田舎へ移住する時の注意点
田舎に暮らしていると、住んでいる地域の80%がおじい・おばあです。しかも私たちが住んでいる地域は、昔の名残が色濃く残っていてまさに陸の孤島のようなところなんです。
私たちが住んでいる地域
今私たちが住んでいる地域は、新潟市江南区阿賀野と言う地域です。こちらは新しい地名となっていますが、地域の人たちは皆、焼山(やけやま)と呼んでいます。
地図で見てもらうとわかると思いますが、阿賀野川を挟んで左側が新潟市江南区で、右側が阿賀野市という地域になっているのですが、私たちが住む焼山(赤く囲っている部分)だけは川をはさんで右側にあるのに新潟市江南区になっているんです。
それはなぜか?
古くは阿賀野川が蛇行していて、私たちが住む焼山地区は川をはさんで左側に位置していたからなんだそうです。
その名残でこの地域は未だに新潟市江南区となっており、陸の孤島になっているんだとか。
地域に入らないとわからないこと
ひかり畑のふたりはもともとここの地域が地元ではないし、農家でもありませんでした。完全なる移住組ですね。
ましては妻のひかりは中国から留学で来日して、東京で就職したのち、新潟で結婚して農家になったので、そんなことを知る確率なんて本当に天文学的な数字になります。
それでもこの地域のことを知り得るのは、やはり地域にどっぷりと浸かっているからだと思います。
田舎へ移住するということ
この新型コロナウィルスがきっかけで、オンラインでの仕事がかなり加速し、東京に住むことに疑問が出てきた方も多くいらっしゃるという話をよく聞きます。
そこで必ず出てくるのが、
①家賃が安い
②自然が豊か
③人が優しい
この3点セットのような気がします。
①と②は言うまでもないくらいその通りです。
以前私たちが住んでいた家は10部屋以上ある一軒家で月の家賃は2万円でした。しかも手に入れようと思えば土地も建物も本当に格安で手に入ります。
でも③は甘く見積もらない方が絶対いいと思います。そしてこの③をクリアできないと、移住して不幸なことになりそうな気がしています。
結論から言うと、「最初から優しいわけじゃない」です。
超閉鎖的
田舎のおじいおばあは基本的に超閉鎖的で、未だに鎖国の真っ最中。
今日話をしていたら、車で10分ほどのところにあるイオン(できてから10年ほど経つ)に未だ入ったことがないとのこと。
しかも、うちの地域なんて特に、陸の孤島なので村の外には出ないし村の外から来た人はめちゃくちゃ珍しがられます。
知らない人が歩いていると「セケンノショガキタ(外の人が来た)」なんて言って物珍しく見られて、すぐさま超アバウトな身辺調査が始まります。
その超アバウトな身辺調査が伝言ゲームで伝わって、最終的には超変人扱いされてフィニッシュです笑
地域のイベントに積極的に参加
地域のイベントは年間でたくさんあるのですが、どぶ掃除、空き缶拾い、祭りの準備、塞の神(さいのかみ)などでしょうか。
ここら辺のイベントはかなり参加してきました。特に、祭りや塞の神などでは基本的にお酒を飲みます。
と言うか、皆さんお酒が飲みたくて毎年これをやっているような物です。そして、「今日飲めないんです」って言う言葉が、世界で一番嫌いです。
でも1度一緒に飲むとマブダチになります笑
これ、マジです!
次に会った時には確実に「これあるかね?」なんて言って大量の野菜などをくれるようになり、家にいくと「上がりなせ」と家で死ぬほどお茶を飲ませてくれます。
スローライフなどない
スローライフと言う言葉の定義がよく分かりませんが、この通り田舎暮らしも結構忙しかったりします。
庭でちょこっと農作業
なんて規模の農作業はありません。家を買えば広大な農地が付いてくることが多くて、しかも一度その農地を手にしてしまうと周りから「ここも、ここも」と雪だるま式に農地が増え続けます。
農家になったと言うこともあるのでしょうが、私たちが田舎に移住して10年近く経ちますが、スローライフなんて1日たりとも経験したことがありません。
ネットの回線どこでも繋がる
…なんて思ってませんか?いや、実際はどこでも繋がります。繋がるんですが注意が必要です。
我が家も、光回線を電線から引っ張ってきて家中Wi-Fiで快適に使っていたことがありました。
が、しかし!
ネズミに2度回線を切られて光回線は断念しました。
こんなこと滅多にないですが、これも現実です。
田舎暮らしの信用
このように、地域にどっぷりと浸かってその地域の人たちから信用を得られなければ③の「人が優しい」と言う移住のメリットは得られないと思います。
じゃあ、その信用ってどうやって獲得できるんだろう?と考えた時に、何だっけ?と思い返してみると、
地域のおじいおばあに優しいこと
これに尽きると思います。
地元の農協の出荷組合に入っていたのですが、そこでは毎年研修旅行と言う名のただの旅行があります。
別に信用を稼ごうと思ってやっていたわけではなく、足が悪いおばあ達と一緒に中華街を歩き、一緒に写真を撮り、楽しく過ごしていたら、一緒に旅行に行っていたおばあ達から大量のお土産をもらったことがあります笑
家族曰く、今でもその時のことを「ひかりちゃんによくしてもらったんだ」と言っているようで、たまに会うとめちゃくちゃ万遍の笑みを浮かべなから話しかけてきてくれます。
この地域に住みたいから家を探しているんだと言うと、その日から動いてくれて人のうちの相続事情まで聞いてくれ、すぐに動いてくれます。
この地域が好きで、ここの人たちが好きなんだと言う言動は、やはりそれ以上の信用ってないような気がしています。
だから移住したい方が移住検討先でまずすることは、
一緒に飲む。
これですね。
そんな場を作りたい
移住した私たちがもうすでに感じることでもあるのですが、高齢者ばかりでどんどん減っていくこの地域にとって、移住してくる方々と言うのは宝でしかありません。
仲良くなれば遊びに行って普通にお酒飲んだりできるのですが、移住を検討している方にとってはそんなことできっこないことです。
しかもこの地域に飲み屋なんて1軒もありません。
じゃあどうするか?
やるでしょ!?
と言うことで、いろいろ動いております。…と言うか、急に動きはじめました!
また大きな動きがありましたらこちらでご報告させて頂きます!今現在の状況については、申し訳ありませんがまだまだ不確実なものを多くの方にお知らせすることができないため、こちらの有料マガジンのみでお知らせさせて頂きます。
と言うわけで、本日は人間ドックからのバリウム排出!と言うことで夜は飲み会です。
今日も今日でおじい達の下ネタに付き合いつつ、たくさんのインプットをしてきたいと思います。
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