「満腹感」ではなく『満足感』を与えてくれた、つくることの魅力
「美味しそうなパンだねぇ~」
と、最近ツイッターで言ってもらえるようになったけど、料理を始めたのは、ちょうど半年前のつい最近のこと。
結婚して3年経っても、お料理はもっぱら夫だった。
彼は料理が好きな人で、鼻歌を歌いながらぱぱっとイタリアンなんかを作ってくれる。
結婚して初めて一緒に過ごす年末。
彼は私に「数の子つけたいね」とか言っていて、
当時の私は「う、うん^^、、、、??」
まったく共感できない。
数の子って買うもんだし、年末はウーバーしちゃいたい。
料理なんて興味がなかったずぼらな私は、つい最近まで料理の魅力がわからなかった。
暇すぎた故に始めた料理
26歳の時に母の介護を経験してから、体調は不安定で、半年前までお粥も食べられない時期があった。
お粥がだめでも、ウィダーなら食べれる。
ウィダー生活のストレスで半分鬱気味になっていた時に、お義父さんがプレゼントをもってお見舞いにきてくれた。
その時もってきてくれたのが、ごみ置き場に捨てられていたという「お菓子作り一式セット」。
捨てられていたものを普通に持って帰ってきてしまう行動を夫と面白がりながら、お父さんの優しさをありがたく受け取った。
いただいたものの、最初はおきっぱになってしまっていたセット。
体調が不安定な私は外出もできず、海外ドラマを腐るほど見ていた。
マンガも、YouTubeも、片っ端から見まくった。
全部やりきった挙句、ようやくお父さんからのプレゼントを手に取ってみた。
続いてピンタレストを開き、「初心者 お菓子 レシピ」とひたすら検索。
そのまま歩いて6分のイオンスタイルに駆けつけて小麦粉、ベーキングパウダーを購入。
初めてつくるレシピに悪戦苦闘しながら、キッチンは粉と洗いもので荒れ果てた姿に。オーブン板がないから、バットを代用して、オーブンに入れてスイッチオン!
なんとか仕上がった、、、、!
ブルーベリーマフィン。
満腹感ではなく満足感を与えてくれた、つくることの魅力
見た目はいいものではないのもわかっているし、マフィンってもっとこう、キノコみたいにふんわりしているのが正解だと思うけど、
初心者の私は、試験を終えた大学生のような達成感でいっぱい。
出来上がりのマフィンの小麦粉とバターが焼きあがるあの香り。
もちろん胃は回復していないので、一口ぐらいしか食べれなかったから、
お腹いっぱい食べれたわけじゃない。
でも、言葉にできない満足感がある。
不思議ともっと食べたい!という気持ちも湧かなくて、私の食べれないストレスを開放してくれた。
丁寧に作り上げると丁寧に食べたくなる
お腹がすいてコンビニでパンを買ったら、お菓子も食べたくなる。ついでにコーラも飲みたくなってしまう性格なのに、
なんでだろう。
丁寧に一生懸命つくったマフィンは丁寧に食べたくなった。お腹がいっぱいなのにもう一口食べたいというあの感情も湧かなかった。
それはたぶん、作り上げたお菓子が「作品」みたいに見えて、丁寧に扱いたいと思ったんだと思う。
時間をかけることで心にゆとりが生まれる
あともう一つ、気持ちの面で変化がある。
時間をかけて丁寧につくると、心が落ち着く感覚がある。
普段は時間がなく仕事をしている日常の中で、お弁当やコンビニで済ましてしまいがちだったけど、あえて時間のかかることをすることで、
「私には余裕があるんだから」と自分に言い聞かせているような気がする。
そんな多くの気づきを、お父さんがゴミ捨て場から拾ってきたお菓子セットのおかげでようやく見つけました。
……という感じで、今回お話したかったことは、
食べたい気持ちから満腹感になれないときは、心が満足するようなことを自分にしてあげる。
時間に追われる生活に余裕を感じられないときは、あえて時間を使って余裕があるんだよ、と自分に言い聞かせてあげる。
ということ。
そして、
私が、SNSにアップしている料理の背景には、こういう思いが届けば良いな、という願いから。(多少の自己満も含まれていますが)
料理じゃなくていいですが、自分にとっての”なにか”を探してみていただけると幸いです。
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ひまわり(@himawariblog04)