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お好み焼き

旅行会社が組む旅程にはいつも疑問が残る。

大体旅行というものは、旅館に着くことがゴールで、その前後の行程はいわば「寄り道」でしかない。
朝に出て、お昼までに2箇所くらい観光名所により、昼食は大抵が大きな湖のほとりにあるお土産売り場に併設されている大きな食堂だ。

地元の人が、「今日あそこ行こうぜ!」とは100%言わないような場所で僕たち観光客は、有無を言わさず席を決められ、何も言わないのにその席には決められた食べ物が並んでいる。

2種類のそばと、天ぷらと、小鉢が3品くらい。
大抵この小鉢の中のどれかは、併設されている土産売り場に売っているものだ。
お金を払って試食をしているようなものである。

昨日まで行っていた旅は、福島県を旅して最終的には母畑温泉の八幡屋に1泊するという旅程であった。

その道中、喜多方へ寄り、酒蔵を見学して一路次の場所へ…。

ラーメンでよくないか?
「旅行でラーメンなんか食わせやがって!」などというクレームを誰がするのだろうか。
名物でもないそばを食わされて、挙げ句の果てに湖のほとりでマグロなどを食わされ、最終的に土産売り場で金を使わされるよりも、喜多方ラーメンを食べた方がよっぽど「現地に来た感」があるではないか。

「せっかく旅行に行くのだからおしゃれしなきゃ…。」
などという考えはとっくに捨てた。
短パンにTシャツ、サンダルで十分だ。
そのほうが道中が楽だし動けるし、たくさん食える。

食べるものだってそうだ。
「旅行に来た時くらい、豪勢に」ではなく、
現地の美味しいものが食べられたらそれで十分である。

そんなこんなで、2日間豪勢な食事ばかりで庶民的なものが食べたい今日。
なぜか頭に浮かんだのがお好み焼きだった。

醤油ばかりだったので、僕の体はソースを欲していたらしい。

僕とひかりと咲多のお好み焼き

材料
・キャベツ   1/4個
・長芋     15センチくらい
・豚バラ薄切り 250円くらいのパック
・卵      1個
・薄力粉    すった長芋の半分くらい
・出汁     好みの濃度になるように調整
・ソース    好みの量
・マヨネーズ  好みの量
・鰹節     好みの量
・揚げ玉    あれば

作り方
①キャベツを千切りにし、長芋は皮をむいてする。
②ボールに長芋、卵、薄力粉、出汁を入れてよく混ぜる。
③②にキャベツを入れて、空気を入れるように混ぜる。
④油を敷いたフライパンに③を全ていれ、上に豚肉を1枚ずつ広げて乗せる。(揚げ玉があれば肉の上にパラパラと)
⑤蓋をして弱火にし、ある程度タネが固まるまで待つ。
⑥⑤がある程度固まったら、一気にひっくり返して再度蓋をする。
⑦中まで火が通ったら更に肉の面が上になるようにして盛る。
⑧ソース・マヨネーズ・鰹節をたっぷりかけて出来上がり。

出汁はいつも通り、ナスの揚げ浸し回を参考にしてほしい。
忙しい人のために、水800mlに昆布10cm角、鰹節わしっと一掴み入れて、弱火で沸騰するまでと覚えておけば良い。

当たり前のように、お好み焼き・ご飯・味噌汁を家族分出したのだが、息子はお好み焼きだけを綺麗に平らげた。

どうやら、息子にとってお好み焼きは、ご飯と一緒に食べない派なようである。


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