見出し画像

第4章 「哀」の感情の根幹

--------------------------------------------------

こちらの記事は、連載です。
先に以下よりお読みください。

NY滞在期〜過去を振り返る
第1話 自分に本気で向き合うことになったNY
第2話 泣いてばかりいたNYの冬
第3話 喜怒哀楽のバランス欠如
------------------------------------------------

画像1

しばらく、何をしても
泣いて泣いて泣いて

「哀しみオバケ」が
地獄の底から、引きずり込むんで
共に地獄で生きるぞと
ほくそ笑んでいて、

それだけは、観念してはならぬと
必死にもがき続ける毎日で

特に何もしてなくても
生きているだけで疲労困憊。

そのとき起こっていたことは、
潜在意識と本当の自分とのせめぎ合い。

どういうことかというと、
人間の精神構造から解説すると

顕在意識 →普段、意識的にやってること
潜在意識 →無意識に考えていること
本当の自分→潜在意識のさらに下の意識で、
「御霊」とか「ハイヤーセルフ」と呼ばれる部分。

※あくまで、私の体感覚と、後々いくつか受けた
潜在意識を癒やす講座で得た知識からの考察。

で、私はどんな状態だったかと言うと

顕在意識 →平気なふり
潜在意識 →罪悪感(こんな私でごめんなさい)
本当の自分→大丈夫よ。生き抜いて!

という状態。
顕在意識は、すでに取り払われ
潜在意識と更なる内なる自分が闘いに闘う。

ずっとずっと、
私は、私に、
「こんな私でごめんなさい。」
と言い続けててきて、

何をやっても、
自分を責めて責めて責めていた。

その自分を許せない状態を
ゆっくり許していきましょうね、と
NYの優秀な日本人女性カウンセラーの先生。

「あなたはとっても頑張ってきましたね」
「よくここに来ました」

彼女に会った瞬間に
私は初めて、自分の存在を
ちゃんと抱き締められた気がした。

「哀」の根幹

カウンセリングを受ける事になる直前あたりから

私は、それまでも1ヶ月に1度の

ペースでみる「悪夢」を、

毎晩のように見るようになっていた。

それは、私と幼い妹が、

手を繋いでエスカレーターに乗っているシーン。

なぜかそれは天空で、空へ向かう階段のよう。

画像2

そこから、突如、エスカレーターが壊れ、

妹がいた所の底だけが抜ける。

慌てて、私は妹の手をぐっと掴み、

彼女が落ちないように必死で捕まえる。

ダメだよ、絶対だよ、落ちるなんてあり得ない。

大丈夫、私が助けるから。私が守るから。

だけど、どうにも、私の力が尽きてしまう。

あ。。。。

そのシーンで目が覚める。

妹を落としたのは、 わたし・・・。

なんとも嫌な感触で目が覚めるこの悪夢は、

15歳ごろから続いていた。

当時、妹は10歳。

統合失調症と診断される前、

最初に彼女がおかしくなった時だ。

彼女がいじめにあっていたことを知っていた。

なかなかクラスに馴染めずに

いたことも知っていた。

担任の先生は、彼女の理解者には
到底なり得ない人だということも知っていた。

学校の勉強に、

ついていけていないことも知っていた。

天真爛漫さ、愛想の良さが取り柄だった彼女が

小学校の学年が上がるごとに、

輝きが失われていくのを

他の誰よりも敏感に知っていた。

それなのに。

私は、彼女を守れなかった。

どうしてもっと、私は、

彼女の辛さを受け止めてあげて来なかったのか。

ずっとずっと、SOSを出していたのに

ずっとずっと、何かを言いたそうだったのに

まだ表現力の少ない彼女に代わって、

彼女の言いたいことを

大人たちに通訳する、代弁者だったのに。

私が、彼女を守れなかった。

悔やんでも悔やんでも悔やんでも

一生、悔やみきれない、後悔の嵐。

どうしてももっとあの時、

話を聞いてやらなかったのか。

あの時もあの時もあの時も

あの子は何かを言いたそうだった。

・・・・・・

その後、母も父も、

できる限りをし尽くした。

妹の病気に関して、

何か前に進むことは、何もかもしていた。

でも、

病気になる前のあの子には、

もう、戻せないのだ。

母も悲しそうだった。

父も苦しそうだった。

母も、父も、

一人で泣いていることを知っていた。

たくさんの葛藤の中にいることを知っていた。

ごめんなさい。ごめんなさい。

お母さんを幸せにできなくてごめんなさい。

お父さんを幸せにできなくてごめんなさい。

私がいるのに、

あの子を守れなかったから。

私がいるのに、

ごめんなさい。ごめんなさい。

お父さん、お母さんを
幸せにできなくて、ごめんなさい。

そうやって、ずっと、

私は、
私の潜在意識は、

家族に謝り続けていた。

画像3

#哀しみオバケ #地獄 #生きることへの後悔と懺悔 #悪夢 #妹 #統合失調症 #守りたい気持ち #ごめんなさい #家族 #苦しみ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?