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僕らしく生きる道

「僕らしく生きる道」  〜多様な性を考える〜

はじめに

私は、奈良県の法隆寺に在住の定政輝(さだまさひかる)といいます。
LGBT支援団体RainbowCreateにて主に「LGBTや様々な多様な性に関する人権の講演会の活動を学校現場の子どもたちや教職員の方々や多くの地域の方々向けに全国各地講演会を行っています。
 そして、現在、発達障がいを持っている子ども達が通所する児童発達支援・放課後デイサービスで働いています。働くきっかけとなったのは、10歳下の弟の存在でした。
弟が小学校に上がる頃、弟は学校で問題行動を度々起こす事があり、学校が嫌で飛び出したり、クラスで授業を受けにくい状況が続き、集団の中で行動する事が困難な時期がありました。その頃、母と弟が発達検査に行き診断してもらい、「ADHD(注意欠陥多動性障害)」と診断を受けました。今現在はパティシエを目指して料理の専門学校に進み、将来の夢に向かって頑張っています。
 ですが、その当時は、現在の放課後デイサービスのような事業所もなく、勉強面やお友達との関係など成長していく中でしんどかっただろうなと思う事が兄弟としてとても痛感していました。そのため、大人になったら、発達障がいについて勉強して弟ように困ったり、悩んだりした子どもたちを理解した支援ができるような先生になりたいと思い、短期大学も発達障がいや病児保育やカウンセリングを学べる短期大学に進学し、保育士、幼稚園免許、中高保健体育の免許を所得し、勉強に励む毎日でした。
 そして大学卒業後、児童養護施設、特別支援学校、放課後デイサービスと、日々子ども達と向き合う中で、様々な発達障がいを持った多様な子どもたちや不登校やいじめや家庭環境で悩む子どもたちと真正面に向き合い、一緒に生活したり、一緒に勉強をしたり取り組んできました。
 自分自身も働く中で、人間関係で上手くいかない事や自分の思いを上手く伝える事が苦手だったり、自分自身の障がいと向き合う事が重なり、職場の人から発達障がいを持っている部分があるんじゃないか。と言われた言葉がきっかけとなり、発達検査を受け、ADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されました。
 診断されるまではその事を自分自身受け入れることができず、働く中で注意をされたり、何度も同じ失敗を繰り返してしまう事が怖くて、適応障害になってしまった経験もありました。
 ですが、カウンセリングや箱庭療法を受ける中で、少しずつ自分の障がいを受け止め、苦手な事を伝える事ができるようになり、少しずつ自分と向き合うことができるようになりました。
 そして、この機会に同じように悩みながら感じている方々に知ってもらえたらという思いで書かせてもらいました。自分が今こうして悩みながらも、楽しみながら、人生を生き続けることができるのは、多くの方々や友達や家族の支えがあって今の「自分」というものがあります。
 今現在31歳ですが、30歳の時に今までの自分自身の生きる歩みをこの機会に残して伝えていくことが自分の使命だと思い、すべてを赤裸々に書くこと、そしてカミングアウトをする事の怖さもありながら、誰か一人ひとりの歩みの一歩となりますようにとの願いも込めて今こうして書かせて頂いています。多くの子どもたちや同じように悩む方々に伝わることができますように願っています。

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