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第七話 不登校からその後②

それからも保健室登校は続いた。担任の先生も暇を見ては顔を出してくれていた。たまに休むこともあったが、二日続けて休むことはなくなっていった。

五年生の授業内容にも遅れることなくついていくことができた。ただ保健室なのでもちろん、具合の悪い子や、怪我をしてしまった子が来る訳で、そういったときは少し居心地が悪い気分になった。

ある日保健室に同じクラスのT君が怪我をしてやってきた。まだ教室には入ったことがないのでこちらは顔を見るのは初めてだった。クラスメイトはもちろん私の存在は知っていてT君も私の顔をジロジロと見ていた。「なんで教室来ないの?」唐突にT君は言った。そしてさらに「学校来てるんなら教室来いよ。一緒に遊ぼうぜ」私は小さな声で「うん…」と答えた。

今になって考えると、その時の会話が私の人生の岐路だったかもしれない。その後、担任の先生が保健室に来た時にその話をすると、「いいきかっけじゃないか!自分でよく考えて決めなさい」と言ってくれた。T君について聞いてみると、少し、、というかだいぶヤンチャで喧嘩ばかりしている子らしい。担任の先生や、おばさん先生、祖母とも、その後数日どうするかについて話し合った。だが、どんな事でも結局は自分で判断しなければならないのだ。私の心の中では、教室で普通に授業をうけ、友達も欲しいという気持ちが強くなっていた。

今回は、小学校・中学校生活に影響を与えるT君の話でした。

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次回に続く


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