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優しさの塊でできた本

本当はごはんを作るのが好きなのに、
しんどくなった人たちへ
コウケンテツ 著


目次

第1章 「ねばならない」にさようなら
第2章 理想と現実の間を埋める方法
第3章 考えたくない日の「手間」を排除する
     料理が本当に楽になる実用レシピ

こんな人におススメ

・毎日の料理がしんどい、つらい人

・毎日がんばってご飯を作っている人

・料理作りの苦しみが、家族への憎しみに変わりそうな人

心に響いたところ3点

私のサンシャイン

「家で料理ばっかり作っていたら、私のサンシャインが輝かないじゃない」
サ、サンシャインすか・・・
「そうよ。私が輝いてこそ家族が輝くのよ」
パリの女性と10分もお話しすると、名言の一つや二つすぐに出てきます。しかしですよ、これをみなさんはパートナーに言えますか?      中略
大事なのはパートナー間、家族間の納得感なのだと感じました。
そしてこうも思ったのです。
日本の女性は毎日料理をがんばって作りすぎなのでは?

第1章 「ねばならない」にさようなら

「私のサンシャインって・・・なんていい響き!!!」
家事を担う人だけではなく、仕事してる人が家族のためにしんどい思いをして何なら自己犠牲で家族を養っているような、そんな感覚がまだまだはびこっているように思います。
一方、私のサンシャインという考え方は「家族が、人が、社会が幸せになるには、まず自分自身が幸せになる」ということ。
私は料理が苦痛になる前に、いかに自分がラクするか?を考える質なのですが、もっと自分を緩めて私のサンシャインを輝かせていこうと思った次第です。

自分の理想のためにイライラしていませんか?

僕自身、おいしいものを家族で一緒に食べて分かち合いたい、という思いが強い。その思いが強すぎるあまり、いつもみんなで一緒に食べていた、子どもたちがまだ小さかった頃の過去を過度に美化しているのではないか。いつしか自分の願望を「みんなで一緒に作って食べねばならない」という自分勝手な義務感に変えてしまっていたのだな、と。

第1章 「ねばならない」にさようなら

イライラの原因は、大体が自分の思うようにならない状態に対してだと思うのですが、その「自分の思うような状態=理想」ってよくよく向き合ってみると、そんな大したことじゃなかったりするものです。
変なこだわりのために家族との関係がぎくしゃくしていたこともありました。はい、「ねばならない」にさようなら。

大皿料理の落とし穴

使う食器の数が多すぎるんじゃ!
その結果、洗い物も多すぎるんじゃ!
これが「料理がめんどうくさい」という気持ちを引き起こす大きな原因のひとつ。                             中略
洗い物の手間を少しでも減らして料理を楽しくする工夫の一つとして、僕は大皿料理をおすすめしています。                 中略
しかしこの「大皿どん!」スタイルは、一歩間違えれば洗い物がいつもより増えてしまうことに。

第2章 理想と現実の間を埋める方法

これこれ。
私も大皿を使うと、結局一枚お皿を多く洗わないといけなくなる気がして、やろうと思わなかったのですが。
この後に、お茶碗も使わず、ご飯は平皿にのせる。
大皿に移し替えずに、フライパンやお鍋のままテーブルに運ぶと食器が減るということが書いてありました。
ワンプレートが結局楽なのかなあ。
これは好みの問題かもしれません。


この本の目的・目指すところ

少しでも気が楽になったり、料理研究家も大したことないわね、なんて思ってもらったりして、この本があなたの何かを変える、ほんのちょっとしたきっかけの一つになれれば、こんな嬉しいことはないです。
「いわゆる普通のレシピ本ではなく、ごはんを作る人が元気が出るような本を」

感想

コウケンテツさんのYouTubeが好きで、簡単手軽に美味しいものを作ろう!と思ったときに参考にしています。
レシピが美味しいことも然ることながら、コウケンテツさんの雰囲気やお人柄に癒やされる。そしてこの本も、そんな人となりを感じられる本になっています。
読んでいても、コウケンテツさんの声で脳内再生されるから、親しみがわいてスルッと読めるのです。あっ、ただのファンです。

男性料理研究家というと、一昔前は異端な存在だったらしいです。今は俳優さんや多くの男性YouTuberさんが家庭料理を伝えてくれているので、家庭内での家事全般も、男性が取り組むことが特殊なことでは無くなってきているのですね。
料理研究家でさえ(?)毎日作る料理はしんどかったり、やりたくなかったりすることがあると言うことで、意外でもあり嬉しくもあり。

料理はマルチタスクで進めていくので、段取り勝負。
時間の余裕がない状態でも、家族の食事となると、後回しに出来ない。
ちょっと楽する方法、気持ちが楽になる考え方が盛りだくさんな、料理をしんどく思う人へ向けた、コウケンテツさんの優しさの詰まった一冊です。


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