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「『年収』は過大評価されている」


こんにちは。ひきこもごもです。
今日は「『年収』は過大評価されている」というテーマでお話します。

恋愛市場・婚活市場において、特に女性側が男性側に求める条件として年収が重要視されていますが、それが過大評価である、というお話です。



年収が過大評価されている・・?いまいちピンとこないんだけど。



はい、順を追って説明していきます。
まずはいまの婚活市場における需要のお話です。


独身者に聞いた結婚願望です。
内閣府の調査でほとんどの独身者が、結婚自体はしたいと考えています。
結婚したくないと答えた20代はわずか14%。出来ればしたくないが5%で、ほとんどの若者は、将来的には結婚したいと考えているようです。


しかし出会いなどのカタチは変化していて、結婚相談所やマッチングアプリなどを使って出会うことが多くなっています。その変化が今回のテーマを考えるうえでの鍵になります。


こちらは結婚相手に求める年収と実際の年収です。これも内閣府の調査で、女性の年収は求められる理想と現実にギャップはないのですが、男性が求められる年収と実際の収入には大きなギャップがあることがわかります。



まあ男は年収求められるよね。だけども理想ほど男性の年収は高くない。まあこの調査結果と、だいたいの世間のイメージは乖離してないんじゃない?


今回お話したいテーマがそこになります。結婚相手としてのパートナー選びにおいて、「年収は世間が思うほど、経済合理性を評価できる指標として機能しない」のではないかという投げかけです。




給与年収は純利益ではなく売上高である


年収と手取り、経費とはなんぞや、というお話です。

企業や自営業、個人事業主とは違い、雇用される労働者は、税引き後の手取りのなかから支出を行っていきます

スーツを買う

これも自営業は、どうにかこうにか経費計上を試みます。スーツに社名を刺繍して、このスーツは業務でのみ使用するものであることを明確化して経費として計上するような工夫を試みます。

しかし給与所得者は、税引き後の手取りから購入することが多いのではないでしょうか。

また家賃も、都内に住むひとはかなり割高な家賃支出を強いられます。これは、本人の好みで消費しているのでしょうか。その給与を得るうえで必要な居住先であるにもかかわらず、税引き後の手取りから支払います。

給与所得者は税引き後の手取りがまるで売上高であるかのようなふるまいを取ります。


粗利から人件費を引いて営業利益となる


実際の企業の処理とは異なりますが、便宜上このように言い換えさせてください。
さきほど労働に必要な支出を引いた粗利から、今度はその人の人件費を引いていきます

この部分こそが、恋愛市場において最も勘違いが生まれる最大の「しくみ」が隠れているのではないでしょうか。

この「人件費」、人によって大きく異なります。


年収1000万円のAさん

年収900万円のBさん

一見Aさんの方が経済的に豊かかのように見えます。恋愛市場においてもAさんのほうが優位性があるでしょう。

しかし結婚とは自分の分身選びです。もっと詳しくバランスシート(財務諸表)を見ていかないと評価できないはずです。


その人の損益計算書を見ていきます。


年収1000万円のAさんは、都内に勤務されていて山手線の内側に住んでいます。25歳。あなたの好みではありませんが一般にイケメンとされるお顔。あなたは身長にこだわりがありませんが185cmの高身長です。家賃は25万円、1LDKに小型犬を飼っています。趣味は車・バイクと船で、週末は必ずたくさんの友人とツーリングやクルージングをしています。交友関係も豊かで、夜は仕事関係者と食事にいくので夜中にタクシーで帰ることがほとんどです。お酒にも造詣があり、セラー室を作りたいと感じています。友人とパチンコに行くときはタバコを吸います。


年収900万円のBさんは、郊外に勤務されている25歳です。一般にイケメンとはされないかもしれませんがあなたの好みのお顔をされています。身長は175cmで本人は気にしていないご様子です。家賃は8万円、1LDKに住んでいて、60平米はちょっと広すぎると感じていて、もう少し手狭でもよかったかなと考えています。趣味は料理とウォーキングで、週末は作り置きを調理したり、天気によってウォーキングに繰り出します。お昼はお弁当を持っていき、朝食はサラダや鶏むねを蒸したものなどを用意しています。夜は最近はカレーやパスタを作っています。


これがそれぞれ人件費(販管費)として粗利から引かれ営業利益となります。


さて、さきほどは損益計算書をきっちりと読みました。次に貸借対照表と合わせて財務状況を観測していきます。


Aさんは年収1000万ですが、家賃に年間300万円かかっています。
年収1000万とは大体手取りは730万円ほどです。そのうち300万円が家賃で消えます。残りの430万円から、前述のスーツ代や、外食、お酒や、タクシー、車やバイク、船やパチンコ、たばこやペットの医療費などを支払っていき、Aさんは毎年100万円の貯金ができたらなと考えていますが、消費者金融やリボ払いなどで400万円分の借金があります。



Bさんは年収900万円ですが、家賃は年間96万円です。
手取りは661万円で、残りの565万円から食費などを支出しています。ほとんどお金を使わないBさんは年間400万円を貯金できていて、現在は投資信託に1200万円を運用に回しています。


そこから計算できる純資産がその人の本当の経済合理性です。(純資産≠総資産)


AさんとBさん、比較してみるとわかりますが、年収から経済合理性を評価する事はできません。

大事なのは売上高ではなく当期純利益なのです。


なので本来年収はそこまで絶対的指標として恋愛市場においては機能しないはずなのにも関わらず、あまりにもステータスとして重視され過ぎていると言えるというわけです。


ん~なるほどね。年収(給与所得)は単体では評価不能のはずだという話ね。とはいえ、「あなたの純資産を教えてください」とはいかないじゃない?


今回のお話を実践に落とし込むには、もう一工夫が必要なのはその通りです。

例えば男性においては

「俺がいい車に乗っている」という事実は、俺の市場評価を上げるに決まっている


といった考えは、この結婚を前提とした自分の分身選びにおいてはマイナスに作用しうるという自覚を持つことです。



例えば女性においては

初回デートに男性がグッチのTシャツを着てきた。お金を持っているんだなぁ。


といったあなたの感じ方は、あなたの将来の分身の支出先を観測しているという自覚の不足が招いているかもしれません。その男、PERが悪いかもしれません。


PER=株価収益率


当期純利益を発行株数で割った値(EPS)を現在の株価で割った値をPERと言います。

つまり、家計への貢献と人気具合のバランスを数字で評価したものです。


Aさんは、家計への貢献はイマイチ。にもかかわらず年収を理由に人気は高い。あなたの好みではないイケメンも作用しているでしょう。

Bさんは、家計への貢献はピカイチ。にもかかわらず年収でAさんに一歩譲る上にフツメンで身長も普通なので、恋愛市場においては不当に安く見積もられています。


この「差」の部分こそがあなたの利ザヤになります。

実質価値と需給ギャップです。


あ~ようやく意味が少し分かった気がする。男は支出をひけらかすことは不利になりうるという話ね。


はい。また女性においては男性の年収は、あまりにも重要視されすぎているので、もう少し本質的な価値を観測して、むしろ市場が織り込んでいない価値を評価に加え、過大評価されている年収はよそ様に譲ってあげた方がお得と言えるのではないでしょうか。



はあ。あんた、前から思ってたけど「したたか」ね。



厳しい時代ですので、しっかりと自営・自衛していかなくてはいけません。



ということで今回は「『年収』は過大評価されている」というテーマでお伝えしました。フォローといいねをお願いします!


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