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【開催レポート】自然栽培実践学習会*最終日

2022年10月からスタートした実践学習会。
畑を自然栽培に切り替えるタイミングで
栽培方法に留まらず
「生き方」に焦点をあてて畑という場所から学べる場を、
と考えてスタートしました。

1年間にしようと思ったのは
1年という四季それぞれの味わいを感じないと学びきれない、と思ったからです。

最終日の今日は
トロ箱でつくった稲をみながら実習
つくり方、というより
寄り添い方、を教わります


1年を通して学んだこと

自然栽培という栽培方法を学ぼう、というのがきっかけでしたが
結局学んだのは「生き方」でした。

自然栽培とは
自然の生理に寄り添って野菜やお米を育てる、ということ。

なので
畑や田んぼを入り口に
「自然の生理に寄り添うってどういうことか」を1年を通して学びました。

どういうことか、とは
ハウツーではなくビーイング。
方法ではなく、在り方。

憲吾さんもずっとおっしゃっていましたが

美容だろうが
子育てだろうが
何においても自然栽培はできるんですよ。

というのは結局
「生き方」だからだな、ということが
1年かけて腑に落とした、という感じです。

これ、理屈だけでわかった風にもできるけど
(んで、そういう人いっぱいいるけど)
やっぱり自分なりに実践してみないと「絶対」理解できないと思います。

間違えないでほしいのは
都会にいたら無理、とか
森や海の側で生きているからできる、とか
そんな話じゃ、ないんですよ。


いちばん私が響いた言葉と実践

この勉強会は「実践学習会」という名前をあえてつけました。
それは「やってみて知る」を大事にしたかったから。

結局影響を与えられたり与えたりって
知識をどんなにインプットしたりさせたりしても
大したことなくて
行動や体験がすごく大事だと、私は思っています。
百聞は一見にしかず、みたいなね。
インパクトも、響きも、全く違う。

だから本当に1年受講し続けてよかったと思っています。
一緒に受講したメンバーも本当にすごいと思う。
1年ってなかなかのスパンだよ?

そんな中
私がいちばん響いて、いちばん意識して過ごしていたのは

「引き算」

自然栽培って引き算の栽培方法なんですよ。
何かを入れて、何かを足して土つくったりしない。

その力を最大限に活かすために
いらないものを排除していく、に近い。

そのためには
前提の思考をめっちゃ変えないといけない。
今まで水泳習ってた人が
将棋覚える、みたいな感じです

って、初回に言われたもんね(笑)

暮らしの中でも
足し算、したがりません?
それが…なんていうのかな、思考の流れのクセづいているというか。

わかりやすいのは栄養?
食べて健康になろうとしませんか?
サプリとかプロテインとか?○○食べるといいらしいよ、とか?

だけど健康であるために大事なのは
入れるものより
出す機能。

それ(排出が大事なことも、自分ができている風だったのも)わかっていたけれど
結局私が16時間断食を何回かやって
「断つ」「出す」を実感したのはこの学習会の終わりが見えてきた頃。

やっぱりやって納得するわけ。
体感覚が間違いなくアガったもんね。


それと。

知識をインプット→わかった→やってみる→納得
この流れは一氣には流れていかなくて…
それぞれの(心や肉体の)準備が必要だし
それぞれスピード感があるんだなと感じています。

ただ。

流れやスピード感の違いはあれど

インプットを行動に移して「やってみる」をしてみたからこそ
腑に落ちる感覚、自分のものになる感覚は
断然インプットだけより濃い。

それに
行動すれば多少なりとも変化も感じられるし
細胞レベルでは入れ替わっている可能性は高い。
そして行動したことへの自信って培われるんですよ、間違いなく。
自分の感覚、肉体への信頼が増します。

だからほんとみんな
知識でわかったつもりになるんじゃなくて
やってみたり体験してみたほうがいいと思います。

結果に対して
いい悪いなんてジャッジは一切ないんだから。


そんな「引き算」の意識をわたしは
仕事や子育て、普段の思考、行動、全てに活用しました。

あれやってみたらいいんじゃないか
こうしてみたらいいんじゃないか
と、今にプラスの行動を取って改善しようとしちゃうところを
「やらなくていいものをやらない」という
削ぎ落とすという引き算の意識の上で選択した「やる」は
結果的に本質的で
ラクで成果も出たりする。

子育てもしかり。
やらないでいよう、の方が
いっときだけ大変だけど
子どもにとっても親の私にとってもハッピーだったりする。
”いっとき大変”は、自分の前提常識を変えるから、かな。


そうやってしていくと
思考や行動が
どんどん削ぎ落とされて変化していって
本質だけが残り、大事なものだけが残り
結果、行動指針みたいなものがめっちゃシンプルになる。

それはどんどん「私」になっていく感覚でした。

「私は何のためにこれをやっているのか」
「私がやりたいことは何か」
そんな問いに対して答えもシンプルになっていきました。


「自然」という言葉

憲吾さんが最後、とても大事な話をしてくれました。
この話はきっと最後だったからみんなにしっかり響いて伝わったんだと思います。
(自然栽培を切り口に最初からこの話は「へぇ・・・」になっちゃう笑)

人って、線を引いて、分別して生きている。
選択して生きている。

分けたり選んだりする、そのことそのものは自由だよね。
それは自分の能力や身体的特徴、バランスに合わせてしてる。
それが個性っていわれるものだったりもするんだけど。

その個性に基づいて
分別や選択という行動で
自分と相反するものや異なるもの(異物)を排除もしているわけだよね。

だけどね。

「自然」という世界には
異物、という概念はそもそもないんだよ。

お腹の中が善玉菌だけになったとしよう。
必ず「バランスをとる」ために、悪となる菌が生まれるんだよ。

相反しそうなものですらバランスをとろうとするものであって
イヤだ、嫌いだ、という存在ですら
バランスを取ろうとするための役割を持っている。
排除の対象ではないんだよ。

自然な方に自然な方にいく
それは非自然なものをつかまえて排除して偏っていくことじゃないんだよ。


ここで指している自然は
「自然を大切にしましょう」という環境のことでもあると思うし
「私は自然でありたい」と生き方でもあると思う。

体にいいものをだけを選んで口にして
一方で肥料は悪だ、農薬はダメだと正義感を振りかざすことではないし

光だけを求めて美しくなろうとすることは
闇を葬ることではない。

「自然」というのは
いい悪いという世界じゃないし、評価するものじゃない。

わたしはそんな風に受け取りました。

そんな世界を想像したら
本当に豊かで温かいよね。

時々いるじゃない?
分別・選択という個性が強い人!笑
でもそれが、その人が今信頼している世界なのよ。

でさ、
それが良さそうに凄そうに見えたりするんだけど
イラッとすることだってあるんだけど。

必ず一方で闇や葛藤はあるはずなんだよ。
それが「自然」であり「バランス」を取ろうとする働きだから。
そしてそれを味わいながら変化することもまた自然なんだよね。

見えていない世界、見えない流れのほうが
ずっと大きいんじゃないかな。
そしてその人をつくっているんじゃないのかな。

最後に。

憲吾さん、ほんとに淡々としていて。
こんな深いこととか
さらっと当たり前に言う人なんですよ。

打ち合わせと称した電話はまぢで濃かった!
個人コンサル!家庭教師!
主催者特権!!!(笑)


最終回に学んだことをみんな発表した時
もう泣けてきて
(学習会なのに!笑)
「なんで泣いてるの?」
ってきかれてもわかんない笑

それくらい
細胞レベルで、しかもじわじわと効くこと言う(笑)

どれだけの経験を積んで来たんだろう、っていつも思っていました。

それって
誰かに教わって得たこと以上に
自分でたくさんのことをやってきたんだろうな、と。
しかも
本当の意味で自然を相手にしてきたんだろうな、と。

だから自分の言葉として言えるし
受け取り方が柔らかいんだなと思うんですよね。

あぁ、あと!
憲吾さんは
委ね力、っていうのかな(伝わる?)
それが高いし、そのエネルギーがクリア。
それが周りをとても心地よくするんだと思います。

私は相当個性の強い方だと自覚していて
だから当然
ひかりも闇も濃いんだけど

それでもわたしは
私の「自然」を受容して
私が信頼しているもの、よろこびを感じている世界を
堂々と発信していこうって改めて思いました。

それをしてもいい、と思えた。
そして委ねてラクになってもいいな、とも。

より柔らかく、愛とよろこびを土台にした在り方。
それを再構築できた1年でした。

憲吾さんありがとうございました。

憲吾さんのこと

最後になってしまったけれど
憲吾さんが今どんなことをしているか記しておきます。

山田憲吾(やまだけんご)
2008年頃から農と食に着目。自然栽培に衝撃を受け農産物販売開始。2011年東日本の震災で被災。長野県に移住。翌年就農。2020年まで最大4町歩を経営。2022年アドバイザー事業開始。>> morinona
2023年映像製作開始。>> LIFE FORCE


憲吾さんは今、映像クリエイターのおしごとをメインにされいるのかな。

「自然」という概念は映像にすると伝わりやすい。
とおっしゃっていました。

うん、本当にそう思う。
体験できないのなら観たらいいよね。
擬似体験できるから。

映像の影響力ってすごいよ。
私もある映画を見て「子どもキッチンプログラム」を始めた経験があります。

映像もまた行動の動機になる。

そして憲吾さんのやっぱり強みというか
説得力が深いのは
ご自身が自然栽培農家として
お米づくりにどっぷり浸かったからだと思います。

そして農法以上に
自然に寄り添い、普通の農家だったらやらないことを、限られた年月しかないことを承知していたからこそやってみたからだと思います。
(普通のことだけやっていたら深みや厚みは出ないんだよ)

だから映像にしていく視点が
生産者さんに寄り添いながら
本当に大事な本質に焦点が当てられているんじゃないかな、と思うのだけど、どうだろ(憲吾さん?)

「大変だよね」「すごいよね」
なんていう短絡的な感想にならないストーリーになっていると思うし
きっと今制作されているものも
憲吾さんの言葉のように
じわじわと響いてくる、効いてくるものになるんだろうな、と楽しみです。


それと奥様が助産師さんでもあり
憲吾さんご自身も奥様の出産に立ち合ったご経験があるからこそ
伝えられる映像がこちら
出産とかいのちの誕生って、本来ものすごく神秘的なものなのだろうな、と、機会を逃してしまったわたしは少し残念でもあります。
これから出産を考える人にはぜひみて欲しいし、未来ある子ども達にも知って欲しいです。


いずれ機会をつくって
憲吾さんのお話を聞ける機会を設けられたらいいな!
映画の上映会とかね。

憲吾さん、仲間のみんな
1年間ありがとうございました!!


今のあなたのために。あなたの次世代のために。採種や栽培、堆肥づくりに必要な資材を買ったり、本当に心地よい環境にするために使わせて頂きます! 応援ありがとうございます♡感謝します☺︎