【不安障害】セルフ認知行動療法をやってみた
私は17歳の時に不安障害と診断された。(実際に診断された病名はここでは伏せる。)
不安障害というのは、過度な不安をコントロール出来なくなり、日常に支障をきたすような状態。
症状は人それぞれだとは思うが、私の場合はパニック発作とそれに追随する症状という感じ。
当時は高校に通っていたが、だんだん教室に入れなくなり、保健室登校になり、最終的には不登校に。
運良く(?)授業を受けられなくなったのが、2年から3年にあがるタイミングくらいでの事だったため、進級はさせてもらえたのだけれど、3年生の1年間はほとんど学校に行くことは出来ず、もちろん卒業も出来ず。
まるまる1年は1歩も外に出られず、完全なる引きこもりだったし、
その次の1年は、5分だけ家の前に出ることから始めて、「次はあの電柱まで」とか、「次は近くのコンビニまで」とか、だんだん行動できる範囲を広げるリハビリにひたすら取り組んだ。
そんな私も、今では普段の生活で困らないくらいには行動範囲は広がったし、出来ることもたくさん増えた。
最初の1、2年と比べると雲泥の差である。
とはいえ、これは行動範囲が広がったり、引きこもり時代出来なかったことがだんだん出来るようになってきたりしたというだけで、過度な不安を感じなくなったという訳ではない。
過度な不安からくる身体の症状への対処が分かってきたから、出来ることが増えたというだけ。
根本的な不安の部分は全く取り除かれていない。
今でも通院は続けていて、服薬も続けている。
ちょっとしたことが引き金になって、どんどん不安が膨らんで、押し潰されるのは変わっていない。
後に振り返ると「考えすぎ」で済まされるようなことも多々あるが、その時は本気で不安を感じ、悩み、苦しむ。
これをどうにかできないものかと思っていたのだが、認知行動療法というものがある事を知った。
認知行動療法とは、「ある物事が起き、大きく気持ちが揺れた時に、狭い思考や行動に縛られずに、柔らかな思考が出来るようにする」というもの。
その名の通り、「認知(考え)」と「行動」にアプローチするような、心理療法であるそうだ。
これだけ読むとなんとも抽象的なのだが、認知行動療法を自分で行うことも出来るということで、実際の例を見ながらやってみた。
ストレスや不安の元となる出来事が起きた時に、7つのステップを辿りながら、それを見つめ直すというもの。
①出来事・状況
具体的にどのような事が起こったのか。
②気分(%)
それに対してどんな感情を抱いたのか、0~100%で。
③自動思考
どんなネガティブな考えが浮かんだか。
④根拠
考えの裏付けとなる事実は何か。
⑤考えへの反証
④を否定する反対の事実
⑥適応的思考
上記を含めた、バランスの取れた考え
⑦今の気分(%)
これを書いていくことで、自分の考え方の偏りや、癖が見つかり、客観視出来るようになるという。
もやもやしていたところだったため、やってみることにした。
もやもやの原因となった出来事は、パートナーが善意でかけてくれた言葉に対して、咄嗟に少し強い言葉で言い返してしまい、相手に謝らせてしまったこと。
こちらもすぐに謝ったが、パートナーが嫌な気持ちになっていないかという心配と、嫌われたのではないかという不安と、自分への怒りでいっぱいだった。
早速7つのステップをなぞりながら書いていく。
すると、④の根拠を書くところで筆が止まった。
“考えの裏付けとなる事実”
...どう考えても無いのである。
パートナーに謝らせてしまったことは事実だが、彼が嫌な気持ちになったことや、私を嫌いになってしまったことは完全にいわゆる“被害妄想”で、それを裏づける何かは全くなかった。
私は視野が狭くなりすぎていたことに気がついた。
思い込みであらゆる事を考えすぎてしまっていた。
これはかなりの発見であり、収穫であると思う。
これに気づけたことで、私の心配と不安は薄らいだ。(自分への怒りはそのままだが、、)
この認知行動療法というものは、一朝一夕で効果が出るようなものでは無いと思うが、初めてやって大きな収穫を得たので、これからもぼちぼち続けてみようと思う。
これが私の未来にいい影響を及ぼすことを願って。
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