発達相談のときにもノートが役立ちます

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 お仕事が忙しいことで、集団の中にいる子どもの様子がなかなか見られない保護者もたくさんいます。そんな時に発達についての相談などでうまく困り感が伝えられなかったり、どう配慮してもらっているかなどを言葉に表現するのが難しい場合にクリニックによっては「連絡ノートを見せてください」と言うところもあるようです。
 たくさんエピソードが記載されている連絡帳は診断の際にも情報として重宝します。また、別の施設の利用などの際にも同様です。転園や療育施設の利用の際に必ず子どもの様子を伝えるので、その際に連絡帳を開示して様子を伝えることが出来ます。

まとめ

 文章を綴ることが苦手な方にとっては大変な業務に感じますが、用途を理解すると何を書くべきかも明確化したと思います。
 細かい様子を描いてくれる人はやはり信頼しやすいように感じる保護者も多いでしょう。メモのようにならずに、相手がどんな気持ちで読むか想像しながら書くと良いでしょう。

お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。