見出し画像

長男とのふたり旅(2023夏)

小学生最後の全国大会を終えた長男と
息つく間もなく、旅へ出ました。

彼とふたり旅をしようと思ったには理由がいくつかありました。

中学生になれば、大好きなバドミントンにもっと邁進するだろうことを考えれば、一緒に旅するチャンスも減るだろうと思ったこと
思春期で親の声が耳に入らなくなる前に(笑)
わたしが伝えておきたいことを頭より体のインプットが先の時期に感じさせておきたかったこと
わたしが感じている「かっこいいおとな」に触れさせて影響を受けまくらせたかったこと!

はい、完全にわたしのエゴです

だって。
ここ1.2年、旅をしながらたくさんの人たちに会って
おとなになってからじゃなくて
おとなになるちょっと前に会いたかった!と何度思ったことか!


わたしはね

親も含めたおとなたちの
子どもに対する理不尽な態度に
いつも腹を立てていた子どもでした。

理屈の通らないこと
本末転倒なこと
意味不明な理由

真っ当なおとながいねぇ!!!!
と思っていました。

わたしの「なんで?」に応えてくれるおとななんていなかった。

言われたことやれ
言った通りにやれ
理由なんてないからやれ
文句言わずにやれ
いいからやれ

はぁ?子どもだからって舐めんなよ?
理由なく動くと思うなよ?
なんでも言うこと聞くと思うなよ?
おとなだと何が偉いわけ?
っていつも思っていました。

だからすごい反抗的だったし、斜に構えている子どもでした。
小学校5年くらいから中学生はずっとそんな感じ。
高校入って部活がめっちゃくちゃ大変で
そういう反抗的反発的エネルギーはスポーツへ向かいました。
スポーツをやっていなかったら絶対道を踏み外していたと思いますねぇ。
目的持って高校入っていたからね、部活やめる選択肢はなかったのが幸いでした。


別に反抗的反発的エネルギーがダメとは言いませんが
遠回りだよね、と思うのと
遠回りはしてもいいけど
疲弊するよね、とも感じているので
反発的エネルギーはあまりおすすめしません(笑)

話がそれました。

で、息子には
わたしが思うかっこいいおとなの影響を受けまくっておけ!と思って連れ出しました。


まずは大分県、和気さん

和気さんとわたしの出会い、わたしから見えている和気さんについてはこちらの文章に書いています

長男にとってわたし以外のおとなは
学校の先生、同級生のお母さん、バドミントンの監督、チームメイトの親御さんたち。

そういった方々とはだいぶ違う世界で生きているおとなに会うのは、彼もだいぶ緊張していたようです。

が!緊張していたとはいえ
・敬語が話せない
・動かない
この彼の態度には本当にがっかりしました。

はじめまして、の時の会話が
いきなりタメ語だったのには
目ん玉飛び出るかと思いました。

「です、でしょ」
と突っ込むわたしに
「いいよ、いいよ」となだめてくれた和気さん。

恥ずかしかったです。。。。

スポーツやっているから敬語を話せる
は昔の話ww

生き方考え方見せるより先に態度挨拶教えなあかんww
親として身に染みました。。。。

和気家長男の空ちゃんがいてくれて息子も安心したみたいでした


今回の旅は、有り難いことに
糸島以外、訪問先のご自宅に泊まらせて頂くことになっていました。
なので食事などもご自宅で一緒にいただいていたのですが・・・

最初の2日間くらい
準備片付けに自ら動く、ができない姿が目立ったんですね。
めっちゃ受け身。

まぁ、緊張していたとはいえ
それでもわたしとしては相当氣になりました。


例えば食事の準備や片付け、掃除を教えていないわけじゃないんですけどね
勝手が異なる環境の中で自ら動く、は
経験が必要かもしれません。

なので今回は本当に有り難い経験をさせて頂きました。


わからないからやらない(やれない)、じゃなくて
わからないから勝手に判断する、でもなくて
「これどこにおきますか」
「これ運んでいいですか」
そういったことを確認しながら場に自ら参加することは
すごく大事な経験になったと思います。

ごちそうさまでした
といって、寝転がったのにはビビったわww

どういう態度がなぜ必要か
小さな声で懇々と説教。。。。

ただ、同じくらい親として反省もしました。

とはいえ
親が家庭でやれと言ったって聞かないですもん。

なのでわたしも恥をかいたけれど
それも含めての旅だったので
すごく貴重な経験ができたと思っています。

それ以降、彼は
わからないなりにわたしに聞いて動こうとしていたので
日がたつにつれ
「信子さんに自分で聞きなさい。ここは和気家なんだから」
と彼に直接コミュニケーションをとらせました。


フランスから長女の日向さんが帰国する日で
一緒に空港へ迎えに行ったり


臼杵市の地域おこし協力隊の方が遊びにきて一緒にごはんを食べたり

もんじゃ!


もちろん田んぼも見せて頂きました

今頃稲刈りで大忙しのことと思います


それと彼が刺激を受けたのは
やっぱり空ちゃんのLIVE。

正直に感動しました。素晴らしかった!


長男と空ちゃんは1つしか違わないから
彼は自分に置き換えて感じることがあったんじゃないかと思います。

バドミントンの遠征にはあちらこちら行っている長男ですが
触れ合いみたいな交流はほとんどありませんし
目的ありきのまさに遠征ですから。

目的のない触れ合いしかないようなこういった旅は
細胞が活性化する感じとか
心がモニャモニャする感じとか
・・・いいですよね。

大分空港で空ちゃんと(笑)


福岡へ移動。糸島で湧水塩づくりそして森の住人の待つ森へ。

大分を後にして
次に向かったのは
福岡県の糸島。
福岡の森の住人を訪ねる前に
わたしが湧水塩をつくっておきたくて
付き合わせました(笑)

レンタカーを借りて
福岡空港から糸島へ移動。
この日だけキッチンの使えるゲストハウスに宿泊して一緒に塩作りをしました。
実際一緒にやったら
こんなことがシゴトに繋がる母さんって何屋?と思ったみたいです。

海って浄化力高いですよね
夜ぐっすりでした

ひょいと見つけたカフェに入ったら
目の前の海岸でこんな生き物が。

カブトガニ

まわりのお客様は
遠目から見てるだけだったけど
わたしは息子連れて海岸へ降りて観察に。

そういうゴリゴリ行っちゃうとこが
わたしの運を開いてきたんだよ。
痛い目にも合うけど
何倍も素晴らしいご縁を頂いてきた!

そんなことも一緒にできたのもよかったなぁ。

そして翌日、那珂川市の森の住人の元へ。

▼森の住人ってどんな人たちでわたしとの出会いのストーリーはこちらに


この日はイベントも行われる日で
たくさんのお客様と子ども達も集まっていました。

「TELLA 僕らと地球のくらし方」


今回のイベントは一品もちよりだったので

わたしは
和気さんのお米を炊いて
おむすびLIVEをやらせて頂いたんですね。

すると
森の住人の前振りが良すぎたせいか(笑)
わたしのライブを動画撮影しようと
ずらりとiPhoneが。

それを見た長男が
「お母さん、有名人みたい」とぽつり。

自宅のレッスンとは違う雰囲氣の中
仕事現場を見てもらえたようでちょっと嬉しかったです。


それと森川畜産の息子くんや、森川畜産で働いているスタッフの息子さんもきていて、自分たちが関わっている世界について話をしてくれたんですね。

といっても、彼らにしてみたら
いのちと隣り合わせでいることとか
牛や鶏と暮らしを共にしているいることって
全く特別なことじゃないんですよね。
極々日常の当たり前のことで
その延長線に暮らしがある。

いのちと、自然と寄り添っている暮らしが
彼らの価値観をつくっている。

その姿にも感じるものがあったように思います。

実際、森川畜産さんのお肉を食べさせて頂いた時に
長男めちゃくちゃ驚いていました。
「これが牛肉なんだね」というわたしの言葉に
長男が
「すごいおいしい」と言ってくれて安心したんですよ。
あぁ、味覚だけは間違えないで育ててこられたな、と。

脂だらけのいわゆるとろけるような柔らかいお肉が牛肉だと思ってしまっていたら「おいしい」という言葉は出てこなかったと思います。

美しかったです

硬い赤身とも違う
その肉質と香りは
いのちを全うした姿と
いのちの循環を大切にした生産者の現れだと
わたしは感じました。

少なくともわたしは
森川畜産さんの取り組みとその背景にある思いや行動信念に
ものすごく共感しますし
実際、それが形となったお肉を口にして
これがお肉だ!と直感的に体が反応しました。

その感動と活動への共感もあって
帰ってきてから活動基金を送金した時に
森川さんから

「ぜひ会いにいらしてください。
こどもたちのつながりが欲しいと思っています。
次の世代のリーダーとなる、子どもたちだと思っています!!」

とメッセージを頂き
環境だけでなく
次世代への思いも似ているのだろうなぁと頼もしかったです。

みずやん 、つないでくださりありがとう!


そしてお腹いっぱい氣づきいっぱいのイベントの後は
森の川遊び!
めいっぱい子どもと遊んでくれた
おとな(のはず)のみずやん。

こどもと一緒にダイブ!
わたしもダイブしました〜!!


そして夜は秘境へ連れて行ってくれました。

森の住人、みずやん と あっこさん

長男は
「社会不適合者」という言葉を覚えました(笑)

「お母さんは社会不適合者なんだね」
と嬉しそうに言うその姿よww
コラ。

そして翌日、疲れている森の住人を起こさないようにして出かけたのに
キャリーケースを忘れてくるというありえない事態。。。。
(レンタカーを返そうとして氣付いたw)

再び那賀川へ戻り
途中まで来てくれたみずやんと合流し
(二日酔いなのに起こしてごめんw)

キャリーケースを受け取り
大急ぎで次の訪問場所、大阪へと移動したのでした!

本当の意味でバドミントンが面白くなった

そんなハプニングがあったのにも関わらず
1本遅れの新幹線ですみ
待ち合わせの時間に間に合ったという奇跡!

「予定通りに着く」って設定しておいて
と長男にいうと
間髪入れず
「ついたよ」
と返事。
一瞬で脳が騙されたから現実になったんだな。

そして大阪へは
全日本シニアバドミントン選手権大会チャンピオンにもなった経歴を持つ虻川さんのところへ。

ちなみに
森川畜産さん・虻川さんは、森の住人の繋がりから
森の住人は和気さんとの繋がりからご縁になりました。
素敵なご縁がグルグルグルグル。。。。
ありがとうございます。

虻川さんは現在
高校バドミントン部の監督をしながら
ご自身でもバドミントンの団体を指導されています。

でね、さすが森の住人繋がり。
ちょっと変わった指導者でした(失礼!)

とにかくとにかく考えさせる。
何を?
目的を。
どうして?なんで?なぜ?

わたしも競技をやってきて、現役時代を振り返って思うことは
「やらされてたら意味がない」ということ。
勝ち負けだけを重視しても
コーチや監督の言っていることができて勝てたとしても
次につながらないんですよね。

次というのは競技人生を終えた時のことです。
競技人生を終えた途端、燃え尽きる(燃え尽きたの、わたしは)

それにね
バドミントンが大好きで楽しんでいるのはすごくいいけれど
ただパカパカ打ち返すだけの羽つきじゃ頭打ちだぞ、と思っていました。
それもまた面白くなくなってしまう。

長男は競技を始めて2年が経って
少しマンネリしてきた感があったのは
ただ練習してただ体を作っただけじゃ勝てないところに来たから。

すごく良いタイミングで虻川さんに出会うことができました。

虻川さん、とにかくめっちゃ考えさせるんですよね。
その一球、どうしてそこに打つのか。
どうやったらそこに打てるのか。
相手にどうしたらこういった球を打たせることができるのか。

高校生でもポカン、、なこともあって。
それでもその傍で
長男に同じことを聞かせ言わせやらせる。

13:30から始まった練習
場所を変え、相手を変え
19:30に終了。

・・・した途端
長男吐きましたww

体育館の外へダッシュしたから
何事かと思ったら・・・・

体がめっちゃ反応して
細胞全取っ替えした印象。
完全に脳味噌ショート(笑)

それが体に即出るって、どんだけ素直なんでしょうか。

そしてスッキリしたのか
夜は焼肉をガンガン頂いておりました。

酔っ払い虻川さん(笑)

夕食時、虻川さんが長男に話していたのは
「バドミントンだけできたんじゃダメなんだ」という話。
バドミントンで学び感じたことは
全てに共通してるはずなんだ、と。

あーーーー。そうなんですよ、そうなんですよ。
だから暮らしを疎かにしてバドミントンだけの生活はダメなんです。

というわたしの痛切な思いを代弁してくれた虻川さん。

そして一言。

「母さんの言うことわかるだろ?
しかも、ほかの人と褒めるところ、怒るところが違うだろ?
いいか?お前の母さんは変人だってこと、覚えておけよ」

そしてそれに
超納得した長男。

虻川さん、、、、
今日はじめましてですよね?笑

そんないろいろ言ってないはずなんだけどな。
バレてるんかいww

だけど本当にそう。
勝ち負けより大事なことがあると思う。
特にジュニア時代は。

・考えてプレイすること
・目的を持って練習すること
・できたできないよりプロセスを意識すること
・本当の楽しいを知ること

これが腑に落ちた長男
実は帰ってきてからの練習態度がすごく変わりました。
そして父親にも「うまくなった」と褒められていました。

さらに変わったのは長男だけでなく
わたしもです。

中学進学で優柔不断になっていたのは、わたし。
バドミントン部の雰囲氣が合わなかったらどうしよう
指導者との相性が悪かったらどうしよう
学校の方針と合わなかったらどうしよう

そんな未来の不安でいっぱいで
彼を選択を尊重できず、彼の存在を手放せないでいました。

でも。
バドミントンは彼が彼になっていくツールであり
その環境はプロセスでしかなくて。
しかもそのプロセスに正解不正解はない。

正解不正解がないのなら
彼の望む方へ寄り添ってあげよう。

長男は友人や環境に恵まれる子。
だからどこへ行こうと何を選ぼうと
彼が彼になっていくようになっている!
どこを選ぼうと大丈夫。
全てを尊重して応援しよう。

そう、わたしの心が決まりました。


虻川さん、ありがとうございます!!!!
年明けには次男も一緒に虻川家に合宿予定です(笑)


最後は静岡へ

最後は静岡にいる彼の親友の元へ。
出会いはご縁の杜で行われたこどものためのパン作りの教室。

2017年の夏だったと記憶しています。

2018年のこどもキッチンプログラムに静岡から参加してくれて。
急速にふたりの距離が縮んだんだよね。

いつもペアでした(笑)


住んでいるところも
毎日過ごしている場所も
全く別々なのに
会うとすぐ意気投合するこのふたり。
不思議なご縁なんだよねぇ。

「走りに行ってくる〜」って、え?


そして母同士も
食への思い、こどもへの思い
似た感覚が多くて共感し合うことも多い、頼もしい存在。

そして私たちいつも口を揃えて
「この子たち、もってるよねぇ〜」って言っています。

今回も「今日からオープン!」なんていう素敵なお店を見つけてしまい。

おいしい思いを散々しまして。
(食べもの運もふたりとも相当持ってる同士(笑))

ニヤ。


そして海辺でお約束のゲーム。

背中が大きくなった!


波長が合うんだねぇ、このふたり。
ペースが似てるというかなんというか。

ゲームやっているのに
安心して見ていられる、ってなかなかないんだけど。

私たち親も
このふたりの時は
なんとなく許してしまうのでした。


旅が終わって

そんなこんなで
ほぼ1週間、2人で濃厚な時間を過ごしたことで
理解しあえたこと
思いやれるようになったこと
共通言語が増えたこと
いろんなことができるようになりました。

特に「共通言語が増えたこと」は大きな変化で
やっぱり親が言っても伝わらないことっていうのがあるんですよね。
受け取ってもらえないというか。

多分、伝わっているんだけど
そしてわかっているんだけど
受け取りたくない、ってあるじゃないですか。

なんかそれがなくなった感じがします。

魅力的で説得力あるおとな達が
母さんと同じようなこと言ってる。

この事実に触れられたことがどんなに有り難いことか。

「社会不適合者ってかっこいいね」
とちょっと外じゃ言えないようなことを
ニヤニヤしながら言っていたり

「お母さんは結構ちゃんとしたことを言ってるから言うこと聞いた方がいい」と弟に言っていたり(おいw)

バドミントンの練習ノートを本格的に書き出したり

明らかに変化を感じています。

たくさんの方の
広いお心遣いに支えられた旅のおかげです。

この経験はきっと彼の人生に影響を与えます。
そして味のある人間になる糧になるんじゃないかと期待しています。

親子共々、御恩返しのできる日が来たらいいな。

すごく幸せな時間でした。
それにしても、大きくなったな。。。。


Special thanks
和気優さん
森の住人みずやん
森の住人あっこさん
虻川友光さん
渡邉 恭子ちゃん


今のあなたのために。あなたの次世代のために。採種や栽培、堆肥づくりに必要な資材を買ったり、本当に心地よい環境にするために使わせて頂きます! 応援ありがとうございます♡感謝します☺︎