冬はるる(赤ちゃんが産まれた日)
よく晴れた冬の
朝と昼の境目くらいの時間に生まれた新しい命
特別な、霽れの日
すごく晴れた透明な朝に
母の運転する車で病院に向かった。
窓の外を見る余裕はあって、道中なんとみんなで富士山を見ることができた。
霽れの日にぴったりの景色だね、なんて話しながら。
「出産」は、わたしにはとても野生的、動物的な過程だった。
痛みよりも、自分のコントロール外で自分の身体がものすごく収縮している、というのを強く感じるようなイメージで
ずっとずっと昔から、もともと人間の身体に備わっているその機能が、現代を生きる自分にも変わらず備わっていることに感動した。
時間が経つにつれ、今度は赤ちゃんの方の「外に出よう」とする力を強く感じるようになった。
赤ちゃんからの「出たい!」のぐい〜っという動きがくるときだけ、陣痛がきて、勝手にこちらもいきみが出る。
しかもその頃には身体がとても熱くなっているのがわかった。(後から熱を測ると、やはり39度近い熱があった)
これほど、自分や赤ちゃんにもとから備わってる力に驚いた日は後にも先にもなかったな。
今でもこどもが風邪をひくとつい過剰に心配してしまったりするけど
お母さんのお母さんのお母さんの…ずーっと前のお母さんから繋いできたもともともっている力をいろんな面でもっと信じて見守ってあげたい、と思う。
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