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フランス一人旅 ◆ 旅立ち前の地獄絵図



こちらで書いたフランス旅行の記録を残していこうと思う。


この記事は旅立ち前のクソどうでもいい壮大な余談である。
故に、フランスは一切出てこない。

私の人生に関心のある奇特な方以外は、ぜひ次の記事から読んでいただき、フランスの風を感じてほしく思う。






皆さんは、「3年間付き合って結婚の話もしていた社内恋愛の彼氏に突然フラれ、別れた一週間後に私と同じ部署の新入社員と付き合っていた」という経験をされたことはあるだろうか。





私はある。
あれは忘れもしない、26歳の10月のことだ。



件の彼氏とは、お互いの両親にも紹介済みであった。
ちなみに元カレが付き合った新入社員の女性は、私の斜め前の席に座っている。

新入社員の女性も私が元カノだと知っていたが、二人は付き合えたことが余程嬉しいのか、社内でもわりかしイチャイチャしていた。

しかも追い討ちをかけるように、このちょっとした事件の噂が社内中に広まった。
人は皆ゴシップが大好きである。





何たる地獄。



私は会社のトイレで泣き、乗り換えの駅のトイレで泣き、家でも四六時中泣いていたわけだが、泣いても事態は一向に良くならないのが世の常である。


この生き地獄のような現状を打開するためには、私も幸せにならねばならない。


そこで幸せになるべく、屍のような体を引きずり出会いの場に赴くことにした。




男性に求める条件は3つにしなさい!と世間ではよく言われているので、私も3つ考えてみた。

1.好きだと思う人(外見含む)
2.30歳の時点で年収600万円以上になるであろう人
3.性格が合う人(一緒にいて私がのびのびと素でいられる人、一緒にいて楽しい人)



この条件を後に共に出会いの場に赴きまくることになる会社の先輩アリサさんに言ってみたところ、
「それはかなり難しいんちゃうかなあ‥」
とオブラートに包んだお言葉をいただいた。

直訳すると「そんな人いねぇよ」である。

よくよく考えるとこの条件は、外見、性格、年収全てにおいて素敵な人(あくまで私基準)ということになる。
私の傲慢さと性格の悪さを全て詰め込んだような条件だ。




しかし私は図々しくも諦めなかった。
合コン、街コン、婚活パーティ、異業種交流会、社会人サークル、BBQなど、ありとあらゆる出会いの場に行きまくり、ブラック企業で働く社員のような怒涛のスケジュールをこなした。


4ヶ月間で普通の人の2年分くらいは出会いの場に赴いたと自負している。


また、二人で会おうと誘ってくれた人とは極力会うようにしていたため、休みというものがなかった。


当然、趣味の旅行にさく時間など皆無である。






そんな死闘を繰り広げること4ヶ月、遂に出会ったのだ。




その人とは、みんなでテニスをして交流を深めよう!という実に爽やかな場で出会った。

アリサさんが社会人テニスサークルに所属しており、その繋がりである。


ちなみに私は中学時代ソフトテニス部に所属していたが、高校の体育でテニスをした際、経験者だと一切気付かれなかった女である。

案の定この爽やかな場でも、私だけが恐ろしくテニスが下手であった。
下手すぎて、私だけ別メニューを考えられたくらいだ。


しかしこの場で出会った素敵な男性は、その日の夜私に連絡をくれ、食事やデートに誘ってくれ、そして告白してくれた。




付き合ってからも、私は大好きな海外旅行をしなかった。
金のかかる女だと思われたくなかったのである。
私は超レアキャラなこの男性との出会いを大切にしたかった。



そして付き合って半年以上が経ち、男性が私を両親に紹介したいと言ってくれた。


これは!!大変良い傾向である!!!



実に喜ばしい出来事だ。
祝わねばならない。
金のかかる女がどうこうはもうどうでもいい。
自分の今までの苦労と努力を労い、自分を甘やかさねばならない。



ということで、私はクラブツーリズムのサイトを何となく徘徊していたのである。
そこで今回参加した、フランス一人参加限定ツアーを見つけたというわけだ。



こうして私は、満を持して「地獄の底からの生還おめでとう!本当によく頑張ったね!!お疲れ様フランス旅行」を決行したのであった。



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