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フランス一人旅 ◆ 機内食でパンビュッフェ


私はいつも、海外旅行の前日に外務省のホームページを見る。
また、「フランス 犯罪 日本人 被害」でググり、凡ゆる体験記を読むことにしている。

フランスで起きる可能性のある犯罪の、傾向と対策を練るのである。



フランスでは、「それはスリというより強奪では?」と思うような犯罪が多発していた。

また、駐妻が「フランスでは外に出ると嫌な目に遭うことが多いので、極力外に出ないようにしています。鬱っぽくなって辛いです。」と書いているサイトを見つけ、私は戦慄した。



なぜ、私は25万もの大金を払ってそんな危険な地に行こうとしているのだろうか。
頭がおかしいとしか思えない。
果たして生きて帰れるのだろうか。
日本で寝ていた方がよっぽど幸せで有意義な休日になるのではないだろうか。




私は毎回旅行の前日に、旅行するのが心底嫌になる。

今回も例に漏れず、心底嫌になりながら眠りについたのであった。




2019.01.10



私はウキウキしながら関空行きのリムジンバスに乗り、ウキウキしながら関空内を闊歩し、ウキウキしながら免税店で化粧品を買っていた。


関空の国際線は、いつ行っても心躍る空間である。


昨日の憂鬱はすっかり見る影もない。
これが私という人間である。




機内では、通路を挟んで斜め後ろに座っていたイタリア人男性となぜか仲良くなった。

男性はフランス経由でイタリアに帰るらしく、「フランスよりイタリアの方が綺麗で素敵だよ!イタリアに来なよ!」と言っていたのだが、その年の夏に本当にイタリアに行くことになるとは、人生とは不思議なものである。


男性はCAさんを口説いて(?)機内食のパンをたくさん貰っており、私にも分けてくれたので、私は機内でちょっとしたパンブュッフェのような状態になっていた。

▲左上のパンをめちゃくちゃ食べた


男性は私に、「笑った時の目がすごくかわいいね!」と言ってくれたのだが、ドスッピンであり何ら褒める所のない私の顔面から、何とかして褒められる部分を絞り出してくれた感が大層あった。

何というか、大変申し訳なく思った。





そんなこんなでフランスに無事到着。

ここで初めて、今回のツアーに参加した面々と顔を合わせることになった。
(事前に顔合わせ会なるものが開かれていたが、私は仕事で欠席していた。)

ほとんどの方が50〜70代である。

ビジネスクラスで来た方も数名いらっしゃり、VUITTONの大きなスーツケースを持っている方もいらっしゃる。

思うに、この年代で海外一人旅ツアーに参加するような女性たちは、間違いなくお金に余裕のある方々である。

私はブルジョワみを感じながらバスに乗った。




当時フランスでは年金改革に対するデモが各地で行われており、交通機関が乱れたり学校が閉鎖されたり、警察との衝突にまで発展したりしていた。

近年のフランスでは最大規模のデモのようだ。

その影響を受け、当ツアーも23名で催行予定だったがキャンセルが相次ぎ、デモでも全然行きますけど????という強気な13名での催行となったらしい。




そうこうしているうちに、今回宿泊する「Novotel Paris Est」に到着ゥゥゥ\( ˆoˆ )/

▲ツインの部屋を一人で使える

▲少し古さを感じるが、全然オッケー!



着いたぁぁぁぁぁイヤッホォォォォ!!!!!
というテンションそのまま、私は部屋で音楽をかけながらしばし一人で踊った。



そして、夜のセーヌ川クルーズに出掛けたのであった。


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