本を読むということ

小説を読む。
読んでいる間、集中している。
現実の世界のことは一旦置いておく。
物語に心が動く。
わくわくしたり、ゾクゾクしたり、心がぎゅっとなったりする。
知らなかった世界を見せられる。
私の知らないところで、生きている人がいる。
人と私では考えていることが違うのだと思い知らされる。
私と似ているところがあって嬉しくなる。
読み終わった後、世界がパッと明るくなったりする。
本屋で読んだことのある本を見つけると嬉しくなる。

自己啓発本を読む。
タイトルや表紙、帯、目次を見て、わくわくする。
そこには自分が望む姿が書かれている。
そんな自分になりたいと思っている。
そんなふうに生きてみたいと思っている。
本に書かれていることをしている自分を想像する。
これからの人生うまくいくような気がする。
「可能性がいっぱいだ」とわくわくする。
書かれていることを実際にやってみる。
ちょっとだけ行動が変わる。
何かをしている時にふと思い出す。
こんなことを書いている本があったなと。
本と本、本と現実の考えが結びついて、新しい考えになる。

本を読む。
読み終わった私は読む前の私とは違う。
ほんのちょっとの変化かもしれない。
でも確かに、思考が、価値観が、見える世界が違う。
ある考えを知ってしまったら、知らなかった自分には戻れない。
私の思想は、これまで読んできた本でできている。

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