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【04】Herをヘアと読む女の英語力/30歳の女は海外で暮らしたい

「英語は話せます?試験とか何か受けたことあります?」

オイオイオイオイ、、、笑
さっそくBエージェントに問い合わせた私を迎えたのは、この「英語話せますか?」洗礼である。

いやだって、あなたのとこのサイトには英語力不問って…
それだから私今、ルンルン気分で問い合わせしてるんだけど…

B:別にペラペラである必要はありませんけど、ちょっとした会話はできないと~…ねぇ?

私:笑) そうですよね!少しは話せますけど、試験とか受けたことないのでどれほどのレベルかはちょっと証明できないんですよねぇ…

もう苦し紛れの抵抗である。
しかも限りなくウソに近い。笑

こんなやり取りが電話口で行われた初めてのBエージェントへの問い合わせ。総括すると以下のような話をされた。

・実際の留学手続きは留学希望日のおよそ3か月前から始まる
・ボランティア先も3か月程前に選ぶことになる
・その他の詳細は後日自宅に資料が届く
・提出が必要な書類は書いて送り返すこと
・英語力を証明できるものがあるのが「望ましい」笑

てな感じだ。
実際に電話で話した時間は15分程度だった記憶がある。
とても事務的なやり取りで「英語力ありますか?」洗礼以外にビビった覚えはない。

このBエージェントの件に限らず「WEBサイトでは〇〇と言っていても、実際は△△だった」なんてことは普通にあるわけで…別に特別おかしなことじゃないけど、私はたいそうショックを受けたわけである。

なにせ「英語なんて話せなくてもイギリス行けちゃうぜ、へっへ~ッ!」と頭の中はお花畑だったわけだから。

そこで私はある種の「覚悟」を決めた。

英語、勉強します。(今更)

この問い合わせの時点で、留学することを決めてから既に1年が過ぎていた。その間にも英語の勉強はしていたものの、その内容はまぁそれはそれはテキトーである。英語字幕を付けて映画を観たり、旅行で使える英会話本などを買いあさって読んでみたり、間違いなく何年かけてもまともな英語は話せない勉強法だ。

もちろん、こんなテキトーな勉強法では英語を話せるようにならないことは理解していた。「私もいつかきっと…」なんて夢をみる歳でもない。

私は自分が才能豊かな特別な人間だとは思ったことがない。
その分、努力の大切は十分に理解しているつもりだ。もっと言うなら、私は努力の女だ。(え?) 特に仕事に関しては周りが引くほどの努力というか作業量をこなしてきた。それを努力以外の何と言うのか。間違いなく努力である。

しかし英語に関しては正直…努力をする気にもなれなかったのだ。

なぜなら、英語が本当に苦手だったのである。中学高校時代の英語のテストは毎回赤点ギリギリだった。自慢ではないが(自慢です)他の教科はほぼ100点を取っていたにもかかわらず、だ。日本史、世界地理、数学、古典、生物、、、とりあえずどんな教科も勉強さえすれば点など簡単に取れた。

英語以外は。

それだけ本当に英語が苦手だったのである。
英語に関してはホントーーーに望み薄な学生時代を過ごしたと、今でも思う。リスニングの時間は教科書を見ながらでも、どの部分を聴いているのかサッパリわからない。教科書を読む時に困らないよう、英文には全てカタカナで読み方を書き込んだ。

今でも覚えているのは「Her」という単語である。「Her」は「She」の目的格であるが、中学時代の私はこれすらまともに読めなかったのだ。だから教科書にはもちろんフリガナをふった。しかしどんなフリガナをふったかというと「ヘア」である。もう本当にアホなのだ。せめて「ハー」だろ。

こんな悲惨な学生時代の英語の経験から、私は本気で英語の勉強をするのを避けていたのである、、、留学すると決めた後も。

しかしBエージェントの不愛想なじいさんの洗礼のお陰で、目が覚めた。

英語、話せるようになってやる、しかも独学で。